私の悩みで夜に睡眠が取れず昼間とても眠たいな、と思う日がある。ある日の深夜1時、暗闇の中でぼんやりと浮かび上がるスマホの青い光。指先ひとつで流れていく誰かの日常や、どうでもいい動画をスクロールしていると、あっという間に時間が溶けていく。
「明日も早いんだから、もう寝なきゃ」
頭の隅では分かっているのに、どうしても画面を閉じられない。あの妙な執着心は一体どこから来るのだろう。きっと、忙しさに追われた昼間の自分を取り戻そうと、夜の静寂の中で心がささやかな抵抗を起こしているのだと思う。
けれど、布団に潜り込んで目を閉じている間、自分の体内では驚くほど健気な「メンテナンス」が行われていると言われている。
ある睡眠に関する本では、今日散らかった記憶の整理整頓をして、疲れた筋肉や細胞の修復を行う。そして、脳内に溜まった不要なゴミを洗い流しているという。
私たちが「何もしていない」と思っているその時間に身体は休みなく働き、傷ついた自分を必死に繕ってくれている。そう考えると、睡眠を削る行為は、自分の一番の味方である身体の邪魔をしているようなものかもしれない。
ぐっすり眠るために、大層な準備なんていらないのだと思ってます。
私の簡単な眠る前の準備があります。それは部屋の電気をすこし暗くする。スマホを手の届かない場所に置く。白湯を一口飲んで、ゆっくり息を吐く。それだけで、身体は「あ、今日も無事に終わったんだな」と悟り、そっと肩の力を抜いてくれる感じがします。
睡眠とは、今日一日を生き抜いた自分へ贈る、ささやかで最上のごほうびなのかもしれない。
今夜は少しだけ画面を伏せるのを早めて、掛け布団のあたたかさに身を委ねてみようと思う。目を覚ましたとき、ほんの少しだけ世界が優しく見えますように。
