男子寮に住む/通いつめる男子高校生たちの秘密の物語。「ネバーランド」というタイトルは、彼らしか共有していない秘密(かなり重いもの)が子供ならではの悩みだからなんだろうかと考える。虐待の内容にいわゆるセンシティブな表現が入ってくるだけに、読んでて辛く思える人もいるだろうから万人向けではない気もするけど、 少年の繊細な話が読みたい方にはおすすめ。
前述したとおり、彼らが抱く秘密はかなり厄介なものである。毒親から逃れるために寮に入ったという子はまあいいのだが、実は母親は自分が殺したとかそういうキャラクターもいて、この子の倫理観大丈夫なのか?と驚いてしまった。でもそういう人物で面子が固められているからこそ、毒親から逃れようとした子が母親の死を知って色々考えて成長していったのだと思っている。
若干サスペンスが入った青春劇ということで、読んでて若干ヒリヒリするのはご愛敬。幸せになれるからいいものの、そうじゃなかったら辛いな…と思うところはある。虐待された母親が死んだら許すことが出来るか?という問いはかなり痛い所をついている。しかし彼も彼なりに許すこと/許さなくてもけじめをつけることに決めたのだから大人だよなと思う。
作者がオマージュしたとされる「トーマの心臓」は未読なのだが、確かにギムナジウム感はあるな…と読んでいて思った。 男子校で起きる事件の話…なのね。「ネバーランド」は前情報より耽美感はなかったけどもホモソーシャル的な話ではあるよね。
