ユカイ工学から発売されている「ココロキット」というものをご存じでしょうか?
Scratch(スクラッチ)のプログラミングで動作し、単3乾電池2本で2つのモーターを制御できるモジュールです。
パソコンとの接続はBluetoothで行いますので、面倒な配線も不要です。
- Scratch – Imagine, Program, Share
https://scratch.mit.edu/
Scratchはビジュアルプログラミングですので取り組みやすく、小学生の間でも人気があります。
比較的簡単な工作でロボットのような物も作れますので、子供から大人まで楽しめると思います。
今回はまず手始めに、ココロキットとミニ四駆(ARシャーシ)を接続して動作させてみました。
モーターは実は、電気を流して回転している間も自ら発電しています。その際、大きな電流が流れて繋いでいる回路に逆流し、回路を壊してしまう場合もあります。それを防ぐために「コンデンサ」という部品(小さな水色の物)を間に挟みました。

まずはきちんと動作するかどうか試してみたいと思います。
試走スペースが狭いので、モーターの出力を最小限に抑えて1秒間走らせ、停止させます。
そのようなプログラムを組んでみました。

きちんと動作してくれました。
次は前進し停止した後、一拍おいて後退するようにプログラムを書き足しました。

こちらもきちんと動作してくれました。
それでは今度は、せっかくLEDが使えますので前進・後退で光らせてみたいと思います。
前進時は緑、後退時は赤く光るようにプログラミングしました。

こちらも問題なく動作しました。
それでは少し凝った動きにしてみたいと思います。
「変数」というものを使い、前進して徐々に加速するようにしてみたいと思います。変数名は「モーター」、最小値は10、最大値は26とし、最小値から2ずつ増えて最大値で止まるように書き換えました。

試しに動かしてみると、一瞬で最大値になってしまいました。
ですので、変数を増やす部分に0.1秒の待ち時間を追加しました。これで徐々に変化すると思います。

思ったように動作してくれました。
変数は減らすこともできますので、徐々に前進し、徐々に停止するようにしてみたいと思います。

思うように動いてくれました。同じ要領で、前進・後退させてみたいと思います。

今度はLEDのほうも同じ要領で徐々に明るく、徐々に暗くしてみたいと思います。
そのように動作するプログラムを作ってみました。変数は「LED」とし最小値は30、最大値は97で7ずつ変化するようにしました。


上記のプログラムをモーターのプログラムに組み合わせていきます。

これで、徐々に加速しつつ前進・緑LEDの点灯、徐々に減速・停止、徐々に加速しつつ後退・赤LEDの点灯、ゆっくり停止という動作になりました。
では次に、アオシマのリモコンプラモデルから「10式戦車」に繋いでみました。こちらは元々リモコンで動くように設計されていますので、ギヤボックスが完成状態で入っています。近年リニューアルされた商品で、比較的安価で入手しやすいと思います。
- 陸上自衛隊 10式戦車 – ホビーサーチ ミリタリープラモ https://www.1999.co.jp/10615620
ギアとギアの間隔がまちまちでしたので、ミニ四駆のアルミスペーサーで余分な隙間を減らし、ガタつきを抑えました。その後、グリスアップしています。

ココロキットと車体の下半分を繋げたところです。
こちらもモーターからの過電流を防止するため、コンデンサ(水色の小さい部品)を組み込みました。

準備が整いましたので、これまでのプログラムを踏まえて徐々に前進・ゆっくり停止、そして右旋回、前進時は緑のLEDを点灯・旋回時は赤のLEDを点滅させたいと思います。そのようにプログラムしてみました。

10数回ほど動かしてみましたが、旋回にばらつきがあったり、緑のLEDが消えなかったりとあまり安定動作しませんでした。今回はここまでにしたいと思います。
巣ごもりの年末年始に、こういったもので遊んでみてはいかがでしょうか?