猫耳少女は夢をみない。#36

#36   「平穏な日常」

よくぞ戻った・・・
輝、ちょうどいい私もお前に報告がある・・・
明日の夕刻にお前に王座を譲る儀式を行う・・・

え・・・・?

お前に王の座を明日譲る・・・
それとな・・・・

自分の国へ戻ってくると、明日王の座を譲ると父親に言われた息子
明日の儀式が終わったらその場で国民に発表をするとも宣言された。
一足先に、その発表内容を知った輝は妻以外にはまだ言うなと口止めされる。

この件は、ルージャ殿以外に漏洩してはならぬ。
みなには明日・・・
ちょっとしたサプライズとして驚いてもらうのだからな・・

わかりました!!

父親=国王として話すのが最後だった。
輝は、話し終わるとルージャの部屋に行こうとするが
廊下で会い・・・ルージャとの久しぶりの再会を果たす。

て・・・・る・・・・?・・・

ルー・お待たせ!!

よかった・・・無事に・・・・かえってきたあああああ

廊下で熱い抱擁を交わす2人・・・
その後ルージャの部屋に入って儀式のことを話そうとする輝だが
いつもと違う行動をとるルージャに戸惑う
ルージャは、自分のベッドに横たわり

私・・・・いつでもいいわよ・・・?

え・・え・・・?

輝に会えなかった1週間・・・
さみしかった思いより
無事を祈ってた時間が長かった・・・・。
無事に帰ってきますようにって祈ってて
帰ってきたら・・・・
あなたと1つになるって決めてたの・・・・
きて・・・

え・・・・・あ・・・え・・・・
あ、あの・・・・今じゃなくてもいいかな?
ここに入ったのって、
大事な要件があるからなんだ・・・・・
全てが無事に済んでから・・・でも・・・・
いいですか・・・?

・・・・・ったく、しょうがないわね・・・・せっかくのムードが台無しじゃない・・・・
で・・・何・・・要件って・・・・・?

実は・・・・・・

輝は、ルージャに明日自分が王になることを話した。
そして・・・その儀式には妻であるルージャの参加が必要だと・・・・
その話をすると、ルージャは秒で即答した。

次の日

早朝から流れる王座の交代・・・
モニターでは、ずっとそのニュースが流れた。
王族関係者がバタバタしているなか・・・
重いものを運んでいるメガネの少年が慌てていた。

いっぺんに…持ちすぎたかな・・・

重そうだね・・・運んであげるよ・・・

ありがとうございます!!って・・・・
輝さん・・・・・・???
今日王になる方に・・・
そんな負担になるようなこと・・・

まだなってないよ・・儀式は夕刻だから・・・

輝は、ショーンの荷物を殆ど運び部屋に置いた。
ショーンは、何度も“ありがとうございます!!”とお辞儀を繰り返した。

君は、ショーンだね?
父さんから聞いたよ・・・
足りない部品などあったら、なんでも言ってね!!

はい!!

荷物を運んでもらったショーンは、やる気があがり
部屋で設計図作成の仕事にとりかかった。

僕・・・ココにもらわれて・・・よかったな・・・

笑顔を溢しながら、ペンと紙を出した。
そして、夜・・・・・

国民はモニター越しで、はっきりと見る
青海観・から息子の第2皇子・・・・青海輝へ王冠の進呈と
王の座を譲り受けた瞬間を。
この日、青海輝は・・・王になった・・。
モニター越しでは、沢山の拍手喝采で感動のあまり泣く人もいた。

たったいま、父親の観様から
息子の輝様へ王の座が継承されました!
そして・・・・・
このあと、元・国王の青海観様から発表があるそうです!

発表内容は、国の代表である女王との結婚だった。
女王と並び正式な夫婦になると発表
式もすぐ行われる予定だと言う・・・
この日は、奇跡の日と後々国民で語り継がれることになった・・。

儀式が終わったあと、輝はある人物を外に呼び出した。
その人物は・・・・深沢大知だった

こんな夜中になんだよ?

大知・・・
父さんに話したら、君は正式に俺の用心棒となったよ。
だから、明日から・・・・ココ(城)が君の家だ!!

それ・・・・マジか・・・・?

ああ!

じゃあ、お前とずっと一緒にいられるんだな・・・
もう・・・
国民の手を借りて伝書鳩を飛ばすこともなくなる・・・
俺は嬉しいよ・・・輝・・・

そうか、俺もうれしいよ・・・・
それでね・・・
君の仲間達についてなんだけど・・・・
明日から訓練所に通わせることになったよ・・・

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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