病気やケガ、先天的な原因などにより、手足(上肢・下肢)や体幹の機能が損なわれ、日常生活の動作や姿勢の維持が長期にわたり困難な状態。
主な障害のタイプ
不自由が生じる部位によって、以下のように分類されます。
- 上肢機能障害:腕、手、指の麻痺や欠損により、「書く」「持つ」などの動作が困難。
- 下肢機能障害:脚や足関節の障害により、「立つ」「歩く」などの移動が困難。
- 体幹機能障害:胴体(腹筋・背筋など)の障害により、座る姿勢の維持や寝返りが困難。
- 上下肢機能障害:両方の手足にまたがる障害(全身性障害など)。
肢体不自由とスポーツ ~車いす使用者~
車いす使用者の中には、脊髄損傷や頸髄損傷による機能障害のほか、脳性まひにより立位の姿勢が難しく、車いすを使用している人もいます。車いす使用者は、下肢に機能障害のある人が多いですが、上肢に障害のある人の中には、電動車いすを使用している場合もあります。
コミュニケーションの配慮とポイント
手や指に欠損やまひがある場合は、字を書いたり手先の細かな作業が困難です。また、口や舌にまひがある人は、言葉でのコミュニケーションが難しい場合もあります。
階段・段差の解消
車いす使用者は、階段や段差があると、自力では移動が困難になります。付近にスロープやエレベーターがあれば案内しますが、段差を持ち上げる方法など、車いすのサポート方法も知っておきましょう。
相手の意思を確認してから代筆を
上肢にまひがある人は、文字が書けない場合もあります。必要に応じて声をかけ、代筆などの手助けをしてください。
館内の温度に注意する
車いす使用者の中には、体温調節ができない人もいます。特に、暑くなり過ぎないよう、エアコンや扇風機を活用するなど気をつけてください。熱中症対策として、霧吹きなどを使い、体温を下げるなどの対応も効果的です。
相手の目線に合わせる
車いすを使用していると目線が低くなるため、立った姿勢で話しかけると見下されているように感じることがあります。車いす使用者に話しかけるときは、腰をかがめて、目線を合わせるようにしましょう。
肢体不自由者(車いす)が取り組むスポーツ
競技専用の車いすを使用した陸上、バスケットボール、バドミントン、ラグビー、卓球、フェンシング、テニスなどがあります。日常用の車いすに乗ってできるスポーツもあります。水泳も人気のスポーツです。
ボッチャは、障害の程度が重い車いす使用者が行うために開発されたスポーツですが、現在では障害の有無にかかわらず、誰もが一緒に楽しめるスポーツになっています。
・車椅子バスケットボール コートの大きさ、ゴールの高さ、ボールの大きさなどは、一般のバスケットボールと同じで、ルールも一般のバスケットボールとほぼ同じで行われる。
・ボッチャ 個人・ペア・団体で行われる。赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、他のボールに当てたりして、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、いかに近づけるかを競いあう。
・ユニカール 氷の上で行う「カーリング」を、屋内で楽しめるように考案されたスポーツ。氷の代わりにすべりやすい専用カーペットを敷き、取っ手のついた合成樹脂製のストーンを使用する。1チーム3名で、それぞれ3個のストーンを交互にすべらせ、標的にいかに近づけるかを競いあう。
肢体不自由者(車いす)と共にスポーツを楽しむために
車いす使用者の中には立つことができる人もいるので、あらかじめどのような障害なのかを聞いておきましょう。
障害の程度を知る
一概に車いす使用者といっても、障害の種類や程度は人それぞれで、取り組むことができるスポーツが変わってきます。障害により動きや座位バランス、腕の動かし方も違いますので、一度どのような障害なのか聞いてみましょう。
車いすの操作がしやすい場所で
屋外グラウンドなど、地面に凹凸がある場所や芝生などではタイヤが動きにくくなり、車いすを動かすのはとても大変です。できるだけ、段差や障害物のないスペースでスポーツをしましょう。
車いすの動かし方を見る(その動きの中でできるように工夫する)
車いすの移動方法は、障害の状態により人それぞれです。両手、足で蹴る、片手・片足で操作するなど、また、電動車いすで自走する人もいます。
それぞれがどのような動きで、どれくらい自分自身で動かしているかを観察しておくと、どのようなスポーツを紹介できるのか、ヒントを得ることができます。その中でできることを見つけ出して、ルールやフォームを工夫していくと良いでしょう。

