忘れない優しさ

 高校時代、何度も述べているが私は良く吐きアトピーがひどく学校がものすごく嫌いだった。体育の授業の時柔道があったのだが、背が高く体格のいい生徒に皆の前で投げ飛ばされトラウマになってしまった。それから体育の授業を休みがちになってしまったのだが、このままでは成績がつかず留年になってしまう可能性もあった。
 体育の教師が補習をやってくれることになった。だが放課後、大抵の友人は予備校があるなどと述べ私の補習の相手がなかなか決まらなかった。その時唯一、性格のできたすごく優しい友人が「俺、やるよ」と快諾してくれたのだ。
 彼も柔道着に着替え柔道室に来てくれた。そこで受け身のテスト、技をかけるテストなど幾つか行い、成績がしっかりつくことになった。先生も終わった後「ちゃんとお礼を言っておくんだぞ」と私に言い「ありがとう」と友にとても感謝をした。成績表には5段階で3が光り輝くように記してあった。
 その彼は球場で売り子のバイトをしていて、球場で客として会うと「ウーロン茶持ってきてあげるよ」などと言ってくれ逞しい男だとも思っていた。だが、大学を卒業し社会人になって二年目位に飲み会で会った時、7キロ痩せたと言っていた。それから約二週間後、彼が自死をしたと連絡が回ってきた。
 「優しすぎた」私はそう思う。彼の事実上最後の年賀状には「人生の荒波に乗り出すが・・」などと書いてありこんなにいい人がこんなに早くこの世を去るなんて、としばらく信じられなかった。
 彼の親御さんから貰ったものがある。自死した彼の名前が刻印された野球ボールである。皮肉なことに、体育のテストで「予備校に行く」と言っていた友人は今もしっかり生活している。どちらかと言えば世渡りがうまい。生きていく事とは要領の良さやある種図太さ、冷たさなど人から嫌われても折れない強い心が必要である。
 今でも彼のボールを見るたびに体育の授業を思い出す。
 「ありがとう。本当にありがとう。優しくて仕方がない君のことを永遠に忘れない・・」

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スターゲート

プロ野球観戦と、カラオケを歌うのが大好きな私は、本を読むのも趣味で主に新書コーナーに足繫く目を通しに行きます。今、一生懸命スマホやパソコンを勉強しています。表現力を磨いてどんどん発信していこうと考えています。【努力に勝る天才は無し】この言葉をモットーに精進していきます。皆さんどうぞ温かい目で見守って下さると幸いです。宜しくお願いします。

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