タイトルが「ゴリラ」みたいだな~と日本人的にインパクト満点だったので読んでみたが、別の意味で面白かったというか、とても読み応えがあった。
主人公が名前のせいで「老けたゴリラ」みたいな容姿で脳内再生されてしまうが、内容は全く笑えない重い話。ジリ貧で親バカの老人が悲惨な死に方をする話というべきか。名前と親バカ属性のせいか、ゴリオが少し可愛い爺さんに思えなくもない。
主人公のゴリオは娘たちに看取ってもらえなかったわけだが、生前の彼は親バカだったのだ。割に合わなすぎる!!ゴリオめっちゃ可哀想。それだけに最後のラスティニャックのセリフが意味深い。ゴリオみたいな死に方はしない、ということだろうか。
自業自得らしいが、もうちょっと救いのある結末にしてくれとつっこみたくなる。同じフランス文学19世紀組のジャン・バルジャン(レ・ミゼラブル)とはえらい違いである… しかしそれがまたハラハラさせる要素であり、一概に悪いとも言えない。涙を誘わない悲劇であるからか、現実味のある話なのも大きいのかも。
ゴリオの晩年はジリ貧だったらしいが、それでも割としっかりと計画を立てていたのは大人だよなと思う。むしろ娘たちよりしっかりしていた気がするわけだが。
バルザックは若い頃に金に苦労したということで、ゴリオにも若干投影されているように思える。
