太っていることについて

かなり太っている。その自覚はある。

最近、歩いているとすぐに汗が流れる。ヒイヒイ息も切れる。足が体の重みで痛い。少し歩いただけでもそうなのだから、「ああ、かなり太っているんだな」とぼんやり心の中で呟いている。

太っていることについて良いことはそんなにない。服だって着れるものは狭まるし、体に負荷がかかるから不健康だ。見た目も不格好で野暮ったい。

漫画やアニメ、テレビ番組では太った人は基本的に笑い者にされている。

痩せたら良いことがあると、周りの人たちや世間では言っている。容姿も良くなるし、健康的で良い。友達が増えたり、恋人ができたりする。

「こちら葛飾区公園前派出所」という漫画では、登場人物である中川圭一が「アメリカでは太っている人は出世できない。自己管理ができない人と判断される」というようなことを言っていた。

やはり、痩せていることは得なのだ。

でも、私は積極的に痩せようとは思わない。怠け者だから、軟弱者だからと言われたらそれまでである。まあ、実際私は怠惰であるし、根性がない。それは確かだ。

でも、痩せていることが正常だという風潮はなんか好きじゃない。

仮に私が痩せたとして、そこで称賛を得られたり、人から好かれたりしたら、多分私は「太っちゃいけない」と思い詰めると思う。

太ったら価値がなくなってしまうように感じるから。だから、好きなご飯も飲酒も我慢する。
そんなの楽しくない。まったく楽しくない。

でも、太ってみんなから見下されたり、見放されたりするくらいなら我慢した方がいいと思い込む。

そもそも、痩せたらすり寄って来る人間たちなんて碌なものじゃないのに。その人たちの「痩せているあなたは素敵だけど、太ったらゴミ」というような言説に惑わされる。

そういう人生は嫌だな、と私は思うのだ。

「そういう話は痩せてから言え」となじる人はたくさんいるだろう。

もし私が痩せたとしたら「痩せたら素敵だね」と褒められると思う。そうしたら、私も洗脳されて「痩せることこそがサイコーで、太ることはサイテー」だと思っていい気になる。

いい気になったら、前述した懸念なんて口にしない。

太っている今だからこそ、こうした不安や懸念(痩せている”正常な”人からすれば言い訳かもしれないが)を言えるのだ。

それと、痩せてしまったら太っている人に厳しくなるだろう。
「なぜ太っているの?努力してないの?だらしない」と思って冷たい視線を向ける。

そういう風に増長する可能性があるから、あまり本気で痩せたいと思えない。

甘えかもしれない。でも、なんか…複雑な気持ちだ。

終わり

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テオ

はじめまして。テオと申します。自閉症スペクトラム障害(ASD)です。主に物語とエッセイを書きます。よろしくお願いします。

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