北欧ぐらし~いつかスウェーデンで暮らそう~前編

前編

私がスウェーデンに興味を持ったきっかけは、大分前で、医療や教育が充実した福祉国家だと知り、日本よりもその分野においては優れていると思ったからだった。だが、あまり勉強せずに時は流れて、数年前にスウェーデンで暮らす日本人カップルを描いた漫画に出会い、再びスウェーデンに興味を持った。

今回は、スウェーデンの文化(食べ物や仕事と仕事への関わり方)やスウェーデン人の人柄などいろいろ興味の持てる話を書いていこうと思う。

まずは、基本的データ

正式名称 スウェーデン王国

首都   ストックホルム

面積   約45万K㎡(日本よりやや大きい)

主要言語 スウェーデン語(2009年に言語法により制定される。非英語圏の中で世界      トップクラスの英語運用能力を持つ。都市部では、ほぼ英語だけで問題なく過ご     すことができる。)

通貨   スウェーデンクローナ(SEK)

政体   立憲君主制(国王は象徴的存在)

     国王はカール16世グスタフ

それでは、日本にはない習慣から書いていこう。まずはフィーカ。フィーカとは、コーヒーやお菓子を楽しみながらゆっくりおしゃべりする時間のこと。家族や友人同士、職場でも欠かせない大切な時間。シナモンロール(スウェーデンではカネルプッレと呼ばれていて、シナモンロールはスウェーデンが発祥の地と言われている)やクッキーと軽食を、例えば朝と昼過ぎに楽しむ。ただのコーヒーブレイクではなく、人との繋がりを大切にするスウェーデンの習慣。職場でのフィーカは、仕事の効率を上げる大切なリラックスタイムと考えられている。休日も楽しみとして長めのフィーカをする。フィーカはスウェーデン人にとって、特別なことではなく生活のリズムの一部になっている。

‗食べ物繋がりで言うと、スウェーデン名物と言えばショットブッラールと言われるスウェーデンの伝統的なミートボール料理で、日本では、「スウェーデン風ミートボール」とも呼ばれている。どんな料理かというと、牛ひき肉や豚ひき肉を丸めた小さなミートボールで、クリーム系のブラウンソースをかけて食べる。付け合わせに、マッシュポテト、リンゴペリー(コケモモ)のジャム、ピクルスなどを合わせる。

特徴的なのは、一番多く食べられる甘酸っぱいリンゴンベリージャムをミートボールと一緒に食べる食べ方。普段の夕食にもよく登場し、まさに国民食のひとつである。

旅行や短期滞在では分からないスウェーデン人の生き方や価値観のひとつにラーゴムがある。意味としては、「多すぎず、少なすぎず、ちょうどいい」である。

ラーゴムの生き方は、1まず無理しない。働き過ぎない。怠けすぎない。ちょうどいい塩梅のところで働いたり休んだりする。

2持ち過ぎない。豪華すぎる暮らしよりシンプルで快適な生活。日本人もそういう生活に憧れる人が多そうだ。本当のお金持ちは、家具や電化製品をそんなに持っていないからだ。

3みんなと調和する。

自分だけが目立ちすぎない。周囲とのバランスを大切に。どんなことでも目立ちすぎはよくない。みんなが均等に光が当たればいいという考え方。

日本の「足るを知る」に少し似ている。頑張りすぎない、欲張りすぎない。でも、自分を大切にするという考え方。

スウェーデンは寒くて厳しい自然の国。だからこそ「ちょうどいい暮らし」を大事にしてきたんだとも言われている。前述のフィーカもラーゴムの考え方そのものだ。忙しすぎず、ちゃんと休む。仕事と休息のちょうどよさを大切にする。日本では休憩することより、働いているほうが、まだまだ評価されるかもしれない。スウェーデンに渡ったら、まずフィーカとラーゴムの考え方に慣れないといけないようだ。

スウェーデンでは、サマータイム(3月から10月末)が導入されているが、サマータイムの終わりとともに迎える11月の北欧は晴れ間も少なく曇りや雨が多くなり、日照時間が少なくなる。毎日うつうつとした雰囲気が続き、街全体の空気が暗く冷たく感じる。真夏には、午前3時に太陽が昇っているので、その差は大きく感じる。夏季には、一日中明るいスウェーデンだが、その反対に冬季は一日中暗くなり、それに伴い気温がグッと下がる。

北欧の国々では、冬場は、冬季うつになるひとが多く、暗いし寒いので、外に出たくなくなって気持ちが塞ぐというのもあるが、太陽を浴びないことで、心と体のバランスが崩れやすくなって、冬季うつになるらしい。そのため、貴重な夏を、北欧の人々はより大切にする。

厳しい冬が終わると、イースター(復活祭)がやってくる。春分のあと、最初の満月の次の日曜日ということで、3月下旬〜4月下旬のどこかの日曜日がイースターで、スウェーデンでは、ポスクという。イースターは、キリストの復活を祝うキリスト教では最も重要なお祭り。(クリスマスやミッドサマーより重要)スウェーデンでは、イースターは、1日だけではなく、前後も含めて楽しむ。聖金曜日、聖土曜日(特にお祝いする日)、イースター当日、イースターマンデーと金曜日から月曜日の4連休になることが多い。

そして、3月最後の日曜日、サマータイムに突入する。

スウェーデンで外国人(たくさんの移民や難民)がスウェーデン語を習うには、SFI(移民のためのスウェーデン語の略)と言う無料の公的な語学学校に行くことが大事。スウェーデンは、歴史的に沢山の移民・難民を受け入れており、彼らが社会に馴染んでいくためには言語が最重要項目だという理念のもと、1960年代に開設されたのがSFIだ。長期滞在の学生ビザや就労ビザでスウェーデンに入国した外国人も一般的にSFIに入学する。入学できる年齢は、18歳以上。ここで、スウェーデン語を学び、就職や進学の基礎をつくる。SFIは、ラーゴムの国らしく、「みんなが社会に参加できるようにする」と言う平等の考え方が背景にある。

しかし、短期留学などで、帰る日が決まっているような人はスウェーデンにとってはあくまでもお客様なので、大学のスウェーデン語コースか私立の有料の語学学校に通うことになる。

語学ができるようになっても、スウェーデンでの就職は、ビザ、語学(英語は必須+αがないと厳しい。 特に接客業や公務員はスウェーデン語が話せると有利)、専門スキルが揃って初めて現実的になる。外国人が現地企業に直接就職するというのは、非常に難しい。そして、以外にもスウェーデンは縁故社会なので、特に誰でもできるような仕事は、友人・知人からの紹介というだけで、採用される確率がぐっと上がる、というよりもそうした縁故がない限り、一般応募でうまくいくことは、かなり少ないとさえいえる。

仕事といえば、男女共に仕事をもつことが当たり前で、専業主婦・専業主夫が殆どいないスウェーデン。(片方だけ働く家庭は少数派)性別に関係なく家事を分担するのが一般的だが、実はこれは今から60年前にできた文化である。60年前のスウェーデンは日本と同じく高度経済成長期の真っ只中。そして労働力が不足していたのも日本とおなじであった。日本は男性の長時間労働によってそれを解決していたが、スウェーデンは女性を社会進出させることで、それを補ったのだ。その結果家事を夫婦間で分担する文化が築かれていった。現在のスウェーデンでは、家事分担が当たり前だが、年配の方だと、女性が家事を担い男性は座っているだけというご夫婦もまだまだいる。若い世代になるほど男女関係なく、子育てや家事を先に家に帰ったほうが担当するという生活スタイルをとっている家庭が多いようだ。家事分担の割合は家庭によって様々で、それぞれの家庭のベストを、一緒に暮らしていく中で、見つけていく努力を夫婦でしていき乗り越えていっているのであろう。

6月6日は、スウェーデンの建国記念日である。この日は二つの歴史的出来事に由来している。1523年6月6日、デンマークから独立を果たし、近代スウェーデン国家の礎が出来た日である。この時グスタフ1世ヴァ―サがスウェーデン王に選ばれ、即位し、カルマル同盟から離脱し、独立が確定的になった。もうひとつは、1809年6月6日、新憲法が制定され、立憲君主制が始まった日である。

元々この日は、文化保存と国民意識を高めるイベントであった。最初にこの日に国の誕生や伝統と文化を祝おうと発起したのは、スカンセン野外博物館の初代館長であった。

元々、1893年に、スカンセンで祝われたのが始まりで、記念日としての歴史は浅く、正式に建国記念日として制定されたのは、1983年である。

そして現在のように祝日となったのは、2005年。2005年以前は、まだ建国記念日とは呼ばず、「スウェーデンの旗の日」と呼ばれており、当時は野外博物館に皇室の方々が参列され、音楽の演奏などでお祝いをした。

現在は国王がストックホルムにある王宮に国民を招待するという名目で、この日に限って宮廷内を無料で見学できるようになっている。そして夕方から伝統にならって、スカンセン野外博物館で建国を祝う催しが行われている。その他、王室行事が行われたり、国旗掲揚やパレードが行われる。

またこの日は、新しくスウェーデン国籍を取得した人々をお祝いするセレモニーが各自治体で開かれる。セレモニーでは、1人1人名前を呼ばれ、檀上に上がり、市長から証書を授与される。過去五年間で、年間6万人〜8万人の人々がスウェーデン国籍を取得しているが、国民の3割近くが、移民や難民の背景を持つ。この人数の多さは、他民族国家であるスウェーデンの特徴である。

長く移民や難民を受け入れてきたスウェーデンだが、文化、習慣、教育水準、言語などが異なる国々から人が集まるわけで、全員が快適に暮らせるかと言うとなかなか難しく、それによって社会の分断が起きてしまい、近年はそれがさらに深刻化している。そういった背景もあり、永住権(スウェーデン国籍取得の為には、必ずではないがほぼ永住権が必要)取得のさいに語学やスウェーデン社会に関する試験の導入をすべきという主張をする政党がどんどん力をつけてきている。スウェーデン国籍の取得で主な条件は、通常5年以上スウェーデンに合法的に居住すること、永住権を持つこと、収入や仕事があり生活が安定していること、犯罪歴がないこと、パスポートなどで身元が確認できることである。前述したが、現在はスウェーデン語や歴史のテストは必須ではないが、今後は、それらが必要になる方向である。

ちなみにこのセレモニーは法律で定められており、新しくスウェーデン国籍を取得した人々を迎え入れる意味と、迎え入れられた側は、民主主義国家の一員として、その義務を果たすことを確認する二つの意味がある。

次はスウェーデン王室について。

現在の国王は、1973年に即位したスウェーデン史上でも長く在位している国王の一人カール16世グスタフである。

スウェーデンでは、男女平等の継承制度(長子優先)で、将来の王は国王の長女のヴィクトリア王太子である。

スウェーデン王室は、1809年から続く立憲君主制のもとで存在する王家で、政治的権限はほぼ持たず、象徴的な役割を担っている。

王室メンバーで、主に公務を行うのは、国王、王妃を始め、王太子夫妻とその子どもの約6人。2019年に王室のスリム化が行われ、将来の王太子以外の国王の子どもたちは、「王族の称号はあるが公務はしない立場」となり、「少人数で公務を行うスタイル」に変わった。よりコンパクトになり「働く王室」という感じが強いのが、スウェーデン王室の特徴。‗スウェーデン王室の人気であるが、世界的にも人気がある王室の一つで、特にイギリス王室と並んで注目される存在であり、国内外にファンを多数持つ。個々の王族としては、特に王太子夫婦が国民からの支持が非常に高い。一方で、国内では王室そのものへの指示は昔よりさがっており、1990年代には約70%あった王室への支持が2010年頃には約46%に下がっている。その理由としては、王室維持のために使われる税金への批判や王室不要論、一部スキャンダルへの反発などがあげられる。王室の存在には批判的な声もあるが、王族個人の人柄などには好意的である。

次の話に進みたいところですが、このあたりで一旦終わります。

次は後編で。

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はる組

こんにちは。 懸賞応募と海外留学などのエッセイを読むのが趣味です。 発達障害で困ることも沢山ありますが、どうよろしくお願いします。

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