暗い部屋。開かない扉。どうやら私は、ここに閉じ込められたらしい。
手元にあるのはスマホが1台だけ。救いは、かろうじて電波がつながっていることくらいだ。
周囲を見渡してみると、扉のすぐ横に見るからに「暗証番号を入力してください」と言わんばかりの端末が設置されていた。
画面にはナナフシのような絵が描かれており、その下に数字を打ち込む欄がある。中央のスラッシュ(/)を挟んで、左右に数字を入力する形式だ。
誰かの誕生日なのだろうか。
それとも、この絵自体に何か意味があるのだろうか。
——拡大してみれば、何か手がかりが見えるかもしれない。
※暗証番号がわかったら次へ
カチャリ、と音がして扉が開いた。
目の前を、まばゆい光が包み込む。
光の中へ一歩を踏み出した、その瞬間――
ハッと目が覚めた。
なんだ、夢を見ていただけか。
ぼんやりとした視線の先で、洗濯機が静かに回っていた。
