夏の日の淡い香り その9

僕は5種類位あるカキ氷の味に5分の1の確率かと思いながらも、2種類の味を混ぜてしまおうとか試案していた。

定番のイチゴ、メロン、抹茶、ブルーハワイ、マンゴー。

そういえばメロンとマンゴーは見た目的にも綺麗に見えるし、罰ゲーム覚悟で二つトッピングできないか聞いてみようかな。

「すみません。メロンとマンゴーで一緒にかけてもらうことってできますか?」

「はい。できますよ。」

と、店員は言ってきた。

「ありがとうございます。じゃあ同じのを二つください」

中で氷を削る音を聴きながら、今架瑠ちゃんは何をしているのかちらっと見てみたが、ちょうど彼女もこちら側を見ていて、手を振ってきたので僕も返した。

「はいどうぞ。メロンとマンゴーのトッピングにしてみたよ。この組み合わせって結構珍しいんじゃないかと思って、美味しいんじゃないかと思ったんだ」

「わー。これは美味しそうですね。さっそく食べましょうよ。」

「そうだね食べようか。」

僕と架瑠ちゃんはさっそくカキ氷を食べ始めた。

メロン風味の甘さにマンゴー風味のコクのある甘さが合わさって美味しかった。

僕はカキ氷を食べながら架瑠ちゃんにこう聞いた。

「本当は何味を食べたかったの?」

「内緒です。でもこれ凄く美味しいですよ。罰ゲーム回避できて良かったですね」

「ねえ。ちなみに罰ゲームって何を考えていたの?」

「私をここからお姫様抱っこしてお家まで送ってもらおうかなと思ってました」

と、にこっと笑みを浮かべその白い均等的な歯が垣間見えた。

僕はその罰ゲームの内容に軽く笑ってしまった。

そこで架瑠ちゃんはこう言った。

「本当は何を買ってきてもらっても良かったんです。でも良太さんを困らせたくて意地悪しました」

と、ペコちゃんみたいに舌を出しながら架瑠ちゃんは言った。

そこで僕は「この野郎」みたいにグーの手で架瑠ちゃんの頭に空打ちした。

そこで僕と架瑠ちゃんは大笑いした。

正直デートがこんなに楽しいと感じたのは生まれて初めてかもしれない。

それ位架瑠ちゃんが魅力的なのかもしれない。

あるいは、僕がそのくらいデートをしていなかった期間が長かったからかもしれない。

「良太さん、カキ氷ごちそうさまでした。今度何かお礼しますね。」

「いいよ。いいよ。新しい味を発見できたしあの味にして良かったね。」

「これからどうしたい?」

「良太さんはどうしたいですか?」

「そうだなー。喫茶店に入ってお茶とか、あるいは架瑠ちゃんに似合いそうな服を探すとか」

「良太さんがコーディネートしてくれるんですか?」

「架瑠ちゃんスタイル良いし。何でも似合うと思うよ」

「でもちょっと歩き疲れたから喫茶店に行ってお茶しない?」

「いいですよ」

その10へ続く。

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花の母としての気持ち

初めまして。花の母としての気持ちと申します。 好きな人物を模写、デザイン、詞、小説を書くのが好きで麻雀も好きです。 普段手が空いている最中にやっていることではまっている事はリズムを心の中で刻んだり、即興で簡単な歌を作って 鼻歌を歌ったりする事。 苦手な事は、面倒くさい作業をすること。これは今克服しようと努力している最中です。 どうぞよろしくお願いします。

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