「番外編 花弁の行方」#6

「記憶はどこまで思い出した?」

俺はエマに訊く

するとエマからは

「ママのことは思い出した」

とかえってきた。

クラスメイトと会わせるのには

まだ抵抗がある

この前のようにエマが

突然発狂したら?

あとが怖くて会わせられない

「この前、うちにきた

セイラちゃんがエマに会いたいと

言っているんだ。」

ひとまず電話できいたことを

打ち明けると

セイラちゃんのことを

思い出したいと言ってきた。

「セイラちゃんの記憶を

取り戻したい」

念のため、俺はエマの

担当医にこの事を話した。

俺の読みどおり

セイラちゃんに

会わせる前にエマと

一緒に来院することになった。

ーーーーーーーーーーー

「セイラーー

エマちゃんと会うのは4日後よ」

ユメノ先生に話をきいた私は

我が子とエマちゃんの

ためになるならと協力した。

[まだ若いですから、会うのを

控えろと言っても

難しいでしょう………

そこで提案なんですが

1度、セイラちゃんのおうちに

エマちゃんにきてもらう

というのはどうでしょう?

遊んでいるうちに少しずつ

思い出したり…]

正直、迷った。

エマちゃんはおそらく

私のことも覚えていない

少し悲しいけどエマちゃんの

ことを思うと胸が痛い。

ユメノ先生が言うように

うちにきてもらって

服とかオモチャとか

思い出してくれたら嬉しいけど

セイラが怒り出さないか不安

[話してみます、セイラと]

セイラにきいたら

うちに呼んでほしいの

一点張りで泊まってくれるのが

嬉しいみたいだ。

2人を悲しませないように

私はエマちゃんパパに相談した。

#6   「思い出したい」

つづく

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水樹

最初に絵を描き始めたのは小学生の頃でした。 それから、自分の世界観を文字におこしたり、絵にするのが趣味になっています!!

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