WTOとGATTの主な違いは、組織の性質、対象の範囲、そして紛争解決の仕組みにあります。GATTはモノの貿易に関する「暫定的な協定」でしたが、WTOはサービスや知財も含む「正式な国際機関」です。

組織の性質と仕組みの違い
- GATT(関税と貿易に関する一般協定):1948年に発効したモノの貿易ルールを定めた協定です。事務局はあるものの、正式な国際機関ではありませんでした。
- WTO(世界貿易機関):GATTを発展・統合して1995年に設立された正式な国際機関です。法的な基盤を持ち、国と国との貿易トラブルを強力に解決します。
対象分野の違い
- GATT:対象は「物品(モノ)」の貿易のみでした。
- WTO:物品(GATT)に加え、「サービス貿易(GATS)」や「知的財産権(TRIPS協定)」へと対象が大きく広がりました。
紛争解決の手続きの違い
- GATT:全加盟国の合意(コンセンサス方式)が必要だったため、当事国が反対すると解決手続きが進まない弱点がありました。
- WTO:原則として「反対がなければ承認される(ネガティブ・コンセンサス方式)」に変わり、よりスムーズで強制力のある紛争解決が可能になりました。
