2022年4月 楽しかった海外ドラマをご紹介 愛及屋烏
『CSI:マイアミ』(S1.2002~S10.2012)
Continuation from last page. 07-1
ホレイショ・ケインという漢
人呼んで「マイアミの太陽よりも熱い男」 悪党曰く「マイアミ一厄介な相手」
サングラスがトレードマークで、 印象的な場面や話の導入部では大抵それを着脱する。
常夏のマイアミにおいて常に黒いスーツを着こなし、独特のポージングは一部のファンから「ホレイショ立ち」と言われ愛されている。ジョジョかな?
捜査車両はハマーH2。
大型車両だが、時限爆弾が爆発して倒壊するビルに突入。 中に囚われていた被害者を乗せて颯爽と脱出する等、ドライビングテクニックも凄まじい。
本職は鑑識だが科学捜査している場面はごく稀で、白衣を着ている姿すら滅多にお目にかかれない。
元爆弾処理班及び刑事だったので、むしろ最前線で戦う側面が強く、応援の特殊部隊よりも先に危険な現場に踏み込むこと等ザラ。 犯人の逃走先に先回りなんて朝飯前。
原発に突っ込もうとしている、爆弾を積んだテロリストのトラックをスナイプ。命中させ、大爆発させる、と銃弾一発で低コスト解決。 弾薬満載のクルーザーもハンドガン一丁で吹き飛ばす。
——シティハンターかな?
マラノーチェやロシアンマフィアといった、強大な犯罪組織をほぼ独力で次々と壊滅させ、一介の捜査官でありながら「マイアミ一厄介な敵」として認知されており、マイアミ中の闇組織から危険視され暗殺リストに名前が載っている。
明らかに科学捜査ドラマじゃなく、 ハードボイルド系アクション映画の中に生きている漢。
後述するが、名台詞が多過ぎて特番でランキング投票が組まれた。
ホレイショ語録
冷徹無比の鬼警察官。彼の視聴者を引き付ける名台詞を紹介。
①CSI:マイアミ シーズン5 第6話「危機一髪」より
車泥棒に関する事件。
おとりの車両から見つかった爆弾。 おとり捜査(車)で捕まった男の身内から警察への復讐だった。
「ドライブに行ってくる」
起爆まで残り時間は少ない、 人気のない場所まで一人車を走らせる、ホレイショ。
「燃えろ、全部燃えちまえ」
爆発炎上する車をバックにこう叫ぶホレイショ。意味不明だがカッコいい。
パッと見ると絵面が「GETWILD」流れそう。
ちなみに原語では“Burn, Baby, Burn”。 1960年代の公民権運動の頃に流行った言葉で、後の歌にもよく使われる。
②CSI:マイアミ シーズン3 第5話「天使の犠牲」より
クラブで女性が刺殺される。被害者は未成年のジェニーという少女。
姉をアルコール中毒で亡くしていた彼女はATFの潜入捜査で未成年に酒を売る店を調べていた。
組織的な人身売買が背景にある事が判り、その関係者からの証言を得ようとするが、相手が「知らない、わからない」としか言わないので
「お前の人生を滅茶苦茶にしてやってもいいんだぞ?」
非協力的なら直接的な容疑者以外でも、この圧のかけ方である。
冒頭の「(被害者の声が)俺には聴こえる」もイカす。
③CSI:マイアミ シーズン2 第10話「殺しのキス」より
3階の駐車場から女が落下してくる。
女の名前はニッキー。付けていた腕時計から、彼氏のトミー経由で確認。
トミーとニッキーは刺激を求め、ゲーム感覚で誘拐斡旋会社に登録をしていた。
斡旋会社が彼女を誘拐監禁し、身代金を会社が受け取った後に彼女の居場所を彼に知らせ、彼が救いに行くシステム。
しかし無事に帰るはずのニッキーは、遺体で発見されたと言う事になる。
ラスト、死の瞬間を快感(スリル)だったと話す犯人——恋人のトミー。
「お前のような蛆虫を終身刑にするのが俺にとっての究極の快感(スリル)だ」
個人的に一押しの台詞。
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