グレーゾーン

　やはり人間は、社会に出ればたくさん人がいるため、比べてしまうものだと思う。しかし、全員の人に好かれたいなどと思っていると八方美人が四面楚歌になってしまう。
昔は私も皆に好かれたいとそればかり思っていた。しかし、１０人ひとがいれば７，８人好意的に思ってくれればまずまずだと考えるようになった。そう人は全員から好かれるのは無理であり、そう考える必要もない。
私もやはり曖昧というのが苦手である。時間はきちんと守らねばと予定待ち合わせより３０分ぐらい早く来てしまう。幼少の頃、友達の家でランチをご馳走になることになり、美味しそうに食べてお替りせねばと友の母のことばか
り気になり、三分の一ぐらいしかパスタが食べられなかった。
基本的に人の能力をすべて数値化できないかと考えてしまう、かなり偏った人間である。例えばルックス１００点満点中何点、歌唱力何点とか人とどうしても競ってしまう悪い点がある。テストでも芸術でも文章でも、その他諸々人
と競い合うものではなく個性で勝負するものだと思う。この人苦手だなあ・・・でもこういう良い点もあるからそこ
そこ一緒に物事をこなせれば、つまり「まあいいか」と思う気持ちが必要だと思う。
TVをつければタレントが不祥事をおこし、メディアに全くでなくなることもしばしばである。確かにタレントが問題行動を起こしたかもしれないが、全面的に落ち度があるわけでもないと思う。そういうことを全否定してやり直しのきかない世の中はある意味恐ろしい。ある程度、物事に合格点を設定し、それをクリアできれば「まあいいか」。そうでないとこのストレス過多の時代につぶされてしまう。０か１００ではなくグレーゾーン。
人間はもともと完璧ではない。そして神でもない。そのひとなりの良さで勝負する。それが共存する社会で最も大切なことだと思うし、たくさんの石の中に光っているダイアモンドがあるとしたら、それが「自分色」に光っていれば一番美しい。