THRILL SHOCK SUSPENSE #20
2025年3月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
都市伝説解体センター
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都市伝説
ゲーム中には古今東西の都市伝説が登場する。 ゲーム内の事件のテーマになっている物やSNS調査の中でデータベースに載る物もある。
バズビーズチェア
『バズビーズ・チェア』は英国のノース・ヨークシャー州で絞首刑に処された、殺人者トーマス・バズビーの亡霊に取り付かれ、座ると呪われると伝えられる、オーク材の椅子。
「ザ・バズビー・ストゥープ・チェア」、「デッドマンズ・チェア」とも呼ばれている。
現在では、サースク博物館の「The Cottage Kitchen(コテージのキッチン)」に人が座れない様に宙吊りで展示されている。
日本ではオカルト情報誌「ムー」103号(1989年6月号)や、1998年1月17日放送フジテレビ系列の「奇跡体験!アンビリバボー」で紹介された。
バズビーは、1702年に義理の父であるダニエル・オーティを殺害した罪によって逮捕され、死刑が宣告された。
伝えられるところによれば、それ以来この椅子に腰掛けた63人が、ほどなく死亡するという事態が相次ぎ、巷ではバズビーの亡霊に取りつかれると噂される様になった。
ベッド下の男
ベッドの下の男とは、アメリカの都市伝説の一つ。
「下男」「ベッドの下の通り魔」「ベッドの下の斧男」等と呼ばれる事もある。
マンションで一人暮らしをしている女性の部屋に友人が遊びに来た。 部屋にはベッドが一つしか無かったので、自分はベッドに寝て、友人は床に布団を敷いて寝させる事にした。 夜も更けて、寝ようとする女性に、突然友人は外へ出ようと誘う。
あまりにしつこく誘う※のでしぶしぶ部屋を出ると友人は血相を変えて、彼女に「ベッドの下に包丁を握った男がうずくまっている」と言った、という話。
※家主の女性にコンビニに行こう、と言いだして、女性が「一人で行けば良い」と言っても、どうしても一緒に行きたい、と強引に誘うパターンが多い。
小さいおじさん
小さいおじさんは、日本の都市伝説の一つ。
その名の通り、中年男性風の姿をした小人が居る、という伝説であり、2009年頃から話題になっている。 特に芸能人の目撃談が多く、それもあり知名度が上がった怪異でもある。
目撃談によると「小さいおじさん」の身長は8㎝から20㎝程度。 「窓に貼りついていた」、「浴室にいた」等の目撃例があり、「道端で空き缶を運んでいた」、「公園の木の上に居た」等の話もある。
八尺様
2chオカルト板にて紹介された「怖い話」。または、その話に登場する怪異の事。
八尺様とは、ある村に封印されていた、正体不明の女の姿をした怪異である。 気に入った男に付き纏い、魅入った人間を数日の内に取り殺してしまうという。
男のような声で「ぽぽぽ」という不気味な笑い方をする。
成人前の若い男性、特に子供が狙われやすいとされる。 また、ターゲットに近しい人間の声を真似て油断を誘ったり、窓を叩いて恐怖心を煽るといった手口を使う事も。出現頻度はさほど多い方ではなく、被害は数年から十数年に一度だと伝わっている。
容姿は見る人によって異なり、ポピュラーな若い女の姿をしている事もあれば、中年女性や老婆の姿をしている事もある。 服装もその時によってバラバラである。
しかし、由来である八尺(約2m40cm)はある身長と、頭に何かを載せている部分はどんな姿の時も共通している。
話の中では白いワンピースを着て帽子を被った若い女性の姿で登場した。
以上のように、本来はただ恐ろしい害を撒き散らすだけの存在である筈なのだが、「白いワンピースを着た若い女」という清楚な外見に加え、『子供を狙う』という、おねショタ属性の所為で日本特有の萌えキャラ&エロの餌食に遭った、哀れな怪異である。
貞子相手にすら萌えを見出す日本では、当然の帰結ではあった。
赤い部屋
『赤い部屋』には怪談とホラーFLASH作品の二つがある。
怪談ver
地方に転勤になった、とある男性の話。
男性はボロボロの木造アパートを借りて一人暮らし。
隣の部屋は、洗濯物の雰囲気から考えて、若い女性のようであった。 顔は見た事が無く、会いに行っても全く顔を出さない。
ある日、部屋の壁に1cmほどの小さな穴が開いているのに気付いた男性。 好奇心から穴を覗いてみると、隣の部屋と繋がっているようだ。
穴の向こうは、女性らしい赤い部屋。 男性は悪いと思いつつも、穴から女性の部屋を覗くのが日課になっていた。
だが、女性の姿は全く見えず、ただただ赤い部屋が見えるのみ。
後日、アパートの大家さんに隣の女性のことを聞いた。
「あぁ、その部屋の人ですか? 彼女は病気でね、目が真っ赤なんですよ」
ホラーFLASH作品ver
都市伝説『赤い部屋』の存在を知った、主人公とその友人の物語。 ネット上に出てくるポップアップタイプの広告の中には、サイトに入る度に繰り返し表示されるしつこい物も存在する。
それら広告は×ボタンをクリック(タップ)して消してしまえばいいだけの話だが、『赤い部屋』という広告だけは絶対に消してはいけないと言われている。
友人からその話を聞いた主人公は帰宅後ネットサーフィンを行い、『赤い部屋』の出現しそうなサイトを巡るのだが……。
今でもネット利用者を悩ませている『しつこい広告(スーッと出てくるアレ等)』を題材にした当作は当時の多くの視聴者を賑わせた。
鮫島事件
鮫島事件とは、2ちゃんねる等、主に日本のインターネット上で時折言及される、架空事件。
「何らかの理由で真実が日本国政府と公安調査庁に隠蔽されており絶対に語ってはならない内容である」という文脈で語られる項目である。
鮫島事件が知られるようになったのは、2001年5月24日に匿名掲示板2ちゃんねるのラウンジ@2ch掲示板(以下ラウンジ板)に立てられた「伝説の「鮫島スレ」について語ろう」というスレッドである。その最初の内容は
ここはラウンジでは半ば伝説となった「鮫島スレ」について語る スレッドです。知らない方も多いと思いますが、2ちゃんねる歴が 長い方は覚えてる人も多いと思います。
かくいう俺も「鮫島スレ」を見てから2ちゃんねるにはまった ひとりでして、あれを見たときのショックは今でも覚えています。
誰かあのスレ保存してる人いますか?
— 22世紀を目指す名無しさん(ID:yWtu.nZk)
というもので、好奇心を誘う書き方であり、追随した人々が各々、事件の内容やネット上の反応について断片的な書き込みを始めた。
その後、このスレッドを発端として、鮫島事件に関するスレッドが増殖する様に幾つも立てられ、その流れの中で「鮫島=タブー」という、暗黙のルールが出来上がり、人が死んだ、公安が絡んでいる等の情報が追加されていった。
その後も、ふとしたきっかけから鮫島事件という名前を耳にした人の「鮫島事件とは何か?」という書き込みに対して、片や「ネタ(真実を装った悪ふざけの意味)だからやめろ」といった否定的な書き込みや、その一方で「あれは2ちゃんの影の部分だ」「あの事件の事を思い出させるな」等の無駄に思わせぶりな書き込みがあり、本筋を伴わないまま断片的な情報だけがたくさん追加されていく事で、「本当の所は教えてもらえないけれど何かあるらしい?」というイメージが形成され、都市伝説の一つとして、事件の名称と共に流布されていく事になった。
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