
視聴動機
日本アニメーションの公式配信とRチャンネルにて2025年1~3月に視聴。 原作やネタバレ感想を読んで同シリーズの「フランダースの犬」よりはハードルが低いと判断したため。
アニメ感想
(ネタバレ含む)
1985年1~12月にCX系列「世界名作劇場」枠にてオンエア、原作はフランシス・ホジソン・バーネット著「小公女」。没落令嬢が這い上がるまでを綴った話…だろうか。
2025/3/26完走。原作ファンだけどかなり楽しめた。細かな改変(細かい展開やキャラクターの性格)はあるものの、私的には気にならない程度だった。というか、「ラムダスがセーラの食事を用意する」シーンと「今までミンチンに頭が上がらなかったアメリアがぶち切れる」シーンを入れてくれたあたりで大体満足した。
セーラがメイドになるのが1クール目終盤、セーラが救われるのが終盤(4クール目序盤)であるためセーラは2クールくらい苦しんでいた気がするが、ハッピーエンドであることは原作やネタバレで把握していたため、観ることはそこまで苦痛ではなかった。(しかし、これを日曜日の夜に観ていた当時の学生や勤め人はどう思ったのだろうか?)セーラをいじめていた主犯であるラビニアが罰せられなかったわけだが、彼女は高飛車なままでいてほしいと思っていたため、納得はできた。逆にセーラはミンチンをそんな簡単に許していいのか?と思わないではない。アニメのセーラは聖人設定なんだろうな。原作では確か許さなかったはず。
セーラを避けていた周辺人物(生徒)はセーラ父の財産が無事だったことを知ったあたりで手のひらを返したわけだが、セーラが諦めずに学園にとどまったからこそ名誉挽回まで粘れたって考えるとアニメのセーラもなかなかすごいよなと思った。原作のセーラはもっとすごくてミンチンに反抗するわけだが、アニメのセーラも終盤になってようやく逆らうわけで、やっぱりこいつ「セーラ・クルー」だなって思った。
最終回は名作劇場のお約束か、色々な人が出てくる。パンを分けてあげた娘はファンサービスか。原作でも割と重要なポジションだったので嬉しいものだ。
観る前は鬱展開の期間が長すぎると避けていたものだが、ハッピーエンド確定なら大丈夫そうだな~と観てみたら意外と観れるもんだよな。セーラに何人か味方がいるわけでそれも大きかったかも。
それにしてもOPは結構詐欺な感じがする。映像だけ観ると少なくともああいう優雅な話ではないけど、歌詞自体はちゃんと内容に沿っているから不思議である。
アニメもちゃんと面白かったし、原作も大好きなので私にとって「小公女」はやっぱり良い作品だなと思う。