LATER SEQUELS SERIES #15
2025年7月 後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ 愛及屋烏
サガフロンティア2(1999)
サガフロンティア2 リマスター(2025)
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作品キーワード
【アニマ】
世界のほぼ全てに宿るモノ。 特にゲーム内では他のRPGでいう、元素や魔力といったものに相当する。
これを扱う、一切の素養を持たなかったギュスターヴ13世は、実父や民衆から、石ころ以下とまで罵られた。(フリンの様に術が上手く扱えない、術不能者は存在するが、ギュスターヴの様な者は極めて稀)
勘違いされがちだが『アニマ』は一種類しかない。
様々な道具を経由して、違った形で発現させる為、その道具の種類だけ、色々なアニマがあるのだと誤解されている。 それとは別に魂の意味で使われる事もある。 マナ+ソウルぐらいに思っていれば大体、合っている。
【術】
サガシリーズでは魔法を意味する言葉として使われる事が多いキーワード。 本作ではアニマに特定の意味を与えて発現させる仕組みになっている。
その為、アニマを引き出す為の道具が別途必要になり、対応する装備が無いと、使う事が出来ない。
ただし、アニマの属性に対立しているものは無いので、従来作の様な「火と水は相反する」といった要素は無く、複数の属性のアニマを備えている、高位の装備があれば単独で全部の系統の術を扱える。
ここまでがゲームとしての解説だが、世界観としては狭義の術。
広義の術としては、アニマを込めて発動するもの全てが含まれる。
武器は勿論、日用品までこの考えが浸透しており、例えば包丁は「なまくらの石の板」に「斬るというアニマの力を与える」事で包丁として機能させている。
我々が目にする包丁は「形状としての切れ味」が重視されるが、この世界では「術を引き出しやすく切れ味を出しやすい」物が重視される、といった所。
シリーズ屈指のハイファンタジー設定である。
防具に関しても同様で、術との親和性が高い材料の防具であれば、本人の術力が優れている程、防具にバリアの様な膜を張り、防御性能を高める。
その為、術に優れた貴族などは、優雅な衣装に術を帯びさせて防具としている。
なので、本作では魔法使いこそが前衛向きの頑丈なユニットである。 言い換えれば、アニマを効率的に引き出して使いたい形に発現できる道具である程、優れている事になる。
原理上は道具なしでもアニマを引き出して発現はできるが、無色透明の大気から元素を見つけ出すに等しい無理な試みであり、人類のスペックでは仮に出来たとしても消耗が激し過ぎて現実的な選択とは言えない。
【術至上主義】
今作の世界観。 かつて、古代帝国で腐敗した貴族が支配していた歴史の反動として、術の才能が社会的地位に直結するようになった。
ただし、影響が少なかった地域では術至上主義の考え方も比較的薄く、術が無くとも何とかなる、製鉄技術が発達してる地域では、差別が少なかった事から、実は区別ではないのか?と再評価され始めた。
最底辺にいるギュスターヴの出世物語において重要なポジションを占める。
【クヴェル】
現在の技術では造りだす事ができない、強力なアニマを秘めた過去の遺物。
アルティマニア(解説攻略本)によると無限のアニマを内包し、何らかの特定の機能を持つ。その為、装備品としては耐久度が∞なので、気にせず使い倒せる。
かつての古代帝国時代では、人々がクヴェルを通してしか、術を使う方法を知らなかったので、クヴェルの所持=身分であった。
この頃に生まれた職業が『ディガー』であり、クヴェルを探しだし、一山当てる事を目指す、云わばトレジャーハンターの様なもの。
ただし、その使い方を間違えると所持者のアニマを変質させられる、極めて危険なリスクを持つ。性能(スペック)の高さから、このリスクが大き過ぎる為、人類にはどうやっても扱えないクヴェルも多数ある。
パーフェクトワークス(設定資料集)では、この設定を使い手のアニマを増幅させて術を放つ仕組みであるとし、術を使う意思がないと増幅したままアニマが体内に逆流、身体が耐え切れなくなるのがリスクの正体であると解説されている。
古代帝国時代はクヴェル本来の機能を活用した文明もあったが、帝国崩壊の戦乱の最中に殆どの技術は失伝した。
【ツール】
クヴェルの汎用品。クヴェルが発見されなかった、術至上主義の考えが薄い地域で代用品として作られた。
極普通の自然物から作られる他、その自然物のアニマを抽出して、術を放つだけなので、危険はないが殆どが消耗品。
術を使うのにはクヴェルかツールが必要なのは、この設定に拠る。
アニマ自体が一種類しかないのに「火・水・木・音・獣・石」の六属性に分かれているが、これは現実でいう、特定の色だけを通す色付きセロファンみたいな物を想像するとわかりやすいだろう。
術はこの特性を利用している。
耐久力を失ったツールは壊れ、チップと呼ばれる破片になる。 ツールの材料として繋ぎの様な形で再利用される為、これを買い取るリサイクル業者が存在する。
本作では所持金管理がパーティではなく、一個人で別々に行なわれるので、主人公扱いされているキャラが変わるだけで財布が別々になるのだが、チップだけは共通。リマスターでは財布は統合されている。
チップを換金する店が時に重要になる他、チップの入手経験が多いと市場に広くチップが出回る設定になっており、性能の高いツールがツールを製作できる店に陳列される様になる。
【メガリス】
クヴェルと同じ時代の物と思われる巨大な建造物。
建物自体が力を秘めており、建物型のクヴェルと表される事もある。
クヴェルが多く発見されるが、建物自体がクヴェルと同じ危険性を持っており、力に惹かれるのかモンスターも集まる危険な場所。
アニマを変質させられた異形のモンスターがしばしば出没するのはその為。
それだけにここを踏破したディガーは、正体不明の建造物の仕組みを体を張って解き明かした事になり、世の中から賞賛される。
【金属】
アニマを持たず、アニマを阻害する素材として忌み嫌われ、この世界では特別な意味を持つ。術が不得手な者が、簡単な道具に加工して使ったりと、完全に生活からかけ離れた物ではない模様。
最もアニマを遮断する鉛、加工が比較的容易な鉄、あまりアニマを阻害しない事からツールやクヴェルにも使われている銀、例外的に一切アニマを遮断しない金などがある。
ギュスターヴ13世が立ち上がれたのは、この金属文明のポテンシャルに着目したからである。
信長が火縄銃に出会い、当時の戦の戦術を一変させた状況に近い。
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