私の依存症 AUDの話

最近のお加減はいかがでしょうか?A.A.は絶不調です。気圧と気温のジェットコースター、そろそろ落ち着いてほしいものですが…そう思うと落ち着かないだろうなぁ、という捻くれ根性が顔を出します。精神的にも下落気味、集中力はないし睡眠時間も安定しない。さてこんな状態で何を書いたもんだろうか…。

色々考えたのですが、私の依存症の話をしようと思います。とはいえ私はアルコール使用障害(以下AUDと記載)の中でも特殊なタイプです。凡例にするには向かないと思いますので、一例としてご覧いただけますと幸いです。

また、同じ症状の方を依存症ですね、と断定するものではありません。類似する症状や思い当たる症状がある場合は、必ず医師の診断を受けてくださいますようお願い致します。今回の添付画像は拡大できるようになっていますので、拡大してお読みください。

AUDについてと症状

厳密な診断基準とは言えませんが、AUDにはWHO(世界保健機関)の診断基準等があります。過去1年以内に下記の全6項目中3項目に当てはまる場合、アルコール依存症と診断される確率が非常に高いです。

他にもAUDITと呼ばれるチェックシートがあり、こちらでスクリーニング(振り分け)されます。症状としては『お酒の飲み方』を自分でコントロールできなくなる事を大分類とし、飲む量・状況・タイミングが変調する・自己調整できなくなる等の細かい症状が患者ごとにあり、細分化されていきます。身体的な病気との大きな違いとして、均一化された症状が少ない事、完治することはなく寛解しても一生の付き合いになる事などがあります。

AUDに関して大きく症状が出るのは、酩酊状態に出るもの、酔いが醒めた後に出るもの、長期間の過剰飲酒が抜けた後に出るもの等があります。例えば酩酊状態で出るものとしては暴力的になる、危機感が薄れる、理性が薄くなる、ふらつきが出るなどなど…多分患者の数だけ症状があると思います。一番迷惑を被るのは当事者の周囲の人、家族や近所の人、職場の人なんです、本人じゃないのです。

更に更に拍車をかけるのが患者当人の意識問題、これが一番問題だと私思っています。全ての依存症に関していえると思いますが、【自分が本気になったら簡単にやめられる】と思っている人が8割だという事です。

ハッキリ申し上げますが、

『そう思ってる奴考え改めろ。絶対本気になる日は来ないしやめられない。』

です。

AUDの経過と治療の難しさ

じゃあどうやって治療するんだ!と頭を抱えたくなると思いますが、なぜ難しいのかの話からしていこうと思います。長期間アルコールが体内にあるのが当然の環境になってしまうと、逆にアルコールが抜けると出てくる症状があります。それが『離脱症状』です。

ざっくりいうと、二日酔いがひどくなって長期間化したものが離脱症状といっても過言じゃないです。更に飲酒期間が長くて無茶なほど酷く長くなっていきます。早期に始まる小離脱、遅れて始まる大離脱(振戦せん妄)に分かれます。これがまぁめっちゃ辛いです。これを解消する為に再度飲酒してしまう人がとても多い為、早期に入院治療をするのが望ましいです、理由は後述。私も離脱症状は経験しましたが、全く眠れない日が多く、且つ眠れてもほぼ100%で悪夢に苛まれ、手の震えや著しい発汗などもありました。

そして上記はまず『飲酒をやめられた場合』に起こる事で、基本的に患者当人の意思で飲酒をやめる事はとても難しいのです。ここでよく言われたり思われるのは、『当人の甘え』だとか『根性足りない』ですね。先に結論を書いてしまいますが、脳と精神の優先順位が既に失調しているので本人の意思だけで止められなくなっているのです。

上記のように依存する対象が優先順位の一番上に移動してしまうので、全ての他の行動より優先して依存対称を得ようとします。それは心から欲しいと思っての場合もありますが、身体的・精神的・脳的に働きかけて動いてしまうんです。精神だけじゃない、というのがポイント。AUDで例えると、飲酒することによって多幸感を感じ、疲れが全て抜け、楽しさと嬉しさの天井をブチ破ってチョー気持ちいい状態になっちゃうんですよ。これはなんと、断酒しても一生、生きている限り変わりません

先ほど上で書いた『早期入院治療が望ましい理由』が実はこれに起因しており、理由はアルコールの入手が比較的簡単な為です。コンビニ行ったりスーパー行ったりで買えますからね。その途上で事故にあったり、飲酒運転したりする可能性も大変高いです。身体的な問題が出て内科に搬送される場合も多いですが、最もお勧めするのは依存症専門の病院に入院する事です。こちらは基本的には三か月間入院する事になりますので、本人の意思でアルコールを入手することはほぼ不可能になりますし、家族や社会から一旦隔離する事もできます。本人の意思で入院する事を恐らく大半の依存症患者は決めませんので、措置入院という方法を取る必要も出てくる場合があります。

酒が人間をダメにするんじゃない

『酒が人間をダメにするんじゃない。人間はもともとダメだということを教えてくれるものだ。』というのは故七代目立川談志氏の言葉です。あらゆる物事に言える事ですが、酒、煙草、色んな依存症がありますが、その対象物には人をダメにしよう、という意思はありません。かと言って人間側も、ダメになりたくて酒や煙草を使うわけでもありません、難しい問題ですね。

今回はここまで!次回は依存症入院時の話を書こうと思います。どういったところなのか、どういうことをするのか、入院後と今の状態なんかをまとめられたらいいな…と思います。今回は文量マシマシでした、ここまでお読みいただきありがとうございました。

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A.A.

『好きに全速前進』がモットーです。うつ病、不眠症、アルコール依存症(AUD)。治すよりも一緒に生きる方法を模索中。

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