LSS #14-17

LATER SEQUELS SERIES #14

2025年6月  後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ  愛及屋烏

戦姫絶唱シンフォギア(2012)

戦姫絶唱シンフォギアG(2013)

戦姫絶唱シンフォギアGX(2015)

戦姫絶唱シンフォギアXD(2017~2024)

戦姫絶唱シンフォギアAXZ(2017)

戦姫絶唱シンフォギアXV(2019)

Continuation from last page. 14-16 https://no-value.jp/column/117139/

合唱・ユニゾン曲(四期まで)

戦姫絶唱シンフォギアGX

RADIANT FORCE

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:藤間仁                                                                                                                            歌:悠木碧×水樹奈々×高垣彩陽

燃え尽きそうな空に、歌が聞こえてくるんだ。諦めるなッ!」

『戦姫絶唱シンフォギアGX』のPV、および第1話の冒頭から使用された楽曲で、作中では墜落の危機にある国連所属のシャトルを救出する作戦時に流れた戦闘曲の一種なのだが、特筆するべき点はこの曲が立花響、風鳴翼、雪音クリスの3人による合唱曲である事にある。

今までのシンフォギアにおいて、装者が2人以上で歌う戦闘曲は、一期最終話で使用された「FIRST LOVE SONG」や、二期11話で使用された、切歌と調の「Edge Works of Goddess ZABABA」、最終話で使用された装者総出の「始まりの歌」と、どれもストーリーの終盤に披露されたのだが、この「RADIANT FORCE」はGX第1話、それも冒頭からの使用という異例の扱いとなっている。

これに関しては、原作者の1人である金子彰史氏が、自身が社長を務めるウィッチクラフトの公式ブログにて、

例によって三期も、
初手より奥義にて仕りたいと思ってるので、
今のうち、準備運動がてらに見直してもらえると、ありがたいです。

という、実に意味深な発言をしており、この「RADIANT FORCE」こそが、初手から繰り出された奥義と思われる。ちなみに、響、翼、クリスの3人による楽曲は一期の「FIRST LOVE SONG」以来となる。

シンフォギアでは最早、恒例である歌詞にそれぞれの装者の名前が盛り込まれている他、一期の1話は勿論、GX1話冒頭でも使用された、シリーズを通して重要なフレーズである「生きることを諦めないで」や、「さぁ新時代へ銃爪を引こう」「伝説の未来へのカウントダウン」「羽撃きは1人じゃない」と、それぞれの聖詠の曲名や装者達の心情を意識したフレーズ等、非常にシンフォギアらしい要素が詰まった名曲となっている。

星天ギャラクシィクロス

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:末益涼太・菊田大介                                                                                                                            歌:日笠陽子×水樹奈々

『戦姫絶唱シンフォギアGX』の第1話でマリア・カデンツァヴナ・イヴと風鳴翼がロンドンでのライブで歌ったデュエットソング。二期の「不死鳥のフランメ」に続く、つばマリのコラボライブ曲その2。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                     国連から半ば脅迫され、エージェントとして振る舞う事を強いられているマリアだったが、それはそれとして翼とのコラボは楽しいらしく、そのパフォーマンスは完璧である。

アニメ制作費が増えた分を使い切るつもりか?という勢いのライブ映像が凄い。前回の火とは対照的に水と星の演出が美しいが、謎技術に依る空中アクション等、その技術背景には疑問が残る。

翼のライブ=襲撃というのはシンフォギアではお約束だが、今回は珍しく襲撃はライブの終了後だった。

Just Loving X-Edge

作詞:上松範康 /作曲・編曲:喜多智弘・岩橋星実                                                                                                                            歌:南條愛乃×茅野愛衣

「戦姫絶唱シンフォギアGX」第5話にて使用された、月読調暁切歌のユニゾン戦闘曲、その2。                            「Edge Works of Goddess ZABABA」の構成と同じく、今回はGXでの調の戦闘曲「ジェノサイドソウ・ヘヴン」と切歌の戦闘曲「オーバーキルサイズ・ヘル」を組み合わせた曲となっており、調と切歌のデュエットで表現されている。調と切歌のLINKER再投与と共にこの曲が流れ出し、オートスコアラー最強のミカに迫る二人のユニゾン。

しかし、今のシンフォギアでは未だ及ばず――

BAYONET CHARGE

作詞:上松範康 /作曲:藤田淳平 / 編曲:藤間仁                                                                                                                            歌:水樹奈々×高垣彩陽

『戦姫絶唱シンフォギアGX』の第5話で上記の流れでギアを破壊され、ピンチに陥った調と切歌を救う為に現れた、翼とクリスが歌った戦闘曲である。
タイトルの「BAYONET CHARGE」とは中世~近世に使われた戦法の一つである「銃剣突撃」を意味する。
両者とも1期から活躍している翼とクリスだが、2人のデュエット曲はこの楽曲が初となる。それぞれのキャラを担当した水樹奈々高垣彩陽の人気も手伝って、あっという間にGXの人気曲の一つとなった。

RADIANT FORCE (IGNITED arrangement)

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:藤永龍太郎                                                                                                                            歌:悠木碧×水樹奈々×高垣彩陽

GXの1話以降、劇中で使用される機会が無かった「RADIANT FORCE」だったが、キャロルとの本格的な戦闘となる第6話にて、イグナイトモジュールの稼働成功に合わせて「RADIANT FORCE(IGNITED arrangement)」がお披露目となった。
オリジナルがストリングスなどを絡めたElements Gardenが得意とする勇壮で華やかな曲調であるのに対し、こちらはダブステップやヘヴィメタルを踏襲した非常に重苦しい曲調に仕上がっている。
イグナイトモジュールによる暴走の危険性や、パワーアップすらも相手の掌の上であるかのような不穏さを醸し出す一方で、それらの不安を承知の上で尚も抗うかのように、オリジナル版よりさらに勇ましい歌い方になっている。

Just Loving X-Edge (IGNITED arrangement)

作詞:上松範康 /作曲:喜多智弘・岩橋星実 / 編曲:末益涼太                                                                                                                            歌:南條愛乃×茅野愛衣

『戦姫絶唱シンフォギアGX』の第8話で使用された曲。                                           前述した切歌と調のユニゾン曲「Just Loving X-Edge」のイグナイトver.。                                            イグナイトモジュールを使用してのオートスコアラー・ミカとの再戦時に流れ、見事に撃破してみせた。                            曲の傾向は他のイグナイトアレンジと共通している。

「ありがとう」を唄いながら

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:喜多智弘                                                                                                                            歌:日笠陽子×南條愛乃×茅野愛衣

『戦姫絶唱シンフォギアGX』の第12話で使用。                                                                                              F.I.S.チームのマリア・調・切歌が初めて3人で唄った合唱曲である。
キャロルが実行した世界の破壊を止め、チフォージュ・シャトーの機能を再構築に書き換える時間を稼ぐ為、マムの、マリア自身の、そしてセレナの過去の幻影と戦った時に唄われた。

登場した話数、シーン、優しげな旋律と強い意志を秘めた歌詞、そして何よりもF.I.S.組初の3人曲ということで、多くの適合者たちはこう感じた事だろう「あぁ、この曲はF.I.S.版のFIRST LOVE SONGなんだ」と。

戦姫絶唱シンフォギアAXZ

激唱インフィニティ

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:末益涼太                                                                                                                            歌:悠木碧×水樹奈々×高垣彩陽

三期の「RADIANT FORCE」で味を占めたと思われる、初手より奥義にて仕る系の響、翼、クリスの二課組三人での合唱曲である。                                                               GXの6分で分かるシンフォギアの流れで始まる今期の初戦闘と共に唄われる。                                                 シンフォギアによる対政府軍の対現代兵器戦、不殺&無力化縛りでの戦闘は過去シリーズに比べ、爽快感は少な目だが、トンチキメカやミーム化一直線の珍台詞は盛沢山である。

イントロの琴の音から、変形した愛車で突っ込む翼、疾走感のあるビート。                                     忍者凧で緒川さんに連れられ、強襲する響とクリス。装者達は武装破壊に専念し、兵士達の無力は緒川さんの首トンにお任せ。響は戦車の砲弾を殴り反らし、砲塔を千切り取って、車体を吹っ飛ばす。クリスは銃弾を浴びるもシンフォギアには通用せず、弾を口でキャッチする余裕を見せる。言わば『シリアスな笑い』の多い戦闘なのだが、対する「激唱インフィニティ」の熱量が強すぎる。

死灯 -エイヴィヒカイト-

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:菊田大介・都丸椋太                                                                                                                            歌:寿美菜子×蒼井翔太×日高里菜

かつての戦いでキャロルが語り、また古来よりその関連性が言及されている様に歌と錬金術は相互に深く関わっている。                                                                                                                                                                                                                                                                                結社幹部の錬金術師達が唄うこの歌もまた、命を焼却し、エネルギーを錬成する術式である。

AXZ第1話においては、選別した生贄達の命を焼却してエネルギーへと錬成、南米の神性「ヨナルデパズトーリ」へと付与し、怪物へと完成。                                                                                                                                              第12話では全美を誇る自らの命を3つ、全焼却する事で更に上回るエネルギーを錬成し、反応兵器が齎すであろう、向こう永遠の汚染被害の粗全てを無効化するのであった。

いくつかのメカニズムにおいて、
シンフォギア装者が切り札とする命を燃やす歌――「絶唱」に近似している。

その見事なハモりでカリオストロに男性声優を充てた理由を明確に示した曲。

旋律ソロリティ

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:菊田大介                                                                                                                            歌:日笠陽子×南條愛乃×茅野愛衣

F.I.S.組の三人、マリア、調、切歌の合唱曲。AXZ第1話の特殊EDとしてが初出。                               第2話でもマリア変身シーンから、そのまま三幹部との戦闘で使用された。                                  その所為でマリアの戦闘曲「Stand up! Ready!!」が若干の割を食っている。

三人のハーモニーが良すぎて、どうも涙腺に来る感じである。ジワジワ来る系の応援ソングというか。                                                    アップテンポのシンフォニック・チューンと混声合唱が良い。                                   二課三人組の「激唱インフィニティ」の押せ押せの勢いとは丁度、対の様な印象を受ける。                               二課の三人がそのイメージカラーから「信号機」と呼ばれるのに対して、こちらは「三色団子」と呼ばれている。

激唱インフィニティ (IGNITED arrangement)

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:藤永龍太郎                                                                                                                            歌:悠木碧×水樹奈々×高垣彩陽

初出は第3話。アルカノイズ戦で使って良い熱量では無いのだが。

元々は疾走感に溢れる、ドラマティックな曲。                                              しかし、オリジナルのイントロに有った、和の香漂う音色はこちらでは皆無。                                  ひたすら、ヘヴィでダークなサウンドが鳴り響き、歪んだギターが疾走、ドラムが大暴れ、無機質なエレクトロニクスサウンドが爆走する。

旋律ソロリティ (IGNITED arrangement)

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:末益涼太                                                                                                                            歌:日笠陽子×南條愛乃×茅野愛衣

初出は第4話。                                                             オリジナルを出した直後にアレンジ版をぶっこんでくる怖いスタンス。                            かつての応援ソング感はどこへ?というヘビィかつヘンタイなアレンジ。

ギザギザギラリ☆フルスロットル

作詞:上松範康 /作曲:母里治樹 / 編曲:菊田大介                                                                                                                            歌:南條愛乃×茅野愛衣

シンフォギア恒例のきりしらユニゾン曲、その3。                                              四期の戦闘曲、切歌の「デンジャラス・サンシャイン」と調の「メロディアス・ムーンライト」を組み合わせた曲。

初出は7話のプレラーティ戦。                                                      二人のユニゾンで追い込まれたプレラーティは重傷を負い、錬金術師達の計画に狂いが生まれる流れになった。同時に強力な二人のユニゾンは警戒され、戦略的に分断を図られる様になる。

Change the Future

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:藤永龍太郎                                                                                                                            歌:高垣彩陽×日笠陽子

クリス×マリアの絆のユニゾン曲であり、合体技の「Change the Future」。                    初出は第8話のカリオストロ戦。                                                                                                        見た目は西洋剣タイプの刀身(銀碗)に大型ブースター(魔弓)が付いた感じ。                    カラーリングはイグナイト前提なので刀身以外は黒で差し色に赤。

ラピスの輝きによるイグナイトの封印、仲間達との分断、クリスの葛藤、諸々を吹き飛ばす逆転の一曲である。

二期にて響を蝕んだ、融合症例の発露たる謎の結晶物、錬金術の「賢者の石」に対抗せんと見出された「愚者の石」。                                                                                                                                                                                                                                         エルフナインの錬金技術によって、シンフォギアシステムに搭載され、強制的にイグナイトモジュールを引き剥がすという賢者の石の特効を無効化した。
「愚者の石」は錬金術師との交戦相性をイーブンにまで引き戻す「対消滅バリアコーティング」として機能したのだ。

                                                                                                                                                                                                                        クリスがマリアの「Stand up! Ready!!」を、マリアがクリスの「GUN BULLET XXX」の歌詞をそれぞれ歌うという粋な歌詞に加えて、世界に敵対した過去を持つ2人が「未来を変える」と叫ぶ。

関わりが少なかった2人に想定外の親和性があった事を教えてくれる名曲である。惜しむらくは、尺の問題や、この歌がサプライズで披露される都合から「クリス×マリア」の掘り下げが余り無かった事だろうか。

風月ノ疾双

作詞:上松範康 /作曲:藤田淳平 / 編曲:藤間仁                                                                                                                            歌:水樹奈々×南條愛乃

翼と調の絆のユニゾン曲であり、合体技の「風月ノ疾双」。                           初出は第9話のプレラーティ戦。                                                                                                            合体技としては、マリアとクリスの絆のユニゾン「Change the Future」に傾向は(飛行機能は無いが)近く、翼の愛車であるバイク込みの刀身(絶刀)に調の大型車輪(鏖鋸)が付いた感じ。

調の歌をベースに翼の曲のエッセンス=和楽器が加えられた結果生まれた非常に美しいメロディを、水樹奈々×南條愛乃という究極のアニソンシンガータッグが歌うという、ユニゾンの中でも特に話題性の高い一曲である。

また、この歌が披露された第9話『碧いうさぎ』は、これまでなかった「調の出自に迫る、彼女の単独エピソード」であり、その中で「心に壁を作っていた」経験を持つ翼が調と絆を結ぶという非常に完成度の高い一編。

歌詞には二人の「激槍の少女(奏と響)」への思いが散見されている。

必愛デュオシャウト

作詞・作曲:上松範康 / 編曲:菊田大介                                                                                                                            歌:悠木碧×茅野愛衣

合体技としては、拳を突き出して突貫する響の脚部にギアを接続し、切歌が肩部のブースターで更なる加速を加える、脳筋突撃技。                                                         アームドギアを合体させる方向の他二組のユニゾン技とは明らかに毛色が違う。

響の「コーラスが映えるヒーローソング」に、切歌の印象的なメロディラインを加えるという、本作特有の「二人の歌を融合する」というコンセプトで作られたユニゾン曲の中では最も高い完成度を誇る歌である。

しかし、この歌が披露された第10話『アン・ティキ・ティラ』は「響と切歌のエピソード」というより、「響」のエピソードと「切歌」のエピソードを同時に行うかのような内容であり、最後の大見せ場も切歌の絶唱に持っていかれてしまった為、その完成度に反して劇中での印象が薄いという不遇のユニゾン曲とも言えるだろう。

アクシアの風

作詞:上松範康 /作曲:上松範康・藤間仁 / 編曲:藤間仁                                                                                                                            歌:悠木碧×水樹奈々×高垣彩陽×日笠陽子×南條愛乃×茅野愛衣

初出は第6話の特殊EDで、最終回にも使われた。                                          二期の「始まりの歌」の流れを汲む合唱曲。                                                メロディだけでなく各装者の聖詠・絶唱の歌詞を唄い繫いだ曲。                                       奏・セレナ・未来の聖詠は他の装者達が代わりに唄っている。


第6話EDにこの曲を使用するアイディアは、音楽ディレクターの吹田亜沙美女史によるもの。
原作・脚本の金子彰史曰く「折り返し地点の〆方に悩む金子にバッチリの解答を示してくれた」との事。

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愛及屋烏

ゲーム好き、小説好き、アニメ好き、三役揃いの物書きの端くれ。 ピンチに陥っても、それはそれで気楽にやるタイプ。 ●好きな言葉:続編・クロスオーバー・オールスター・アンサーソング・データ引継ぎ ●好きなゲーム:DQ・軌跡&イース・スパロボ・ゼルダ・神宮寺・逆裁・ラチェクラ ●好きなサブカル:ロボ全般・特撮全般・少、青年誌系 ●好きなドラマ:科捜研・相棒・CSI・キャッスル・十津川警部・赤い霊柩車 ●利用ソシャゲ:へプバン・ギアスロススト・Dr.STバトクラ・シンフォギアXD・スパロボDD・うたわれLF・ギター少女・勇者の飯 ●経歴:宮城出身、30代、なろう出版経験有 ●現在:脳梗塞療養にともないリハビリ&失業中

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