志村けんと言えばコロナ禍に命を落としたコントの名人である。若い方は存じ上げないかもしれないがザ・ドリフターズというミュージシャン兼お笑いグループに荒井注というメンバーが抜けて志村が加入した。最初からお笑いのトップを走っていたわけではない。最初、志村のぎこちないコントや慣れないことによるパフォーマンスの出し方にメンバーとして浮いていた。
しかし、東村山音頭という歌を口ずさんでいたらリーダーのいかりや長介が「それ、良いな。やってみろ」となり会場で披露したら爆笑。その頃から志村はエースへとのし上がっていく。
はっきり言ってドリフのコントは今の時代にはそぐはない。下ネタも多く令和の今、放送倫理に引っかかるのは明らかだ。
だが、私と仲の悪かった父との唯一のつながりは志村のコントだった。志村の軽妙なやりとりは父とお茶の間で少ない会話をするのに貴重な時間だった。「お父さん、志村って昔から面白かったの?」父が「今度一緒にドリフ生で観に行くか。」志村の笑いはハートウォーミングの効果だけではなくコミュニケーションの人心掌握術にも長けていた。志村の他のタレントに対しての心遣い、優しさ。志村の芸はよく人を観察している。
だから、おばあさんのコントや変なおじさん、ひたすら物をたずねる人など、色々な人の特徴を掴んでいるゆえに万人の心を掴むのだろう。役者としても充分やっていけると思うが「鉄道員(ぽっぽや)」などで高倉健と共演したり遺作となった朝ドラ「エール」でもいぶし銀の演技を見せてくれた。
父と私が志村をみて笑い母が「やだねー」と言って下品なネタにあきれる。妹も加わって笑い家族の絆が強まる。志村が提供してくれたもの。それは笑いによっての人とのつながり、温かさ、弾む会話、プロ魂。
ばか殿様が正月にやらなくなった現在も時代は流れている。時がたっても色あせない志村けんという存在。亡くなった父に手を合わせる時、志村も一緒に微笑んでいる様に見えるのは気のせいではないだろう。
志村けんが教えてくれたこと

スターゲート
プロ野球観戦と、カラオケを歌うのが大好きな私は、本を読むのも趣味で主に新書コーナーに足繫く目を通しに行きます。今、一生懸命スマホやパソコンを勉強しています。表現力を磨いてどんどん発信していこうと考えています。【努力に勝る天才は無し】この言葉をモットーに精進していきます。皆さんどうぞ温かい目で見守って下さると幸いです。宜しくお願いします。
作者のページを見る寄付について
「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。
当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。