今のコンピューターの性能や機能は半導体の設計と製造技術で決まる。
半導体という物質でコンピューターを製造しているので当たり前の話だ。
そもそも半導体ってなんだろう?
まず電気が流れる物質を導体と言う。電源ケーブルに使われている銅線などが導体だ。
逆に電気が流れない物質は絶縁体と言う。陶器(セラミック)などが絶縁体だ。高圧電線に白い陶器のようなものが付いてるのを見たことが有る人も居ると思うが、実はアレは本当に陶器なのだ。
ちなみにゴムは厳密には絶縁体ではない。破損していたり濡れていたら高圧の電気で感電してしまうことも有るので、もしも感電してる人が居たらゴム手袋より、陶器で出来た、お皿やコップで押したり叩いて引き剥がしたほうが良い。
もしも漏電や災害時に感電している人が居たら絶対に体に触れてはいけない。一緒に感電してしまうからだ。

もし感電して居る人が居たら、慌てず、まずは落ち着いて靴を履いてドロップキック(ジャンプして完全に空中に浮いた状態で両足で蹴る)をしよう。大真面目な話だ。
先ほどゴムは厳密には絶縁体ではないと言ったが、人体よりは電気が流れにくいし、陶器より柔らかい。ドロップキックしても最悪、骨折するくらいだろう。

更にドロップキックなら空中に浮き、地面と接地しないので電気が流れ難い。片足キックより安全だ。
【警告!】なお電力会社はドロップキックを推奨していない。ブレーカーが有るならブレーカーを落とすのが適切だ。衣服を掴んで引っ張るのも良いらしい。
海外だと木の棒で、ぶっ飛ばす事なども推奨されているが、屋外で湿気った木材を素手で使うのは危険なので、個人的には迅速かつ即効性の有るドロップキックを、お勧めしたい。(但し自己責任)

導体と絶縁体を説明したところで、やっと半導体の話だ。
半導体は電気を流したり流さなかったり両方の特性を持つ。2進法、0と1、バイナリだ。
つまりスイッチのオンとオフの様なもの。照明をつけたり消したりするのをイメージすると、わかりやすいかもしれない。

ちなみにオンとオフで何が出来るかと言うと例えばモールス信号だ。
「トン、ツー、トン」という音で通信をする様子を映画などで見たこと有る人も多いだろう。
CDやDVDもピットとランドと呼ばれる媒体も点と棒で0と1が記録されている。
それをレーザーで読み取って流行りの曲やベートーヴェンやモーツァルトの音楽を収録している。
半導体は、そういった0と1の通信や計算や記録を人間の代わりにやってくれる機械であり、そのおかげで、LANケーブルやWi-Fiで高速な通信、インターネットも出来るし、情報を記録したり、計算したりすることが出来る。
その計算に使われるのがCPUやGPUやNPUやTPUやマイコン。
記録に使われるのがSSDやmicroSDなどのフラッシュメモリだ。
今、我々が便利に使っているパソコンやスマートフォン。そして通信技術。それらは電気が流れるか、流れないか、0か1か機能している。
その結果、便利なアプリや面白いゲームが作られている。
更に日常的に使う電子レンジや洗濯機やエアコン。それらも0と1で、何分温めるとか、何回すすぐとか、室温を何度に保つということをマイコンで(電子機器の制御に使われる小型のコンピュータ)制御している。
プログラミングやコンピューター制御は難しいと思っている人も多いと思うが、我々は日々コンピューター制御を行っているのだ。何も難しいことはない。
卵を何分温めたら硬茹で玉子になるか、半熟玉子になるか調節するのはプログラミングに、とても似ている。

そして今、話題のAIも同じだ。
人工知能と呼ばれるAIも膨大なデータに対して関数の計算をしているだけに過ぎない。
行われていることは0と1、オンとオフを繰り返しているだけだ。
そして半導体は日々進歩している。微細化し、より低消費電力で、高速かつ高密度な半導体を各社が研究したり量産している。
それによりスマートフォンが、より高性能&高機能化したり、電池持ちが良くなったりする。
他にもPlayStation5などが高性能なゲーム機として知られているが、今、噂レベルではあるが携帯型のPlayStation5が計画されているらしい。
PlayStation5は高性能なゲーム機だが、消費電力は200W強。安価に販売するために5年くらい前の半導体製造技術で製造されている。これを電池で動かすと、あっという間にバッテリー切れになるだろう。

しかし最新のiPhoneの様な最先端の半導体製造技術で作れば消費電力は大幅に削減できるため、スマートフォンの様にバッテリーで動作して、いつでもどこでも遊べるPlayStation5が作れるのだ。
現に最近発売されたNintendo Switch2はPlayStation4以上の性能が有る。これも半導体の進歩だ。

普段の生活で気にしていないであろう半導体は、我々の身近なところで大活躍をして、多くの人に便利や安全や衛生を届けてくれている。
更に、ここ数年で研究所では試作品は出来たが、量産は難しいという更なる最先端の半導体の量産計画も着々と進んでいる。
今でも十分に高性能なスマートフォンやパソコンやゲーム機が、今後数年で10倍から40倍の性能になる予定だ。
そして、あと5年、2030年までには人間に出来ることは全部できるAGI(汎用人工知能)が生まれ、その先の進化を遂げ人類の知能を超えたASI(超知能)が生まれると予測されている。

そうなれば今、我々が直面している社会問題や経済危機、紛争や戦争、環境問題など、人類の課題をASIが解決してくれるかも知れない。
今後、数年後という近い将来に、半導体が我々の生活を変えてくれるのか、私はそれを楽しみにしている。