鎮まりたまえ!低致死性兵器の世界

どうも、cubicです。今回のテーマは「低致死性兵器」。対象者を死傷させることなく無力化する兵器です。本稿では実際に使われるものやその特性について解説しましょう!

スタンガン

まずは有名どころから、スタンガン。50000~1000000Vの高電圧を発生させて電極部分を相手に触れさせることで、痛みや筋肉の痙攣を引き起こします。モノによっては警棒の中に仕込まれていたり、催涙スプレーと組み合わされたモデル、口紅型など色々なタイプが存在しています。。

刺股

駅や学校などに置かれている、棒の先にU字の金具がついているもの。U字の部分で対象者を壁などに押さえつけます。元々江戸時代につくられたもので、当時は対象者の安全は考えず、「刺股」の名の通り刺がついていました。また、対象者を捕らえる以外にも、火事が発生した際に火屋を破壊して周囲への延焼を防ぐ役割もありました。消防署の地図記号の由来はここからきています。

催涙剤

即効性があり、粘膜に付着することで咳やくしゃみ、催涙、嘔吐などを引き起こします。主にクロロアセトフェノンやクロロベンジリデンマロノニトリルなどが使用され、1914年、第一次世界大戦中にフランス軍が使用したのが始まりとされています。

トウガラシスプレー

催涙スプレーの一種。トウガラシだからといって甘くみてはいけません。カプサイシンが主成分で、顔に噴射すると目や鼻などの粘膜に強い痛みが走り一時的に盲目を引き起こすことも…。クマなどの害獣除けとして、ホームセンターでも販売されています。

放水砲

超強力な水圧で対象者の動きを封じるもの。その威力はすさまじく、直撃すると転倒したり、場合によっては打撲や失明に至ることもあります。水の力は凄い!また、火災の鎮火に用いられることもあり、2011年3月17日に高圧放水車が使用済み核燃料プールに約44tの放水を行いました。

CBU94/B

アメリカで開発されたクラスター爆弾。SUU-66/B戦術小弾ディスペンサーと子爆弾BLU-114/B約200発の2つで構成されており、これらを空中から投下後、一定時間が経過すると分離。BLU-114/Bが散布され、電力の供給をストップさせるのです。所謂停電爆弾と呼ばれるものですね。

音響兵器

高周波音波を発することで、物の破壊や人間の行動の停止、聴覚の異常を引き起こします。イスラエルでは2005年に「スクリーム」と呼ばれる音響兵器を使用したことも。昔は水中で潜水艦に音波を発射してダメージを与えようぜ!というアイデアもありましたが、計画が進まず頓挫。しかし、その技術を応用することで、尿路結石を外部から音波を照射して破壊する「ESWL」の基礎がつくられ、1980年に実際に製造された歴史を持ちます。

以上、一部になりますが、低致死性兵器の紹介でした。低致死性兵器はその名の通り、あくまでも致死性が「低い」もの。以前は非致死性兵器とも呼ばれていましたが、結局は対象者に刺激を与えているので100%安全というわけではありません。現在の日本の法律でも正当な理由なく一般人がスタンガンや刺股などを携帯すると軽犯罪法や迷惑防止条例違反等、罪に問われる可能性があるので注意しましょう。道具は正しく安全に。ではまた次回!

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cubic

皆さんこんにちは。cubic(キュービック)と申します。工作や科学、医学等が好きな、所謂 理系と呼ばれる年中金欠な人間です。自分の持っている知識をエンタメ感覚で解説する記事を執筆していきます。

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