ピアノは「ピアノフォルテ(pianotorte)」の略です。
これはイタリア語で「弱音も強音もだせるチェンバロ」と言う意味になっています。
ピアノの原型を作ったクリストフォリが、特徴を表して「クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ」と名付けて、短縮されたのが「ピアノフォルテ」となって、さらに短縮されたのが現在の「ピアノ」と呼ばれるようになりました。
詳細
ピアノフォルテ(panoforte)
イタリア語で「弱音(piano)」と「強音(forte)」が可能なチェンバロと言う意味になります。
クラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ(clavicembalo col piano e forte)
ピアノの原型を作ったクリストフォリが名付けた正式名称になったのです。
ピアノ(piano)
「ピアノフォルテ」の略称として使われているのが現在の名称となります。
まとめ
ピアノの名称は、弱音と強音を自在に出せると言う楽器の特徴を表す「ピアノフォルテ」からきており、それが短縮になったのが「ピアノ」となりました。
名称「ピアノ」の名は、17~18世紀の楽器製作家バルトロメオ・クルストフォリが制作したピアノの原型であるクラヴィチェンバロ・コル・ピアノ・エ・フォルテ(伊:Clavicembalo col piano e forte「強弱を持つチェンバロ」)に由来し、これが短縮されたものとなったのです。
ピアノの和名は❓
ピアノの和名は「洋琴(ようきん)」です。これは、西洋から伝来した弦楽器に「琴」を付けたものとなっています。ピアノの他にもバイオリンを「提琴(ていきん)」、ギターを「六弦琴(ろくげんきん)」などと呼ぶことがあるのです。
ピアノはなぜ白と黒❓
ピアノの鍵盤が白黒なのには、いくつかの理由が考えられています。
まずは、白鍵(はっけん)は象牙、黒鍵(こっけん)は黒檀(こくたん)など、当時は高級品で希少だった素材が使われていたのです。
また、白鍵部分を黒檀にすることで演奏する人の手が美しく見えるなどと言う説があったのです。
また、視覚的には白の方が浮き上がって見えるため、張り出している半音の鍵盤を黒くした方が見た目に安定感があるとも言われているのです。
白鍵と黒鍵の歴史
初期のピアノ
ピアノの原型であるクラヴィコードは、白鍵には木材、黒鍵には黒檀が使われています。
しかし、白鍵の木材が黒ずんで判別しにくくなっためと、白鍵部分に象牙が使われるようになったのです。
象牙の使用
象牙は高級品で希少だったため黒鍵には黒檀、白鍵には象牙が使われていました。
白黒が逆だった時代
過去に、白鍵と黒鍵の色が逆だった時代もあったと言う諸説があります。
現在の白黒
産業革命やフランス革命を経て、象牙を使った豪華なピアノが好まれるようになって、現在の白と黒の配色になったのです。
ピアノの白鍵と黒鍵の役割
白鍵
基本的な音を担当する鍵盤になります。
黒鍵
#(シャープ)や♭(フラット)の音を出すための鍵盤になります。
目印
白鍵の場所を示す目印としても機能しているのです。
表現力
白鍵と黒鍵の音の違いで、音楽の表現力が豊かになります。
ピアノの白鍵と黒鍵の配色が定着した理由
見た目の安定感
張り出している半音の鍵盤を黒くすることにより、見た目の安定感があります。
白を基調とした明るい鍵盤が好まれた
ピアノが普及するにつれて、白を主体とした明るい鍵盤の方が好まれるようになったからです。
象牙を少なくしてコストを抑えるため
スガナミ楽器によると、象牙を少なくすることでコストを抑えるためだったからです。
女性の手を際立たせるため
白い鍵盤が、女性の手の白さを際立たせる効果があるためだったからです。