※本記事では生き物の生命活動を理解していただくため、解剖や臓器の役割等を記述していますので、そのような描写が苦手な方の閲覧はご注意ください。また、本記事を閲覧された結果、身体的・精神的損失が招かれた場合においても筆者は一切の責任を負いかねますので、あくまでも自己責任でお願いします。
どうもこんにちは、最近暑すぎて部屋で液体になっているcubicです。これエアコンがないとマジで死ぬぞ⋯。さて、そんな感じでもうすっかり夏ですが、夏といえば⋯な昆虫がいますよね。そう、カブトムシです。今回は、私が小学生の頃にカブトムシを解剖した話をしながら、臓器の構造や生物解剖の意義について考えていきたいと思います。
なんでカブトムシを解剖したん?
まずは、何故カブトムシを解剖しようと思ったのか、その経緯について話しましょう。あれは私が小学4年生の頃。夏休みの宿題として絵を描く事になり、小学生のcubicは「どうせなら夏っぽいのがええな」というで、何を思ったのか当時苦手だったカブトムシを描くことにしました(カブトムシに限らず生きている虫全般が嫌いでしたが)。その後、自分で捕まえるのが面倒だったのでホームセンターで生きのいい個体を複数個購入。しかし、我が家の飼育環境が悪すぎたためか2、3日であっけなく死んでいきました。そんな中、仲間の死体で遊んでいる個体がいたのです。何やってんだお前ェっ!!!!(迫真)という事で、すぐにケースから死体を取り出しましたが、既に胸部と腹部が千切れ見るも無残な姿に。幸い臓器は無傷だったので、せっかくなら解剖するかぁ、となった訳です。
解剖した結果
ちょっと凄すぎました⋯。人生初の解剖体験だったのもあったのですが、とにかく美しい。やはり本で読むより実際に手を動かした方が感動するものですね。
臓器の解説
ここからは私が「すげえ!」と感じたカブトムシの臓器を三つ解説していきましょう。
脳(Brain)
カブトムシに脳があるのかについてですが、勿論あります。ただし、一般的な昆虫とは若干作りが異なっているのです。カブトムシの場合、頭部に大脳と食道下神経節があり、タガメと同じようにそれぞれの神経が糸のようにつながっています。
胃(Stomach)
発達し過ぎ。やはり蜜を蓄えるためでしょう。その分腸は小さくなっていました。
心臓(Heart)
私が全ての生物の中で最も好きな臓器。ただし、虫には心臓が無く、代わりに背脈管と呼ばれる全身に血液を送る臓器が存在します。
なぜ解剖をするのか
ここまで、私が実際に解剖をして得られた知見について解説してきましたが(短くない?)、最近は「解剖なんてグロテスクだし子供たちの教育に悪い」と言って学校の授業から無くそうとする団体が多く見受けられ、解剖実習も縮小傾向にあります。確かに見る人によってはグロいと感じるかもしれません。しかし、実際に解剖することでしか得られないものがあることも事実。生き物の体がどのような構造をしていて、それぞれの部位がどんな働きをしているのかを学ぶには、座学だけでは理解しきれないものがあります。代替案として「3Dモデルや模型を使えばいいのではないか」という人もいますが、果たしてそれで「リアル」を感じられるのでしょうか?生きているものに実際に触れることでしか得られない知識が確かに存在します。現代では病理解剖によって(勿論遺族の合意を得ています)病名を特定し、新薬の開発・新たな治療法が確立されたり、司法解剖の結果が犯罪捜査の一助になる等。このように、科学、医療の発展において解剖は必要不可欠な要素です。そもそも解剖とは必ず目的をもって行うもの。サイコパスが適当に生き物をバラバラにすることではありません。教師側は生徒たちにこの事をしっかりと伝え、必要以上に傷つけないように指導すれば問題はないはずです。それを「教育に悪い」という偏った考えを持ってしまうことで、せっかくの学びの機会を無駄にしてしまうことは非常に勿体ないなあ、と感じるわけです。ただ、HSPやグロいのはどうしてもムリ!という生徒もいるので、適切な配慮は必要になってきます。
以上、カブトムシの解剖と解剖の意義について思うことを書いてきました。本当は写真も載せたかったのですが、流石に生々しいのでカットしました。どうしても気になる人は各自で調べてみてください。本記事を執筆するにあたって、生物解剖についての論文を色々と調べてみたのですが、やはり最近は解剖実習が減少しているようです。生徒側に無理をさせないのが一番ですが、これでいいのか?とは思いますね。私は中学二年生の頃に(今から4、5年しか経ってないってマジ?)授業でイカの解剖をしましたが、とても楽しかったのを覚えているので、この先も工夫をしながら解剖の授業を残してほしいものです。これ以上書くとまた前後編に分ける必要があるのでここまでにしましょう。分割するの、地味にめんどくさいんですよね。ホントに。ではまた次回!