お前は何者なんだ?ばいきんまんを科学する!

どうもどうも、過去の記事でGABAA受容体からAが一つ消えていたり、階乗のエクスクラメーションマークが全角になっていたcubicです。これはあかんな⋯⋯。そんなミス連発の私ですが、先日ようつべで「アンパンマンガチ勢」なる界隈が存在することを知りました。どうやらアンパンマンのマニアックな設定やキャラクターの性格、放送回等を熟知したまさしく「ガチ勢」らしいのです。聞くところによると「きかんしゃトーマスガチ勢」や「はなかっぱガチ勢」も存在するとのこと。幼児向けアニメはガチ勢が生まれやすい傾向があるようですね。まあ私はアンパンマンを「バタコさんがアンパンマンの生首を投げて元気百倍にさせるアニメ」と認識していますが。そんなアンパンマンガチ勢界隈ですが、考察班の間で長年の謎とされているのがばいきんまんの存在です。確かにアンパンマンの世界において、彼ほどイレギュラーな存在はいないでしょう。ということで、今回はアンパンマンにわかの私が、ばいきんまんという個体を科学的に考察してみようと思います。

アンパンマンの世界

まずはアンパンマンの世界から考えてみましょう。アンパンマンの世界(以降、アンパンマンワールドと呼びます)には地球や火星のようにや四季が存在し、主要キャラクター達はそれぞれの季節に合わせて服装を変化させている描写があります。実はアンパンマンワールドは球体で、自転軸が傾いているということでしょうか。また、アンパンマンワールドには通貨が存在しません。それぞれのキャラクターは、相手にとって有益である行為を積極的に行い、見返りも求めません。このような社会が形成されることは非常に稀であり、ばいきんまんの特異性を際立たせる要因でもあります。

キャラクターたちの起源

次に、アンパンマンワールドに存在するキャラクターについてです。バカオくん⋯⋯じゃなかった、カバオくんやちびぞうくん、一時期ネットで流行ったてんどんまんなど、アンパンマンワールドには非常に多くのキャラクターが存在します。これらのキャラクターたちは生き物ではなく妖精であることが明言されているのですが、(妖精と言ってもスプリガンのような醜い見た目ではなく、河童や座敷童など可愛らしいものが多い)これらのキャラクターたちは一体どこから生まれてきたのか。その答えとなるのが「いのちの星」です。いのちの星はその名の通り、無生物に命と心を与える星であり、この星によってアンパンマンワールドが誕生。その後、いのちの星によって多くの妖精たちが生まれていったのですが、いのちの星の特性として、他人を思いやる心が無ければ消滅し、死ぬというものがあります。この特性があることで、先ほど述べた「相手にとって有益な行為を行い、見返りを求めない」ものだけが生き残り、結果的に現在のような社会構造が生まれたと考えられます。

ばいきんまんって何者?

毎度毎度前置きが長くなってしまうので、そろそろばいきんまんについて話しましょう。そもそも黴菌は細菌とウイルスに分類できます。それぞれの特徴は以下の通り。

細菌の特徴

単細胞生物であるため、栄養があれば勝手に増殖する(リケアッチなどの細胞内寄生細菌、偏性細胞内寄生細菌は例外)。培地に細菌を入れるとコロニーを形成するのもこのため。劇症型溶血性レンサ球菌感染症や破傷風菌による死亡例の他、ボツリヌス菌、サルモネラ菌、黄色ブドウ球菌、腸管出血性大腸菌などによって食中毒が起こることがあり、ウイルスの下位互換として認識してはいけない。             

                                                   

ウイルスの特徴

大きさは基本的に細菌より小さいが、2014年に三万年前の永久凍土から発見されたピソウイルスは世界最大のウイルスと呼ばれ、モノによっては全長2μmほどのサイズを誇っている。生きた細胞が無ければ増殖できないため、生物と非生物の中間の存在。有名どころはエボラウイルス、インフルエンザウイルス、ノロウイルス、コロナウイルスなど。最近はマダニにかまれたことでSFTSウイルスに感染し男女2名が死亡した。風邪の症状がある場合はなるべく早く病院を受診するように。

         

これらの要素を併せ持つバイキンマンはさぞかし強いのだろうと思われますが、ここで衝撃の画像を見つけてしまいました。なんと、ばいきんまんが自らの手を洗浄しているのです(検索すれば出てくるのでぜひ)。恐らく何かの絵本で子供たちに手洗いの重要性を命がけで教えているのでしょうが、果たしてばいきんまんが手を洗っても大丈夫なのでしょうか。

頑丈すぎるばいきんまん

ばいきんまんが手を洗っても大丈夫なのか、それを知るためにばいきんまんの人生、もとい菌生を振り返ってみましょう。彼は元々ばいきん星と呼ばれる惑星から飛来した卵に雷が直撃したことで誕生した、というのが一般的な設定です。エグくないか?映像を見る限り対地放電であることがわかるのですが、雷のエネルギーはすさまじく、一回の放電で約1GJ以上のエネルギーを持っており、これらのエネルギーを現代の科学力で蓄えることは非常に難しく、これに耐えられる卵がどれほど強固なのかがよくわかると思います。恐らく雷のエネルギーが卵殻を通して内側に入り込み、休眠状態だったばいきんまんを覚醒させたと思われます。多分。

ばいきんまんは誕生直後、着衣をしながら何かしらの兵器(バイキンUFO?)を開発する描写があります。作業場は空き家を使えばいいとして、その服はどこから調達したん?となります。更にあまりに軽装備で、彼が着用しているのはおそらく綿でしょう。過去の労災事故ではアーク溶接中に火花がズボンに引火し、そのまま死亡した、というものがあります。幼体のばいきんまんが着用している綿はある程度の耐熱性はありますが、あくまでも変形しにくいだけ。普通に燃えますし、毛羽立っていれば最悪の場合表面フラッシュを起こして殺菌されそうですが、雷のエネルギーに耐えられたし大丈夫なのかも?その後、ある程度成長したばいきんまんは何度も悪事をはたらき、その度にアンパンマンにボコボコにされています。なぜ懲りない。

手を洗っても大丈夫なのか

ここまでばいきんまんの菌生を振り返りましたが、結局手を洗っても大丈夫なのでしょうか。結論から言いますと、「手先程度の消毒、殺菌なら大丈夫」です。というのも、ばいきんまんは初期の頃身体を洗浄されて小さくなったことがあります。パン工場のジャム、バタ、なぜか居合わせた天丼の三人によってブラシのようなものでこすられ、縮んでいることが確認できます。洗剤の箱の形状からしてサイズアップしたアタック高活性バイオパワーの類似品であると思われるのですが、ここまでされても尚身体が縮む程度で済むのであれば、手先の消毒どころか入浴も問題ないと思われます(調べてみたらドキンちゃんと混浴している描写がありました)。バケモンかよ。

ばいきんまんの正体

最後に、ばいきんまんの正体を考えましょう。ばいきんまんは高度な頭脳と極めて丈夫な身体を持つ黴菌ですが、勿論現実にそのような黴菌は存在しません。アルコールに強いとされているノンエンベロープウイルスも次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)で除菌されますし。という事は、人工的に創り出された生物兵器の試作品である可能性が浮上します。RNAウイルスを元に、ばいきんまんを軍事目的で創り出し、アンパンマンワールドを侵略するために⋯⋯。

以上、ばいきんまんを科学的に考察してみました。考えれば考えるほど次々と矛盾点が出てきて、ガチ勢の間で謎になるのも頷けます。ばいきんまん恐るべし。残念ながら今の私の知識だけでは正確な正体はわかりませんでしたが、いつかガチ勢や科学者の方ともう一度考察してみたいですね。ではまた次回!

  • 1
  • 0
  • 0

cubic

皆さんこんにちは。cubic(キュービック)と申します。工作や科学、医学等が好きな、所謂 理系と呼ばれる年中金欠な人間です。自分の持っている知識をエンタメ感覚で解説する記事を執筆していきます。

作者のページを見る

寄付について

「novalue」は、‟一人ひとりが自分らしく働ける社会”の実現を目指す、
就労継続支援B型事業所manabyCREATORSが運営するWebメディアです。

当メディアの運営は、活動に賛同してくださる寄付者様の協賛によって成り立っており、
広告記事の掲載先をお探しの企業様や寄付者様を随時、募集しております。

寄付についてのご案内