性格
キリンの性格はとても神経質です。
厳しい環境で警戒心を持ちながら暮らしているのですから当然とも言えます。
動物園にいるキリンは飼育員に慣れるまでには、約2年ぐらいかかることがあるそうです。
しかし、神経質な反面、好奇心旺盛でもあるので、人や環境に打ち解けてからはいろんなものに興味をしめすので、とても愛くるしい姿を見せてくれるようになります。
意外と気性の激しいところもあります。特にオスの発情期はメスを巡って、激しい争いを始めます。
特徴
キリンの特徴は何と言ってもその背の高さと首の長さにあります。
キリンの大きさはオスが体高4.7~5.3m、体重800~1900㎏で、メスが3.9~4.5m、体重550~1200㎏です。
首の長さは2mです。
この長い首の骨は、人間と他の哺乳類と同じく7本しかないのです。
キリンの首はあんなに長いですが、きちんと血圧のコントロールできる機能が備わっています。
急に頭を上げたり下げたりしても、めまいやふらつきを起こさないようになっています。
また、長い首はオスの強さを表す象徴でもあるのです。
目の特徴
キリンは大きくてまつ毛がフサフサでとても可愛い目をしています。
キリンの目はただ可愛いだけでなく、サバンナで生きるために立派な役割を果たしています。
キリンは草食動物であるため常に周りを警戒しながら、肉食動物から身を守っているのです。
そのため、周りを見やすくするために目が、ライオンなどの肉食動物よりも横についていて少し出っ張っているのです。
周りを見やすい反面、日差しや埃(ほこり)、ゴミなどから目を守るためにフサフサのまつ毛に覆われています。
歴史
キリンと言う動物は、大きく分けられています。
伝説上の生き物「麒麟(キリン)」と、動物の「キリン」の2つです。
伝説の麒麟は、中国から伝わる瑞獣(ずいじゅう)で、平和や良い政治の象徴とされ、美術品や装飾によく用いられています。
一方、実在するキリンは、1907年に日本に初めて輸入され、現在の上野動物園の人気者になりました。
麒麟の歴史
中国の由来
麒麟は、紀元前~中国に伝わる伝説上の生き物です。鹿のような体、牛のような尾、馬のような蹄(ひづめ)そして一本角を持っています。
日本
中国から伝わり、正倉院の宝物や日光東照宮の装飾など、様々な場所で見られています。
意味
「平和、幸福、吉兆、聡明、親愛」などの意味が込められています。
キリンの歴史
日本への輸入
明治40年頃(1907年)に、上野動物園に初めて輸入されました。
名前の由来
当時の上野動物園の園長が、伝説の麒麟と実在のキリンを関連付けたと言う諸説があります。
人気
輸入直後から人気を集め、多くの方がキリンを見に訪れました。
進化
キリンの長い首は、高いところにある葉を食べるために進化してきたと考えられてきました。
生息地
アフリカに生息しています。現在は、「東アフリカ、西アフリカ南部、南アフリカ」などで見られます。
睡眠時間
1日にわずか20分程度しか寝ないのです。
キリンの鳴き声
「モー」と鳴きます。
瑞獣とは?
古代中国でこの世の動物たちの長(おさ)だと考えられた4つの霊獣です。
四神(霊獣)
青龍、白虎、朱雀、玄武となります。
青龍
天を駆ける力強い姿で、皇帝の象徴として知られています。
鳳凰(ホウオウ)
天を舞う美しい姿で、王者の象徴となっています。
麒麟
穏やかで優しい姿で、平和の象徴とされています。
霊亀
長寿を象徴する亀で、神聖な生き物として崇められているのです。