後期モデルのみを【鉄仮面】と呼ぶ
スカイラインにつけられる愛称は基本的に1世代につき1つの愛称(愛称自体が複数ある場合もあります。)ですが、R30型スカイラインは前後期で異なる愛称で呼ばれています。
前期型はCMに俳優のポール・ニューマンが起用されていたことから『ニューマンスカイライン』そして、後期型は特徴的な外見はグリルレスデザインに、インタークーラーを備えた高出力ターボエンジンを搭載したR30型スカイラインを【鉄仮面】と呼びます。
排ガス規制など厳しい時代背景に一発回答したR30型スカイライン
6代目スカイラインとなるR30型スカイラインは、先代スカイラインが埋められなかった動力性能と環境性能のギャップを見事に埋めたモデルです。スーパーカーブームの名残からスーザーが求めるスカイラインに対する期待と、時代が求める環境性能を両立させたR30型スカイラインを振り返ります。
GT-Rの設定はなかったR30型スカイライン
R30型スカイラインが発売された1981年は、石油危機や円相場の急騰などネガティブな要素がいくつも重なったことで高度経済成長期後の日本に暗い影を落とした時代、さらに、大気汚染が問題となり排ガス規制が一層厳しくなっていきます。先代のC210型では、排ガス規制に対応したパイパフォーマンスモデルを作れなかったもあり、GT-Rの設定はなし。R30型もその流れを引き継ぎ、GT-Rの設定はありませんでした。
ユーザーの期待を裏切らない技術の日産
GT-Rの設定はありませんが、R30型は登場直後に新開発のハイパワーエンジンが投入されます。直列4気筒DOHCで4バルブを備えたFJ20E型エンジンは、排ガス規制をクリアしつつ150PS(馬力)を発生、GT-Rの伝統6気筒ではなかったものの、スカイラインに対するユーザーの期待に日産が技術で応じた形になります。
「2000RS」と名付けられたFJ20E型モデルはその後も進化を続け、1983年にターボモデルの「2000ターボRS」を追加し、さらに大幅なマイナーテェンジを経た後期モデルでは、空冷インタークーラーターボを搭載した「2000ターボインタークーラーRS/RS-X」が登場します。
なぜGT-RではなくRSなのか
スカイラインにとって“GT-R”は特別な存在で、レースで勝つためのクルマ以外には用いるべき名称ではない、と考えていた。それだけにハードルは高く、充分に高いパフォーマンスを発揮しているにもかかわらず、GT-Rの名称を与えられなかったスカイラインもあった。 搭載されたFJ20型エンジンはNA仕様が150ps、ターボ仕様では190psを発揮し(最終仕様では205psにパワーアップ)、当時の国産2Lクラス最強を誇ったが、スカイラインは6気筒エンジン以外GTの名称が与えられないため「RS」を名乗ることとなり、当然GT-Rとはならなかったのです。
*鉄仮面の画像はUPしてませんが検索して見てください。一応レースの成績もネットに載ってるので是非見てください。