ストレスコーピング

 最寄り駅から乗れる電車は一時間に一本ほどしか通らず、それも風の影響でよく遅れが発生し、行き場のないストレスを抱えて精神的に疲れてしまうことがあります。日常生活を送るうえで、筆者にとっては電車の遅延は避けられないストレスの一つです。このようなストレスを軽減し心のバランスを保つために、ストレスコーピング(ストレス対処法)が重要です。以下では、ストレスを感じた際に行う効果的なストレスコーピングについて詳しく説明します。

1.問題焦点型コーピング

 問題そのものに直接アプローチし、ストレスの元自体を変化させる方法です。ストレス源をコントロール可能な場合に限ってのみ有効で、行動によって状況の改善を図ります。仕事の締め切り、対人関係の問題など問題が明確で解決策を見出せる場面に適していますが、自ら状況を変えるだけの積極的な姿勢が求められます。

 (例)一人で抱える仕事が多すぎる→相談する、優先順位をつけて上手くスケジュールを管理する。

2.情動焦点型コーピング

 ストレスによる感情に焦点を当て、管理することで気持ちの乱れを軽減、和らげる方法です。問題の解決が難しい状況下でストレスによる気分のぶれや精神的な回復を高める効果があります。

 (例)深呼吸やリラクゼーション、瞑想、感情をSNSに投稿ないし誰かに話す、ポジティブ思考を意識する。

3.回避型コーピング

 問題に直面した際に原因から避けたり、無視して自分の時間を楽しむ方法になります。短期的なストレスの軽減には効果的で強い感情やプレッシャーから距離を起くことで精神的に安定しやすいですが、長期的に考えると問題の解決にはならず、場合によっては未解決の問題が積み重なったり事態が悪化するなどしてストレスが増す可能性もあります。

 (例)対人関係でのトラブルが起きる→連絡を絶つ 仕事の締め切りが迫っている→テレビを見て時間を潰す。

 コーピングはストレスが心身に与える影響を軽減し、精神的健康の維持に繋がります。ただし状況や個人の性格によって効果的なコーピング方法が異なりますので柔軟に戦略を選ぶことが大切です。冒頭で述べた電車の遅れであれば仕方のないことと割り切ってスマートフォンでネットサーフィンをしたり目を閉じて待ち時間を忘れようと試みることができそうですね。穏やか日常生活を心掛けるために、上記のストレスコーピングを実践しストレスを効果的に管理してすごしてみてはいかがでしょうか。

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行谷いさご

たまに講座を受けながら十年ぐらいエッセイを書き続けています。くどい言い回しが表れたり、感情を挟む以上に説明文が長かったり、その辺を何度も読み返して反省を繰り返しながら一作品、また一作品……と、丁寧に、少しずつ作り上げていきたいです。

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