昔から私は、 “多重放送”が苦手なタイプでした。
多重放送とは、たとえば
・数人から同時に話しかけられると苦しくなって耳をふさぎたくなる。
・電話で話してるときに近くのテレビなどの音が大きいと、頭が真っ白になる。
こんな感じで、その都度(主に)家族に「静かにして!」とイライラして
「なんで私だけこんな事で疲れるんだろう」
と自分が嫌になって苦しかったです…💦
でもHSPという言葉を知ってから、モヤモヤを明確化できたなと腑に落ちました。
HSPという言葉が社会的に広まるようになったのは数年前ですが、
最近特に多重放送がつらいと感じるので
今回はそれについて少し書いてみようと思います。
HSPとは?
HSPとは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」の略で、
生まれつき感受性が高く、音や光などの外界の刺激や人の感情に敏感に反応する気質を持つ人を指します。
一言でいうと「非常に繊細な人」という意味です。
心理学者エレイン・アーロン博士が提唱した「DOES」の特徴が代表的です。
- Depth of processing(深く考える)
- Overstimulation(刺激を受けやすい)
- Emotional reactivity and empathy(感情が豊かで共感力が高い)
- Sensitivity to subtle stimuli(些細な刺激にも気づきやすい)
このような気質により、日常の些細な出来事でもエネルギーを消耗しやすくなります。
なぜHSPは多重放送が苦手なのか?
音に敏感:特定の周波数や音量に過敏で、環境音が「騒音」として感じられることも。
感覚処理が深い:HSPは脳が情報を深く処理する傾向があり、複数の刺激を同時に受けると「処理しきれない」と感じやすい。
注意の切り替えが苦手:音や情報が重なると、どこに集中すればいいか分からなくなり、混乱や不快感につながる。
感想・まとめ
“日常の些細な出来事でもエネルギーを消耗しやすくなる”
この文章、個人的にハードヒットでした。
もともと私は必要以上に深く考えすぎる性格でもあり、
さらに些細なことをいちいち受け取ってたらそりゃ疲れるよな~
って、妙に納得しましたね…。
「音に敏感」「多重放送が苦手」という感覚が、ただの“わがまま”ではなく、
気質と脳の処理の仕方の違いだと知ったらとても気持ちが楽になりました。
家族に気をつかわれるのも嫌なんですが、でもどうしてもつらいので
その自分の気質を正直に話し、具体的にどのような状況が苦手か伝えました。
伝えることで「私の苦手な状況を知ってくれている」という安心感が生まれ、
心のサビを一つ取ることに繋がったので、
もし同じようなことで悩んでいる方は、ぜひ思いきって話してみていただければと思います。
音に敏感な自分を責めなくていい。自分の気質を理解すること。
無理して苦手な環境に合わせる必要はなく、
自分にとって心地良い環境を作っていくこと。
そんな風に思えました。