【海外ドラマ】ニュー・アムステルダム~医師たちのカルテ~について

前回自己紹介の記事の中で海外ドラマのお話をしましたが、今回は私の大好きな医療ドラマ、【ニュー・アムステルダム~医師たちのカルテ~】についてお話していこうと思います。

私自身、様々な傷、症状で病院にはとてもお世話になっているので感情移入したシーンも沢山ありました。(その度に何回泣いたことか)

映画・ドラマを見る際は自分の事を思い出してしまうほうなのですが、今回は自分自身のこれまでの出来事や人生をドラマの内容と少しリンクさせながら、本作品を語っていきたいと思います。

【ニュー・アムステルダム~医師たちのカルテ~】とは

ニューヨークにあるアメリカ最古の公立病院の「ニュー・アムステルダム病院」にある一人の新任医療ディレクターが赴任してきます。
その名はマックス・グッドウィン。この一人が今後のニュー・アムステルダム病院を変えていくとても重要な人物になっていきます。初っ端から心臓外科の人を解雇。各部長に「どうしてほしい?」と問います。するとマックスは次々とやろう!と言い、ここからニュー・アムステルダムはどんどん改革されていきます。

CAST
マックス・グッドウィン 
演-ライアン・エッゴールド/日本語吹替-濱野大輝
-新任医療ディレクター
ローレン・ブルーム
演-ジャネット・モンゴメリー/日本語吹替-渋谷はるか
-救急部長
ヘレン・シャープ
演-フリーマ・アジェマン/日本語吹替-木下紗華
-腫瘍学部長
フロイド・レイノルズ
演-ジョッコ・シムズ/日本語吹替-白熊寛嗣
-心臓血管外科医および心臓外科部長。
イギー・フロム
演-タイラー・ラビーン/日本語吹替-駒谷昌男
-精神科医および心理学部長。
ヴィジェイ・カプール
演-アヌパム・カー/日本語吹替-牛山茂 
-神経科部長。

他にも個性豊かな人々が登場します。

※引用先

https://www.wowow.co.jp/detail/115068/001
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%AB%E3%83%80%E3%83%A0_%E5%8C%BB%E5%B8%AB%E3%81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%83%86

シーズンごとの軽い感想と紹介

シーズン1
病院改革の話とマックス(主人公)の私生活を含めたストーリーをメインに話が進んでいきます。
マックスは自身の癌と闘いながら、妊娠中の妻ジョージアとの生活や病院内の改革や問題と向き合いながら私生活を大事にしようとするマックスの奮闘具合が見てて圧倒させられます。
日本の医療ドラマではありえないような対応だったりとまあフィクションだから…と思っていましたが、実話に基づいて作られているそうでびっくりしました。1話目からエボラの患者さんで院内は大騒ぎでした。各部長たちも急な変化に追いついていけずといった感じで…

シーズン2
シーズン1最終話に続き、衝撃的なスタートを切ります。ネタバレになるのでそこは言えませんが…
マックスは娘が生まれ、医療ディレクターの仕事と子育てでてんやわんやになっていました。他にも刑務病棟での乱闘騒ぎや脳死状態の患者さんに対してどう接するか、アメリカでの銃の扱いや権利、心理など考えさせられるものが多かったです。
第5話にて、CU特性(冷淡で無感情な特性)、サイコパス診断をされた女の子(ジュリエット)の話が興味深かったです。この子の話は今後のシーズンでも登場し、ジュリエットの成長やCU特性に対してどう対処、治療していくかなどイギーが翻弄されていく姿も見るポイントだと思います。


シーズン3
パンデミック後、リスタートした病院内の話です。ですがまだコロナの脅威は収まっていないので何とか立ち回りつつ院内全員で協力してやっていました。カプール先生はシーズン3までの出演なのですごく残念です。いいキャラクターで患者さんの事を第一に考える共に、自分の息子に対しては上手くコミュニケーションを取れなかったりと医者であるとともに一人の気難しい父親として描かれていました。自分の父を見ているようで少しもどかしいなとも思ったりなんだり…

シーズン4
コロナがようやく落ち着き、対面の治療に大忙しでした。マックスとシャープ先生との関係性が変化したり、途中で医療ディレクターがマックスから別の人に変わり、病院の方針が経費削減のために今までとは真逆になったりと心が痛むシーンが多かったです。
あと新キャラクターのエリザベス・ワイルダー、私はこの人が大好きです。シャープ先生の後任としてやってきたのですが、彼女は聴覚障がいをもっています。手話通訳者のベンとともに、日常会話や術中も難なくこなしてやっています。
ワイルダー先生は前任のシャープ先生以上の実績の持ち主でした。相当な努力や勉強をしてここまでやってきたのだと思います。通常の人と比べ不利な状況が多くとも実力は並大抵の物ではありません。そんな彼女に私は惹かれ、そしてチャーミングなところも大好きです。

シーズン5
ついに最終シーズンです。私にとってはあっという間でした。打ち切りに近い形で駆け足で終わったと思います。正直コロナがなければ脚本も変わっていたと思うと胸が痛いです。最終話にかけてもおそらく製作者陣が思っていたものとは違った内容だったのかなと思いながら見ていました。このシーズンは主要人物の過去の話や深掘りが織り込まれていきます。
私的に第7話の話が印象的でした。2022年に連邦裁判所の判決により中絶の制限や禁止を容認しました。それにより病院内でも様々な混乱が起き、人々の権利について考える事となります。マックスたちも何かできる事はないか、いつもなら予算の事を一番に考えなさいという理事長のカレンでさえも予算は問わないからできる事をやってほしいと言い、それぞれの想いが詰まったエピソードでした。
中絶の権利は人それぞれだと思います。そこには宗教や人々の生活、考えがあります。誰かが制限し、禁止することは果たして許されるのか。
決して他人事として考えてはいけないなとおもいました。

最終話は、主要人物の過去を端的に描き、なぜ医者になろうと決意したかを描いています。
個人的にはワイルダー先生の幼少期、ハロウィーンで医者の仮装をし、周りに馬鹿にされても仮装で終わらず本物になってやると言い切った彼女が好きでした。
同時並行でウクライナから逃げてきた親子二人の話もやっています。病院内にいる外科医を集め手術することになります。最終話がどうなったかは是非自分の目で見届けていただけたらと思います。

最終シーズンまで見た感想

5シーズンと海外ドラマの中では短いほうだったのですが、コロナに影響を受け作品自体の内容を変更せざるを得ない状況だったと思います。それは別作品も同じです。世界中がコロナの影響を受け、現行で医療を扱う作品では避ける事のできない事象でした。
その中で医療従事者の方々がどれだけ現場で身を粉にするほど奮闘し、
自分のプライベートも返上し、身体がボロボロになろうが自分のコロナになる危険性を持ちながらも働き、患者のために尽くしてくださった事。まずそれに感謝を述べたいです。
今もまだコロナや感染症がなくなったわけではありません。

だからこそこうやってコロナ渦であったことを忘れず、フィクションでも残してくれる作品がある事に意義があると思います。
私はこの作品の中でイギー・フロム先生とヴィジェイ・カプール先生が好きです。この二人のコンビはシーズン1の第22話で見られるのですが、見ていて落ち着きがあり冷静に患者さんと向き合い、病状や相手の状況を理解し診てくれる二人です。

第22話のエピソードで好きな言葉があります。

この時の患者さんは爆発テロでPTSD(心的外傷後ストレス症)になり、夜も眠れなくなり世の中に対して不信感を持つようになっていました。自分がPTSDではなく、ヘイトクライムや戦争など人間が邪悪なのだと。
そこでカプール先生がこのような言葉を彼に送りました。

(以下吹き替えでの引用です)

「PTSDの何が残酷か分かりますか?光を見る能力を奪ってしまう事です。
光は消えてはいません。世界に光が満ちてた頃を覚えていますか?」

※ここからは私自身が思った事なので総意ではない事を留意していただきたいです。
最初は周りの善意や暖かさを信じ、辛い事や苦しい事が起きても何かに助けられ周りの人たちを信じて生きてきたはずです。

ですが、ひとたび崩れ落ちる何かがあった時それは逆転します。見える世界が変わってしまうのです。私も長い鬱状態の時は外に出たとき全てが暗く、周りの人たちが全てこちらを睨み、嘲笑っているように感じました。

ですがそれは自分が見る世界が変わってしまっただけで、根本の世界は変わらず暖かい世界も暗い世界も全て平等に、同時に存在しているはずなんです。それを一瞬で逆転させ、奪ってしまう病気というのは物凄く残酷です。自分が死んでしまったかのような喪失感を味わいます。
なので、カプール先生のこの言葉は見ていた時に物凄く刺さりました。
私はただ暗闇の中だけにいた訳ではないのだと、一人ではないのだと感じさせてくれた言葉でした。

ニューアムステルダムはガチガチの医療ドラマというよりかは登場人物の人生や生活、心情に寄り添ったドラマだったと思います。何よりも患者さんのQOLを損なわず、尊厳を守り、現代社会における様々な問題をすぐ対処する、理想的な病院でした。実際はあんな上手く行くとは限らないと思いますが…

長くなってしまいましたが、【ニュー・アムステルダム~医師たちのカルテ~】の紹介、感想でした。
この作品に対しての想いが強すぎてこの一回では書ききれないしまとめられないのが正直な感想です。まだまだ紹介しきれない人物とエピソードは沢山あります。

全部感想を書いていきたいのが本音ですが、他にも紹介したい作品が山ほどあるのでまたいつか、紹介したいエピソードがあればそのエピソードにフォーカスして書いて行きたいと思います。今回はネタバレを避けて書いていきました。この記事を見て気になってもらえたのであれば是非その目でこの作品を見届けていただけたらと思います。

ではまた次の記事で。

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映画・海外ドラマ・アニメのサブカルチャー諸々やファッション、 コスメなど幅広く好きな双極性障害Ⅱ型とADHD持ち。 レビューや感想、日常を過ごしやすくするための工夫を書き留めていきます。

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