・はじめに
去年から断捨離に本気で取り組み始め、冷静に自分のモノ達と向き合ってみると1番スペースを圧迫しているのはマンガ本だと気づき、自分の暮らしをよくするためのスペースのためにはマンガ本を減らさなければならないと思い片づけることにしました。
・本棚を捨てた
私の本収納の1つハイタイプの本棚は度重なる地震の影響で歪んだ状態でしたが、収納が足りなくなるからと無理に使い続けてました。部屋を良くしたいと思って見るとやはりみすぼらしいし、収納があるから本が増えてしまう。更にまた地震がきたら耐えられないだろうと不安になったのでこれを機に本棚を捨てることにしました。
・保留にした漫画を読む
改めてマンガを「手放す」「保留」「残す」に分けてみると思いれが強すぎて「保留」にしたマンガが多く、とりあえず部屋の隅に寄せて気が向いたら読むという事にしましたが、その「いつか」はほとんど来ませんでした。今はコンテンツの供給が多く途切れることがないので昔の作品に触れる時間を意識的に作らないと、いつまでたっても読まないで放置してしまうんですよね。自分は明確な期限を決めないと読まないという事が良く分かったので、去年から保留にしたマンガを「年内に読む!」と目標を立てて読み進め、だいたい月1作品読み終えるペースで消化出来るようになりました。
※余談ですが保留にしたゲームも一緒に消化していました。

・読んで手放す判断が出来るようになった
保留にしたマンガのほとんどが「当時ドハマりして思い入れが強いが10年以上放置していたモノ」「当時ドハマりしたが途中で熱が冷め半端に集めて放置してたモノ」でした。
読んでみると「今の自分の好みと価値観に合わなくなってしまった部分」と、当時より沢山の作品に触れてきた事で「目が肥えて作品の欠点が目に付くようになった」ため、思い出が強すぎて手放せなかった作品への未練を断ち切ることが出来ました。
・手放した作品とその理由
ここで一つ一つ手放した作品を紹介しつつ、なぜ手放したかを深掘りして語っていきます。
※手放す関係上作品の批評は避けられないので、自分が好きな作品の批評を聞きたくない人は読むのをオススメ出来ません。またこれらの作品を好きな人を貶めたり、これらの作品を皆さんに手放せ、買うなという意図はありません。むしろどれもヒット作なので興味が湧いたら読んでみてほしいです。
【手放した作品その①シャーマンキング】
小学4年の時に出会い、キャラクターデザインの良さとバトルにドハマりしたこの作品。当時週刊少年ジャンプでリアルタイムで読みながらコミックを集めていましたが、私が中学生になってから段々と人気が落ちてしまい打ち切りとなりガッカリしつつも途中までは好きなのでずっと残していました。しかし打ち切りで完全に熱が冷めてから20年ほど経った現在。マンガ本の収納に困ってしまったのをきっかけに読んで未練を断ち切ることにしました。
【読んでみて気づいたこと】
読んでみると序盤は王道少年マンガで面白かったのですが中盤から読者が見たいキャラより作者が描きたいキャラばかり掘り下げるようになり、終盤にはどんどん絵も雑になっていき同じ展開をくり返したり人気の敵キャラを在庫処分のように雑に殺したりと雑な展開が目立ったりで正直「これは打ち切られてしまっても仕方ないかも…」と思いました。あと大人になってから下ネタが結構下品だったのが分かり引いてしまいました。下ネタは銀魂で慣れてきたつもりでしたが作品によっては苦手かもしれないです。
この作品は珍しく打ち切り後に完全版で加筆され綺麗に完結したのですが、打ち切り前と比べると作画の綺麗さと読みやすさが段違いに良くなっていて思わず「この作画で終盤全部描き直して!」と思ってしまいました。それでも本当の最終回まで読んでみて大好きだった絵柄やキャラクターを昔ほど好きにはなれなかったです。私はコミックを27巻までしか集めてなかったので途中からマンガアプリの「マガポケ」で読んでいたのですが、コメント欄で打ち切り前の時点でも加筆があったことを知り衝撃を受けました。その加筆ではあるキャラの過去の掘り下げがあり、連載当時ネタキャラだと思っていたキャラだったので真面目な部分が描かれ好きになれました。

なので私が持っていた集英社版通常コミックのシャーマンキングは不完全版にあたるもので、この作品を100%楽しむには紙媒体なら「集英社から出た完全版」か「講談社版のコミック」電子なら外伝作品もすべて配信されてる「マガポケ」で読むのが最善だと分かりました。もしこの作品を読んでみたいと思った人がいたらこの3つの手段を検討してください。また読みたくなってもマガポケで読めばよいし、「小学生の自分をワクワクさせてくれてありがとう!」と感謝することで罪悪感なく手放す決断が下せました。
【手放した作品その②SAMURAI DEEPER KYO(サムライディーパーキョウ)】
高校1年の時に友達に借りてドハマりした思い出深い作品です。絵柄と和風なキャラクターがかっこいいので、友達に借りた後にキャラクターを描きたくて当時中古で一気に集めました。ここ10年何度も読み返したいと思っていたのですが、現代のコンテンツ供給の多さに振り回されてしまい先送りにしていました。本棚を捨てた影響で収納スペースの問題に悩み去年読み返しました。
【読んでみて気づいたこと】
主人公のキャラが昔の少女マンガなどに多かった「俺様ドS系」で今の価値観で見ると序盤はヒロインへの扱いが酷いし何を考えているのか分からないので好きになれませんでした。当時はただカッコイイと思っていたんですけどね。今はキャラの内面もよく見るようになったんだなと実感しました。
あとは明らかに一瞬でやられそうな雑魚キャラな見た目の敵との戦闘も長く、意味深なセリフを小出しにしたり無駄なお色気シーンが多いため全体的にテンポが悪いので序盤はあまり読む気になれず最初の10巻を読むのに1か月ほどかかってしまいました。

しかし10巻以降は作中の人気キャラや推しキャラがどんどん登場し活躍するし、主人公の秘密が明かされたりやヒロインとの関係性が良くなってくるので序盤よりは早く読み進めることが出来ました。とは言え「昔の引き伸ばされがちな作品」ではあるのでバトルが長く感じました。そこまで好きではないキャラのバトルが始まると読むモチベーションが低下するし、ギャグシーンをものすごく小さいコマで描くので読むのに疲れてしまい他の作品ほどテンポよく読めませんでした。個人的には終盤が1番面白く最終回は本当に綺麗に終わっているので読後感は良い作品だとは思いますが、そこに至るまでの展開が遅すぎてまた読むとしても序盤は読みたくないと感じました。終盤のみコミックを残すことも考えましたがやはり収納問題があるので心を鬼にして手放すことにしました。
※手放す決断を下せたきっかけは去年マガポケでこの作品が配信されたからです。しかしマガポケでは最終回後の描き下ろし回がないのでその話の事を考えると最終巻にはやや未練があります。お金出すから配信してくれマガポケさん!
【手放した作品その③東京リベンジャーズ】
アニメ化決定をきっかけに近所のレンタル店で借りて読み、ドハマりしたのでコミックを集め始めました。しかしアニメが始まり周りの人間がハマったことで自分のペースで楽しめなくなっていきました。具体的には長い付き合いの友人にはキャラクターの死亡などの重大なネタバレをされたり、前の事業所で仲良くしてた友人にはどんな話題だろうと推しキャラの話に変換されたり、話すたびに彼女の推しキャラの話から始めたりするので疲れてしまい作品に対する熱がどんどん下がってしまいました。そんな状態で当時最終回を読み終わったので冷めた目で作品を見てしまい手放したいと思うようになっていました。しかしせっかく集めたのにもったいないという気持ちがあったし、全巻揃っているわけではなかったので買取に出せず放置していましたがスペースのために読んで未練を経つことにしました。

【読んでみて気づいたこと】
周りの人間のせいでこの作品を楽しめなくなっていましたが、今の事業所のおかげで心身安定し時間が経ったことで純粋に読みかえしたくなったので読み始めました。
読んでみると最近読み返した漫画の中でもバトルが短くコマ割りもスッキリしているためトップクラスに読みやすかったです。おかげで1日に10冊消化出来た日もあり、今回紹介した中では1番早く読み終わりました。
完結後初めて一気に読んだこともあり、当時冷めた目で見てしまった最終章のストーリーと最終回を純粋に楽しむことが出来たのですが、やはり手放したいという気持ちが消えることはありませんでした。理由は最終回前のお話が1番じっくり読みたかったのにダイジェストすぎて物足りなかった事と、私にとってこの作品が「縁切りした元友人を思い出すモノ」になってしまっていたからです。元友人とはこの作品を一緒に楽しんだ思い出が沢山ありますが、彼女に前の事業所で色々振り回された事と上で話したように「推しの話しかしないモンスター」になってしまい思い出すだけで疲れるので、彼女を思い出してこの作品を嫌いになってしまわないためにも心を鬼にして手放すことにしました。また読みたくなっても近くのレンタル店やマンガアプリで読めばよいので未練はないです。ちなみにこの作品は友達が欲しいというのであげました。
【手放した作品その④七つの大罪】
元々作者の絵が好きだったのでアニメ化前から読んでいて32巻ぐらいまでは集めていたのですが、アニメ3期の出来が悪すぎて作品自体に気持ちが冷めてしまい他の作品に気持ちが向いて集めなくなっていき放置していました。
マンガ本の収納が限界を迎えてきた事がきっかけで断捨離したものの、最後まで読んでおらず未練があったためこの作品は「保留」にしていつか読むボックスに入れていました。しかし案の定「いつか」は来なかったので年内に読み返して未練を絶つことにしました。
【読んでみて気づいたこと】
序盤のワクワク感と個性的な仲間が集まっていくのが本当に面白くて、特に好きなキャラが活躍するストーリーではやっぱりいい作品だなと思います。しかし二つほど苦手な要素がありました。一つ目は主人公がところかまわずヒロインにセクハラをする所、もう一つは外見年齢に差があるカップリングが描かれる所です。初めて見たときはちょっと嫌だなぐらいだったのですが、今はセクハラで笑いを取るのは時代遅れだし笑えないですし、カップリングについてはファンタジーマンガなので年齢的にはOKだしその二人の関係性も素敵なんですけど、見た目が青年と幼女なので今の自分には青年側がロリコンに見えてしまいより受け付けない要素だと感じました。のちに幼女側が成長するので良いんですがちょっと遅いなと。

苦手な要素はあれど最後まで読んでみて楽しめたし序盤や好きなキャラが活躍する話は好きなので、それらが載っている巻のみ残してもよいのではと悩みました。しかしもう手持ちの収納に収まらなかったこともあり、こんな甘い考えではダメだと心を鬼にして手放すことにしました。読みたくなったらマガポケで読めるのも手放す気持ちを後押ししてくれました。
※他にも手放したマンガはありますが数冊集めて放置だったり、好きなエピソードだけ持っているという中途半端な状態だったので全て手放しました。しかもどの作品も30巻超えの作品だったので中途半端に持つくらいなら手放す!
・おわり
読み返して気づいたのが好きな要素が苦手な要素を上回っていないと残す気になれないという事。この基準は今後紙媒体でマンガを集める時にも分かりやすい基準になりそうです。そして今回紹介した作品のほとんどが子供の頃の思い出が強すぎるあまり思い出すたびに作品を美化してしまっていたように思います。今読んだことで苦手を知り、今の自分が本当に好きな作品がどんなものか知ることが出来たことで思い出に支配されることもなくなりました。
断捨離と節約も兼ねて完結済みのマンガを読みかえすことを習慣化してきたことで長期間放置してきたマンガはだいぶ少なくなってきた上に、最新のアニメやマンガを待っているストレスからも解放されてゆっくり自分のペースで娯楽を楽しめるようになりました。
そして手放したいマンガの買取価格を検索してみると全巻セットではないマンガはほぼ値段がつかなかったため「捨てる」という決断も出来るようになりました。昔は汚い場合を除き「捨てるなんてありえない!」と思っていましたが、マンガを管理する「手間と時間」「収納に使うスペースとお金」を考えられるようにもなり、昔よりもマンガを買うのに慎重になりました。特に今は新品のマンガは物価高騰で私が子供だった頃の倍近くの値段になってしまったのでなるべくマンガアプリやレンタルで済ますようにし、本当に自分が大切に管理して収納出来る分だけマンガを持とうと思いました!