あらすじ
1995年のアカデミー賞6部門を受賞したヒット作。人より少し頭は弱いけど、ピュアな心の持ち主フォレスト・ガンプがアメリカ現代史の重要な事件にかかわりながら、波乱に富んだ人生を駆け抜ける。大学ではフットボールのスター選手となり、ベトナム戦争では、傷ついた仲間を助けて勲章をもらう。戦争で亡くした親友の遺志を継いで始めたエビ漁でも大成功。何をやってもうまくいく人生だが、唯一ガンプを悩ませるのは、幼なじみのジェニーだった。初めて学校へ行った日のスクールバスで隣に座らせてもらって以来、ガンプはジェニーを愛し続ける。しかし、成長するに従ってガンプとジェニーは別々の人生を歩むようになっていく…。トム・ハンクスはこの作品で二年連続アカデミー主演男優賞を受賞。驚異的なSFX技術により、ケネディ大統領やジョン・レノンとの共演も果たしている。
感想
2時間半という長さを感じさせないテンポの良さで、一気に観られました。ガンプは知能が劣っていても驚くほど多才で歴史の名場面に居合わせる時代の象徴的存在。ただ本人はいつも「やりたい」「好き」と思ったことに真っ直ぐで、人のせいにせず行動しているだけなんですよね。そのシンプルさが、結果として幸せを呼び込んでいるのだと感じました。一方でジェニーは夢を抱きつつも考えすぎて失敗を繰り返す存在。幼い頃の辛い家庭環境から逃れたい気持ちが強く、流されやすさもあって不幸な選択をしてしまいます。それでも彼女の弱さや苦悩には共感でき、人間らしさを強く感じました。私は決して嫌いになれません。ガンプは、戦場で重傷を負ったダン小隊長を必死に救い、親友バッバとの約束を守り続けます。「正しい」と信じたことは周囲に反対されても貫く。その強さが彼の人生を豊かにしたのだと思います。無自覚のうちに人を惹きつける、まさにリーダーの資質を持った人物でした。
