かばんが重い

 私のかばんは重い。背負うタイプのリュックの様なものだがなぜ重いのか。不安がいっぱいでどんなことが起きても対応出来るようにあらゆる物を常備しているからだ。
 区役所でマイナンバー、手帳、印鑑、通院交通費の書類、収入申告書、どこで何を出せと言われても常に「あります。」と言える状態ではないと気が気でない。友人に昔から「何が入っているの」と頻繁に聞かれるがずっと「俺の夢が入っている」と言って誤魔化してきた。ドラえもんの四次元ポケットの様にポケットだけであらゆる物が出てきたら・・。
 だから私は肩が凝っている状態が続いている。でもADHDの患者さんの中には、「鍵がない」「スマホがない」「コントローラーがない」などあらゆる物を失くしたり、やらなければならないことを忘れたり、そういう人が多いと聞く。だからと言って単純に色んなものを常備していることを私は正当化するつもりはない。一番良いのはやはり「ほどほど」ということだろう。かばんの整理が出来てないという意味では部屋が片付けられない「注意・欠陥・多動性障がい(ADHD)」的要素は持っている。
 どんなに色々持っていようが災害が起きるレベルでどこまで対応できるかは分からない。「重いかばんを背負うこと」これは生きていて起きる様々な課題を背負っているということなのだろう。だから私はかばんは重いが気持ちは軽い。そう結論付けている。
 私にはドラえもんはいない。四次元ポケットもない。皆独りで様々な問題を解決していかなければならない。だから重たい課題をいろんな人に持ってもらうのを手伝ってください。そう言えるような人間になるための暗示なのかもしれない。そう思う。
 心の課題も一人で抱え込まずに他の人に助けてもらう習慣をつける。情けは人の為ならず、人に良い行いをすればまわりまわって自分に戻ってくる。
 このかばんに羽が生えて遠くの空まで飛んで行けるようになれば・・・。そうしたら今いる町が上空から見えて、悩んでることも含めて身も心も軽くなるだろう。そうすれば本当に「私のかばんには夢が詰まっている。」

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スターゲート

プロ野球観戦と、カラオケを歌うのが大好きな私は、本を読むのも趣味で主に新書コーナーに足繫く目を通しに行きます。今、一生懸命スマホやパソコンを勉強しています。表現力を磨いてどんどん発信していこうと考えています。【努力に勝る天才は無し】この言葉をモットーに精進していきます。皆さんどうぞ温かい目で見守って下さると幸いです。宜しくお願いします。

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