~意外と知らない身近な話。ブランケット症候群歴26年の私が感じてる未知の領域~
みなさん「ブランケット症候群」という、言葉は聞いたことがあるでしょうか?
私も、この言葉に出会ったのはつい最近の事でした。
26年間も何の疑問もなく生活してきたのに、こんな名前が付いていたなんて!
ブランケット症候群の当事者やその周りの方には是非読んで頂きたいです。
目から鱗な情報が沢山詰まっています。伊達に何十年もブランケット症候群をやっていた訳ではないですからね。では、レッツゴー!
ブランケット症候群とは?
ブランケット症候群とは、ざっくり説明しますと
「どこに行くにも、どんな時でもブランケット(タオル・ぬいぐるみ・枕)を必ず持ち歩く」事を、大きくまとめて「ブランケット症候群」と、言います。
ブランケット症候群は、特定の物に依存し、それがないと不安や恐怖に襲われることがあります。
ブランケット症候群のほかに「安心毛布」、「ライナスの毛布」と言います。
ライナスの毛布とは、スヌーピーに出てくるキャラクターで、常に親指をしゃぶりながら片手に青い毛布を持っている子からきた名前です。
私は、小さい頃からお気に入りのブランケットがありました。どこに行くのも一緒。
少しでもブランケットと離れると大泣きしていました。そして、そのブランケットには名前がありました。「こちょこちょ」という、名前でして。名前の由来は、いつもこちょこちょを撫でたり、指でこすっていたので自然と名前がこちょこちょになりました。
ライナスの様に指はしゃぶらないですが、常に持ってるのは一緒です。
幼い子供によく見られるブランケット症候群の原因は?
子供のブランケット症候群の原因は、
「心理的ストレス」 「環境的ストレス」
です。
子供は周囲の状況の変化に敏感なものです。
例えば、保育園や幼稚園に通うようになった、弟や妹が生まれたなど初めてのことがあったり、それが続いたりすると自然とストレスから身を守るためにブランケットやぬいぐるみ、枕など周りの状況に変化が起きないものに依存してしまいます。
ブランケット症候群は、小さいうちに発症することが多く大人になるにつれてブランケットたちとお別れすることが出来ます。
ある程度の歳になると、寂しさや、不安、悲しみなどの感情とうまく折り合いをつかせることが出来るため、ブランケットではないもの、例えば、彼氏や彼女、ペットなどで気持ちを落ち着かせることが出来始めます。
しかし、私が思うに子供は語彙力が乏しいので
「私は、こうしたいんだ!」
と、主張できる子供は少ない気がします。
なので、
言葉で表現するよりも行動で示したほうが大人にはインパクトが強く、記憶に残りやすい
のかと思います。
こんなに細かく書いていますが、それは私が体験してきたお話しの一部だからです。
26歳になった今でも、ブランケットを持ち続けるのはすごく自己表現が下手だったり言葉で誰かに何かを伝えるのが下手だからなんです。
悲しかったり、寂しかったり、辛かったり。誰かに言葉で伝えて知ってもらうより、こちょこちょを力の限り抱きしめたほうが伝わらないもどかしさなどを感じずスッキリできるのも1つの理由です。
今も、文章を書きながらこちょこちょを首に巻いたり、膝に掛けたりしています。
大人になったらブランケットから離れられる?ブランケット症候群に軽い・重いってあるの?
実際問題、私は26歳になっても離れることが出来ません。
しかし、私には2つ年の離れた兄がいます。兄も私と同じくブランケット症候群でした。
でも、兄のブランケット症候群は軽いもので寝る時だけブランケットを持っていれば寝れるタイプで、どこにでも持ち歩くものではなく、リラックスしたいときや寝入りばなに触っていれば満足するタイプでした。
しかし、兄はブランケットが汚れることに酷く敏感で、持ち歩いて汚したらこの世の終わりなのでは?という、顔をしていたのは小さい頃の私には、印象的でした。
それに引き換え私は、汚れるのは平気でしたが「匂い」が変わってしまうことを極端に嫌がりました。
ブランケット症候群にはどんな症状があるの?
症状と言うと、なんだか病気のようですが、ブランケット症候群は病気ではないのでただ、普通の子に比べると気になってしまう、と言う感じに近いと思います。
ブランケット症候群の特徴としては
・ブランケット、タオル、ぬいぐるみ、枕を肌身離さず持ち歩く
・極端に洗濯を嫌がる
・常に一緒じゃないと寝れない
・ブランケットがないと落ち着きがなくなる
・ブランケットがないと泣き出す
私は、外出が30分以上の場合は必ず携帯します。
車でのお出かけの際は、無条件に持ち歩きます。車に乗っていても、不安を感じるとブランケットで顔を擦ったり、手で何度も撫でたり。
そうすることによって、家以外の場所からかかるストレスを軽減させようとします。
ブランケット症候群に必要な対応
26年間、ブランケット症候群をしてきた私から言えることは
「完全な理解を求めるのは、難しいと思うけどこういう人もいるんだよ」
という事を、知っていてもらえるとありがたいです。
私の祖母は、
「いつまで持っているの?いい加減捨てなさい」
と、言ってきます。
まだまだ、ブランケット症候群を知ってもらえてないんだ・・・。
そう、感じます。
「捨てなさい・洗濯しなさい・捨てちゃうから・新しいのに交換してあげるから・汚い」
という、言葉は安易にかけてはいけない言葉です。
確かに、こういう言葉をかけたくなるのは私も分かっています。
例えば、仮にブランケットを洗濯します。
汚れも落ちますし、匂いだって洗剤のいい香りがするかもしれません。
しかし、ブランケット症候群には大変酷なことです。
自分の匂いが付くまで最低でも1ヶ月はかかります。
その間、不安で、不安でたまらない1ヶ月を過ごす事になります。
触り心地も匂いも全て無くなり平然と過ごすほうが難しいです。
年に1度の洗濯日
私は、1年に1度だけ洗濯日を設けています。
洗濯中は何度も、何度も洗濯機を観察しに行き、乾燥が終わるまで気が気ではないです。
乾燥が終わり、フワフワのブランケットに顔を当てながら大泣きします。
洗わなくてはいけない!と、毎回心に決めてるのに涙が止まらないのです。
数日間、夜は寝れずまともな睡眠もとれません。
それくらい重大なことなのです。
「後編」に続く・・・