ダイヤモンドランキングとは?
あるテーマに対して用意した9つの選択肢をひし形に並べ、自分が大切だと考える順にランキングし、それをもとにグループで議論し、最終的にグループのランキングを決定するワークです。
ワークの目的は合意形成の体験から、思いの伝達、相手の考えの尊重などの大切さを考えることで、コミュニケーション能力の向上、思いや考えの表現力、思いやり・他者理解などのスキルを学ぶことです。
ここで注意しなければならないのは「ランキングには正解はない」ということです。どんな選択肢も、プラス、マイナスの両面をもっているので、立場が違えば、ちがった意味を持つことがしばしばあります。選択肢をいろいろな角度から見る思考の柔軟性を育てることが、ねらいだと言えます。
ランキングは、答えを教えるためのものではなく、頭を柔らかくし、意見交換を活発にし、考えを深めていくためのツールとして使うことが重要です。
私と他人の優先順位の違い
私が就職に一番に求めるのはお金にしました。その次に安定した収入、雇用、快適な職場環境を選びました。最後に仕事のやりがいや特技を選択しました。
グループ決定では、一番は快適な職場環境。その次に仕事のやりがい、安定した収入と続き、最後に勤務場所や特技となりました。
他のメンバーのランキングを見てみると、私とは全く違ったランキングの人もいて、とても驚きました。
グループ決定を決める際に、就職に何を求めるかは個人により様々なのだと思い知らされました。
ロールプレイをしみた結果
私は、一番はお金だと思っていましたが、人の意見を聞くことにより、お金より職場環境の方が重要ではないのか?と思い直しました。「お給料も大事だけど、仕事を続けられる環境の方が大事だと思う。」と言われ、素直に「ああ、そうだな。」と納得できました。
一方で「就職にはやりがいが必要だよ!」との意見には賛同できませんでした。私にとって就職は、お金を稼ぐツールとしての役割が多く、そこにやりがいを見出すことができなかったのです。
そもそも、やりがいという言葉の捉え方が、私と他のメンバーではずれていました。私にとってやりがいとは、わがままな自己満足で不必要なものでした。やりがいをネガティブな感情だと思っていたのです。
しかし、他のメンバーにとって、やりがいはポジティブな言葉でした。仕事をする喜び、社会への貢献できた充実感などパワーにあふれた言葉でした。
ディベートを重ねていくうちに私にとってのやりがいは何だろう?と考えるようになりました。
私に置き換えて考えてみると、お客様から感謝される喜び、会社に貢献できた時の充実感など、過去の経験に照らし合わせてみると思いつくことがたくさんありました。
これがやりがいなのか、と自分の小さな価値観が広がるのを感じました。
譲れない価値観もある中で話し合い、人の意見を尊重し、新しい価値観を知ることができて、とても有意義な時間を過ごせました。
ぜひ、機会がありましたらダイヤモンドランキングを試してみてください。