2022年4月 楽しかった海外ドラマをご紹介 愛及屋烏
『NUMB3(E)RS 天才数学者の事件ファイル』(S1.2005~S6.2010)
Continuation from last page. 05-2
おススメの名エピソード
シーズン1第6話「鉄道破壊計画」/Sabotage
列車の運転手は、息子に自分の仕事を見せる為に列車に同乗させる。 相棒のジャックが前方の路線にバスが立ち往生しているのを発見した。 運転手は子供の通学用バスであることに気がつく。
砂まき装置用のバルブを開いて急停止を試みようとするも、その甲斐も無く衝突事故を起こす。運転手はその煽りを喰らって死亡。だが、後々バスには誰も搭乗していない事が判明する。
過去3年で同じ犯人が起こしたと思われる列車事故は6件に及んでいた。 犯人は必ず現場に数字の羅列を書いたメモを残していく。
調査中にドンの携帯に犯人と思われる人物から電話が掛かる。 ドンが事故捜査の責任者だと知ると犯人は全てはそこに書かれていると告げる。
鉄道会社が怠慢で起こした事故の再現を図る犯人。
犯人は事故によって亡くなった被害者の関係者なのか、それとも単なる快楽的なものなのか。
事故のシーンを撮影していた鉄道マニアのお陰で劇的に進展すると思われた。 撮影に写っていたのは、三人の男性が事故った電車から積み荷を盗み出す映像。
車のバンが写っていたことから、すぐに容疑者はマット・マクドナルドであると判明。家宅捜索を試みると、真の犯人が既に彼を殺害していた。
マットとの関わり合いのある人物を捜索すると共に、暗号を解く為、鉄道博物館の関係者から事故について何かキーワードとなるものが無いかと尋ねる。
そこで浮かび上がるのは、2001年3月12日に起きたカフォン峠で劇薬を積んだ列車が住宅街に突入し37人が亡くなった事故。
そこからFTRAと呼ばれる組織の存在が浮かび上がると共に、当時の容疑者である”地平線のボブ”ことボブ・マローンの事を調べるために彼らのアジトへと踏み込むが——?
後述(感想)
アンストッパブルが始まったかと思うエピソード。
個人的に嫌いじゃないです。その後の展開も割と近い。
カシスキ・テスト、暗号理論、フィボナッチ数、黄金比、ビール暗号、H∞制御理論
この事件で使われている数式や理論はこんな感じ。
この事件でもそうだが、大企業や権力者の怠慢で割を食った人間が社会を含めて報復を図るというのは『NUMB3RS』での既定路線かも知れない。
権力を使ってFBIの追求を逃れた大物を事件の内容を『数学の論文』のケースとしてチャーリーが申請して、世間に露見という斜め上の決着を迎える話もあったりする。
数学者としては天才だが、社会の中の個人としては未熟なチャーリー。
色々と互いへの複雑な想いを重ねたまま大人になってしまった兄弟二人。
事件の中で数学者としてではなく、人間として成長していくのを楽しめるドラマだと思う。
END.