Cross Over Is Like #01
2022年5月 好きなクロスオーバー作品をご紹介 愛及屋烏
Q.E.D. 証明終了 × C.M.B. 森羅博物館の事件目録
Continuation from last page. 01-1
C.M.B. 森羅博物館の事件目録
「“驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)”をご案内します」
『C.M.B. 森羅博物館の事件目録』は加藤元浩による漫画作品。
月刊少年マガジンにて2005年10月号から2020年9月号までの間連載がされており、単行本は全45巻。『Q.E.D. 証明終了』とは同世界観の同一時間軸を共有する作品として扱われており、両作品の主人公は従兄弟の関係、互いに作品を横断して相手側の作品に出演した事もあったりする。今回はこの話。
作品スタイルも両作品でさほど変化してはおらず、基本的に主要人物の2人さえ覚えておけば読める1話完結スタイルである事も共通している。
強いて言うならば『Q.E.D.』は主人公の燈馬が数学の天才であるため、事件の肝となる部分に数学や論理パズルの考え方がフィーチャーされることが多い一方、『C.M.B.』は主人公が考古学の天才の現役博物館長であると言う関係上、歴史的な発掘物を取り扱ったエピソードも多く、生物の生態や種類の違い、考古学の謎を事件の鍵に据えていることが多い。
単行本裏表紙にはその巻中で扱った博物館収蔵品として、その物品の説明文が書かれている。コナンで言えば単行本の探偵紹介枠。
作品概要・2
大グループのお嬢様の母と下町の銭湯を営む父の間に生まれた、情にモロく仁義に熱い女子高生・七瀬立樹。
合気道の達人で厄介事は力でねじ伏せるタイプ(登校途中で遭遇したカツアゲ集団を単独で殲滅する)だが、祖父の言いつけでグループ傘下の、良家の子息・令嬢が通う名門校私立明友高校に猫を被って通っていた。
ちなみに下町の馴染みの人からはトラ扱いされている。
ある時、立樹の通う高校で人体発火事件が発生し、友人の兄に嫌疑がかけられる。
調査を開始した立樹は怪しい少年、榊森羅に出会う。
大英博物館の三賢者に与えられた「智の守護者」の証である3つの指輪を所有している少年・榊森羅は小さな林に建つ、森羅博物館の館長だった。
日常生活を営むための常識は欠けているが、雑学や博学知識にかけては天下一品。
社会科は歴史以外まるでダメで、国語は高校生レベルだが、完璧なイギリス英語を操り、英語以外にラテン語など5ヶ国語を扱える。
数学、化学、物理の知識は大学レベルで、歴史、地学、生物に至ってはそれ以上の知識を持つ。
その知識を用いて不可解な出来事から発生する事件を解決していく。事件の真相を話す際は「入館料」などの条件や対価を事件関係者に求めるスタンスを取っている。
なお、彼の条件を事件関係者が受諾した後、森羅が「“驚異の部屋(ヴァンダー・カンマー)”をご案内します」の口上を述べることがストーリーが解決編に入る合図となっている。
そんな森羅に怪奇事件を持ち込む立樹。二人は様々な事件に挑んでゆく。
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