Cross Over Is Like #02
2022年7月 好きなクロスオーバー作品をご紹介 愛及屋烏
死がふたりを分かつまで × JESUS 砂塵航路
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死がふたりを分かつまで
(…………来る)
(もうすぐ……来る) 汝 は、この男を夫とし (あ……)
(来たっ!!)
「え? おい!」
(待って!) (待ってってば!!) 良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も 「助けて!」
「? 何を言ってるんだ、お嬢ちゃん?」
「こっち!」
「おっ、おい!」 病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず 「ダメじゃないか、遥」 「勝手に車を降りて……こっちに来なさい」 死がふたりを分かつまで、 「助けて! なんでもあげるから!」 「俺を雇うつもりか? 高いぞ」 「! お金でも宝石でも好きなだけ!」 愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、 「取引成立だな」 「依頼期間は……」 神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか? はい、誓います…… 「……『死がふたりを分かつまで』―――よ」
『死がふたりを分かつまで』は、原作:たかしげ宙、作画:DOUBLE-Sによる、漫画。『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)にて、2005年12号から2015年23号まで連載。単行本は全26巻。
物語中盤から、たかしげ宙原作の『ALCBANE』、七月鏡一原作の『JESUS 砂塵航路』ならびにその関連作とのクロスオーバー作品としてストーリーが展開されている。
ALCBANEの主人公・台場巽はパラレルな存在であり、エレメンツネットワークの管理人として登場をした。端的に作品を紹介すると日本版のアイアンマン気味なバットマンなのだが。
連載終了後、本作品世界で展開される読み切り『エレメンツ・ネットワーク』(作画:衣谷遊)が『ヤングガンガン』2016年21号に掲載された。
年の差・ガイミーツガール。というか、ガールミーツガイ。
中一女子が三十路男相手に早々に結婚を覚悟して(予知)るのは笑える。
バイオレンスアクション&バトルアクションとして良質かつ、実に派手。作画が良く、スタイリッシュで動きも迫力がある。クロスオーバー先のキャラが超美麗になっていて、ここでも若干の笑いが。
作品概要・3
時は近未来。
技術の進歩に伴い犯罪も多様化し、警察の手に負えない凶悪犯罪も増加した。
そんな中、犯罪被害者達が自らの手で自分達の家族を守ろうと秘密裏に自警団を結成した。
その名も「エレメンツ・ネットワーク」。その目的は犯罪者狩り。
メンバーはそれぞれお互いの顔も名前も知らないが、
ネットワークを通じて互いに独自の技術と情報を提供し、犯罪予防に役立てていた。
複数存在する実働部隊の一つ、チーム『ブレード』その中核であり、メンバーの一人、盲目の古流剣士・土方護。単分子ブレードの仕込み杖を振るい、銃弾すら迎撃する達人であり、一般社会不適格者と自覚する、剣鬼。
彼はある夜、マシンサポート担当の井川と周囲に超音波を発しその音響データを網膜に投影する新装備の特殊サングラスのテストを街で行っていた。
その最中、ヤクザに追われている一人の少女と出会う。
彼女の名は遠山遥。なんと、的中率九割の未来予知能力を持っているという。
土方こそが自分を救ってくれる人だと未来視した遥は、通りすがりの土方に自分を守ってくれるよう護衛を依頼する。
その期限は「死がふたりを分かつまで」。
成り行きで護衛を引き受けた護は暴力団を単身で一蹴。
やがて2人は、ネットワークのサポートの下、自分たちを取り巻く裏社会の戦いに身を投じるようになる。
こうして、孤独な刀使い土方護と未来を予知できる少女遙の果てしない逃亡劇が始まった――。
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