COIL #06-2

Cross Over Is Like #06

2022年8月     好きなクロスオーバー作品をご紹介        愛及屋烏

十津川警部 vs 鉄道捜査官・花村乃里子

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十津川警部シリーズ

警視庁刑事部捜査一課の十津川省三警部を主人公とし、相棒の亀井定雄や一課の刑事と共に様々な事件を解決する。

初出は1973年に刊行された『消えたタンカー』で1978年に刊行された『寝台特急殺人事件』で大きく知名度を上げた。2時間ドラマの原作として人気があり、民放各局がテレビドラマのシリーズや単発作品を制作している。

『寝台特急殺人事件』以降、日本各地を走る列車を舞台にした作品を発表しており、ドラマ作品も列車関係の原作を使用したものが多いが、小説では時事問題や日本史、オカルトといったジャンルも取り扱っておりその作品の幅は広い。また、列車の爆破や脱線転覆、捜査課刑事の殉職など比較的過激な描写も見られる。

原作(事件内容)を同じくしながら、設定周りをオリジナルに変えた『鉄道捜査官』シリーズが存在する。

キャラクター間で事件を言い方は悪いが使い回すケースは内田康夫の『浅見光彦シリーズ』と『信濃のコロンボ』でも発生している。元より、百件級の浅見光彦に比べて、信濃のコロンボの事件数が十件以下と少ないのが問題とも言える。デビュー作品はコロンボなのだが。

こちらの時代的には競演回と言える作品もあるので、そちらの紹介は別の機会としたい。

鉄道捜査官

鉄道捜査官・花村乃里子を沢口靖子が演じるサスペンスドラマ。

架空の捜査部署の「警視庁鉄道捜査隊東京駅分駐所刑事課」に所属する刑事達の活動を描く。

花村は警察官の夫が殉職していて、未亡人である。またか、という気もする。

と言うのも、同じく主演の科捜研の女でもバツイチ設定。

4年前に別れた夫が府警の刑事部長として現れるわ、一課の女刑事と付き合ってるわ、というのが第一シーズンの話なのだが、昔過ぎて忘れられている。

最近、劇場版や登場エピソードがあったのでそこで思い出した人も多い。

第1作、第3作を除き西村京太郎原作となっているが、同名の小説シリーズは存在しておらず、花村や鉄道捜査隊などの設定はドラマオリジナル。

第1作、第2作は『鉄道おんな捜査官 花村乃里子』のタイトルで放送された。なお、西村原作でない第1作、第3作はタイトルに『西村京太郎サスペンス』を冠していない。

2019年3月17日放送分では、同じ西村京太郎原作の『西村京太郎トラベルミステリー』とのコラボレーション企画として『十津川警部VS鉄道捜査官・花村乃里子』が放送され、当番組からは花村・手塚・大沢の3人がゲスト出演を果たした。今回はこれの話。

西村京太郎トラベルミステリー

主にテレ朝系の『土ワイ』版のドラマの事。

鉄道捜査官とクロスオーバーしているのはこちらのシリーズの十津川警部。

十津川警部は1981年から1999年まで三橋達也が演じ、2000年からは高橋英樹が演じている。原作とは異なり、三橋の年齢を考慮して十津川警部があまり動き回らない設定にし、代わって愛川欽也が演じる亀井刑事をメインにしていた。

亀さん、我々も件の列車に乗ってみようじゃないか。

十津川警部役が高橋に交代して以降は、原作通り十津川をメインに描くようになっている。

ナレーションも亀井刑事メイン時代は主に愛川が担当、十津川警部メインになってからも暫くは作品により愛川が担当していた回があったが、その後は完全に高橋の担当となっている。

亀井刑事は1981年のスタート以来32年にわたって愛川欽也が演じてきたが、2012年から高田純次に交代。愛川が出演していた当時のラストシーンはほぼ全作(一部例外あり)で、事件を総括するような内容の会話を十津川役の三橋・高橋と交わすツーショットシーンだった。

具体的に場所を紹介すると解決後(犯人自供・確保後)の崖近く、浜辺、或いは一課の窓際。

クロスオーバーエピソード

男性の刺殺体が発見された。

十津川警部と亀井刑事が、容疑者である被害者の恋人・武部あかりと遺体を運搬したとみられる謎の男の行方を追っていると、鉄道捜査官・花村乃里子が事件当日、東京駅でその男と接触していたことがわかる。

その男の正体はあかりの父で山形鉄道の運転士・森山久司だと判明。

こうして十津川警部と花村乃里子による合同捜査が始まるが…!?

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愛及屋烏

ゲーム好き、小説好き、アニメ好き、三役揃いの物書きの端くれ。 ピンチに陥っても、それはそれで気楽にやるタイプ。 ●好きな言葉:続編・クロスオーバー・オールスター・アンサーソング・データ引継ぎ ●好きなゲーム:DQ・軌跡&イース・スパロボ・ゼルダ・神宮寺・逆裁・ラチェクラ ●好きなサブカル:ロボ全般・特撮全般・少、青年誌系 ●好きなドラマ:科捜研・相棒・CSI・キャッスル・十津川警部・赤い霊柩車 ●利用ソシャゲ:へプバン・ギアスロススト・Dr.STバトクラ・シンフォギアXD・スパロボDD・うたわれLF・ギター少女・勇者の飯 ●経歴:宮城出身、30代、なろう出版経験有 ●現在:脳梗塞療養にともないリハビリ&失業中

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