Cross Over Is Like #08
2022年9月 好きなクロスオーバー作品をご紹介 愛及屋烏
Infini-T Force
Continuation from last page. 08-1 https://no-value.jp/novel/28825/
破裏拳ポリマー
1974年の前期に終了した『科学忍者隊ガッチャマン』『新造人間キャシャーン』に続いて製作されたタツノコSFアクションヒーローの第3弾。
シリーズとなったのがキャシャーンからと考えて、最初のガッチャマンを外すと第2弾だが。
1973年にブルース・リー主演『燃えよドラゴン』が大ヒット、カンフーブームが巻き起こった影響を受けて、本作の主人公の顔はブルース・リーをモデルにしたものになり、アクションの際のかけ声もブルース・リーを意識したものだった。
ドラマはそれまでのシリアス路線とは打って変わってコメディ調。
舞台となる都市名が実在の名称をない混ぜにした「アメホン国ワシンキョウ市」とされているように、無国籍的な世界観を強調している。
1話毎に交代する敵の集団も非常にポップで奇妙な感覚のデザインであり、ライトなアメコミ調の感覚を醸し出している。
1996年には、『新造人間キャシャーン』『科学忍者隊ガッチャマン』に続いてOVAでリメイクされた。
また、1981年のタイムボカンシリーズ第5作『ヤットデタマン』は設定に似通った部分が散見され、主演声優も同じ曽我部であるなど、当作品へのオマージュあるいはセルフパロディの性格を持っていた。
なお本作は、タツノコプロ創業者・吉田竜夫が原作者としてもクレジットされている作品としては、吉田の生前最後の作品となった。本作以後のタツノコオリジナルアニメは、吉田竜夫製作作品でも原作者は「タツノコプロ企画室」になっている。
漫画版は、石原光二が作画のサン企画のエース・ファイブ・コミックスの全2巻の単行本と『冒険王』に連載された広岡球志の作画によるものがある。
あらすじ
アメホン国ワシンキョウ市にある国際警察庁本部の向かいに自称「二代目シャーロック・ホームズ」の三流ヘボ探偵・車錠を探偵長とする車探偵事務所があった。
所員は国際警察の無線を傍受してちゃっかり情報をくすねること以外は当てにならない新米助手の鎧武士、そして車に3年分の家賃を滞納されているNo.1ビルのオーナー美少女・南波テルに、車の飼い犬だが彼をバカにしている元警察犬の老犬・男爵。
そんな武士には秘密がある。
1つは彼の正体は国際警察の鬼河原長官の息子・武である事、もう1つは彼が肌身離さず被っている赤いヘルメットである。
一見普通の乗車用に見えるこのヘルメットは「ポリメット」といい、かつて驚異の重化合物質「ポリマー」を発明したオレガー・スッテル博士が製作したもので、人間の体を覆うように物質を変化させて6つの形態に”転身”するシステムを内蔵している。
強化服ポリマースーツを基本形態とし、更に5種のメカ形態が存在する。
ホーク(鷹型・飛行)、グランパス(鯱型・水中)、ドリル(地底戦車・地中)、マシン(フォーミュラ・高速走行)、ローラー(ロードローラー・突撃走破)の五種。
それぞれに合わせた体勢(姿勢)を取った上でポリマースーツ形態から転身する。
「ポリメット」の悪用を企む犯罪結社鬼トカゲ団に襲われた博士は、臨終の際に武士にポリメットを託し犯罪防止のためにこそ使われる事を期待した。
武士は博士の遺志を継ぐた為、名前を偽って車探偵事務所の助手となり、事件に首を突っ込みたがる探偵長を利用して様々な犯罪者達の情報を集め、ポリメットの力と自ら生み出した格闘技『破裏拳流』を駆使して倒していく。
Infini-T Forceでのポリマー
所属する探偵事務所の所長が長期リタイア中のため、急遽「所長代理」となったが、物語開始の1年前に鬼と交戦中にZによって世界を破壊され、エミの世界へ呼び出される。以後、事務所を開いて探偵をしながら秘密のヒーロー「ポリマー」として、のさばる敵を鉄拳制裁している。
洒落者で仲間を大切にしており、突然異世界から出現した健や城二のこともヒーローの仲間として迎え入れ、会食を楽しんでいる。
コミックス版ではガッチャマンと同じ世界の出身となっている。
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