Cross Over Is Like #10
2022年9月 好きなクロスオーバー作品をご紹介 愛及屋烏
仮面ライダーSPIRITS The Legend of Masked Riders
前述
①商業的テコ入れ
各ストーリーのキャラクターの共演によって話題を呼び、不人気なシリーズに人気キャラクターを登場させて売上げを増やす、多くの巻数を必要とする複雑で雄大なストーリーを短い期間で展開できる、マンネリ防止などのメリットがある。
②オールスター物
巻数が最初から決定された新しいタイトルを作って、そこに既成のシリーズキャラクターを多数投入する「オールスター物」、あるシリーズに他のシリーズのキャラクターが登場するが、ストーリーの受け渡しがないカメオ出演や特別出演も、しばしばクロスオーバーと呼ばれる。
③世界観内共演
異なる主人公の物語同士が、同一世界、同一時間軸にあることを、作中で匂わされたり、また明示された場合、これもクロスオーバーと呼ぶことがある。
自叙
TVシリーズにはなっていない、昭和10号ライダーの『ZX』の物語をコミックスで補完してくれる貴重な昭和ライダーオールスター作品を紹介したい。
一応、従来の昭和の特撮内でも過去のライダーが登場する話※はあったのだが、平成のVS・オール路線に比べると印象は弱い。 あくまでゲスト出演の範疇であった。
※V3における「ダブルライダー」回 ※ストロンガーにおける「栄光の7人ライダー」回
変身後のみ登場、或いは演者ではなく、声優を充てる場合の多いオールスターに比べ、漫画作品であるが故に変身前の俳優のビジュアルも漫画に落とし込んで描写される。撮影の難しいバイクアクションに力が入ったりもする、実に良き。
昨今の演者俳優による「やらかし」に限らず、高齢化、事件や事故によって出演不可、となる場合のある特撮に比べると、連載中止以外の壁が無い分、ある意味で安心できる。
マニアックとしか言えない、細かい武装や必殺技も登場する。資料的な価値すらある。なんだかんだで、もう十年以上読んでる事実。
概要
『仮面ライダーSPIRITS』は、原作:石ノ森章太郎、漫画:村枝賢一の漫画。
講談社の漫画雑誌「月刊マガジンZ」にて2001年1月号より連載を開始。
同誌の休刊後は『月刊少年マガジン』に移籍し、2009年8月号から新たに『新 仮面ライダーSPIRITS』として連載中。
正式タイトルは『仮面ライダーSPIRITS The Legend of Masked Riders』(かめんライダースピリッツ ザ・レジェンド・オブ・マスクド・ライダース)。
TVシリーズ化されなかった『仮面ライダーZX』及び、それまでの昭和仮面ライダーシリーズを原典としたヒーローアクション漫画である。
内容的には『仮面ライダースーパー1』の最終回後の時間軸を舞台としており、『ZX』の雑誌展開やテレビスペシャル『10号誕生!仮面ライダー全員集合!!』に沿いつつも漫画独自の展開も行っている。
この作品の人気が後に『平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦 feat.スーパー戦隊』での1号、X、ZXの客演(演者・設定込みで出演)に繋がったように思う。
この映画での敵はZXが戦った、地下帝国バダンとなっている。
あらすじ
第1部『仮面ライダーSPIRITS』(第1巻 – 第3巻)
ジンドグマ(スーパー1)壊滅から数年後、世界各地で正体不明の怪人に遭遇する、9人の仮面ライダー達を1〜3話ごとに描く。
終盤で新たな敵組織「BADAN(バダン)」の存在が明らかになる。 ダブルライダーと激突するBADANの改造人間、その名はZX。
第2部『仮面ライダーZX Forget Memories』(第4巻 – 第8巻)
BADANによる侵攻が本格化したころ、記憶喪失の男・村雨良 / ZXがBADANから脱走した。
ダブルライダーとの戦いの後、村雨はより強く自身の記憶を求めていた。
追っ手の怪人と戦う中で村雨は失われた記憶を取り戻し、滝との出会い、仮面ライダー達との対立と共闘を経て復讐の為ではなく人々を守るために戦う戦士・仮面ライダーZXとして生きることを決意する。
第3部『仮面ライダーZX DRAGON ROAD』(第9 – 16巻、新・1巻 – )
ショッカーを始めとする歴代組織を復活させ、日本に総攻撃を開始したBADAN。
ZXは9人の仮面ライダーやライダーたちを支援する目的で設立された戦闘部隊SPIRITSと共に、歴代組織や全ての元凶たる大首領JUDOと戦う。
『月刊少年マガジン』に移籍した後に連載を始めた『新』では、改造人間として生きる1号の苦悩と2号の誕生を描いた番外編を挟んだ後、第3部が再開される。
ショッカーに改造され、孤独な戦いを続けていた本郷=仮面ライダー。
苦悩の日々の中に現れた男、名は一文字隼人。
その出会いは、誰も予想し得なかった長い長い歴史の始まりだった‥‥。
2人の男はいかにして“ダブルライダー”となったのか!?
そうだ一文字…
俺は強くあり続けるはずだった…
改造ベッドに横たわるお前を…もう一人の俺を見る時までは
だが…俺は孤独に敗れ…仲間を求めてしまった…
まるで人間のように…
地獄の道連れと解っていて…
スマン…スマン一文字
俺はお前を助けなければよかった
戦いを長引かせたのもお前を戦いに巻き込んだのも…
すべては…この弱き力と心ゆえに…
だが…それでも俺は
戦いを続けるしかなかったのだ
9人もの男達を地獄の道連れにしてでも…
to be next page. 10-2 https://no-value.jp/column/30641/