私は、ここ1~2年で身近な植物に興味を持つようになり、機会があれば、花の写真を撮っていました。
その中で、春に撮った樹木の花が、秋になり、実を付けている姿を見かけるようになりました。
そんな『実りの秋』を迎えている樹木を、春と秋の写真とともに紹介したいと思います。
ハナミズキ(花水木)
ハナミズキは、ミズキ科の落葉高樹で、公園や街路樹、庭などでよく見かける樹木です。
桜の開花が終わるころに花芽を付け始め、開花時期は4月下旬 -5月上旬となり、白、ピンク、赤の種類があります。
別名『アメリカヤマボウシ』で、次に登場する『ヤマボウシ』によく似ており、産地がアメリカであることから、この名前も付けられています。
<春>
名取駅前の広場のハナミズキです。
美しい白いハナミズキの花を咲かせる、大きな木があります。
開花時は、特に迫力がありました!
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<秋>
そして、10月現在、葉は赤く紅葉し、赤い小さな実を付けています。
ハナミズキの実は、1つあたり、種が2粒入っています。
実は毒性はないものの、人間が食すると腹痛を起こすそうで、食べることはできません。
しかし、鳥たちにとっては人気の実のようです。
落葉すると、赤い実が目立つので、あっという間に鳥たちに食べられてしまうそうです。
ヤマボウシ(山法師)
ヤマボウシは、ミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属で落葉高樹です。
前述のハナミズキとよく似た花を咲かせます。
開花時期は、ハナミズキよりも遅く、5月~7月となります。
<春>
春の名取市内の公園の山法師です。
気品を感じさせる花が、風に揺れて咲いていました。
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<秋>
見た目は危険な雰囲気ですが、ヤマボウシの実は食べることができます。
味はバナナやマンゴーに似ているそうで、ジャムに加工されることが多いそうです。
ヤマボウシのジャム、味わってみたいです♪
ヒメリンゴ
ヒメリンゴは、バラ科の落葉樹です。
実は小さく可愛らしいリンゴで、食用と観賞用と、2通りの種類があります。
食用のヒメリンゴは、「ふじ」と「紅玉」の混合種で、「アルプスの乙女」という品種です。
観賞用のヒメリンゴは、公園や庭、盆栽などにも使用されています。
<春>
名取駅前広場の、ヒメリンゴです。
とても可愛らしい薄ピンクの花でした。
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<秋>
可愛らしい林檎が成っていました。
愛らしい花と実で、道行く人を和ませてくれるヒメリンゴです。
エゴノキ
エゴノキは、エゴノキ科の落葉高木で、日本全土の雑木林に見られましたが、近年は花や樹木の姿が人々に評価され、庭園等に使用されるようになりました。
エゴノキの果皮は有毒で、”えぐみ”があったため、「えごい(えぐい)」ということから名付けられたと言われています。
以前はエゴノキの実を、すり潰して川に流す漁法が行なわれておりました。(現在は禁止されています)
このようなことから、「ドクノミ」という別名もあります。
また、若い果皮が石鹸の代わりに使われていたこともあり、「セッケンノキ」という別名もあります。
歌舞伎では「チサノキ」「チシャノキ」と呼ばれ登場していたそうです。
このように、万葉植物として、古くから人に親しまれ、身近な樹木でありました。
<春>
名取市内の公園で撮影した、エゴノキの花です。
下向きにたくさんの星形の花を咲かせ、風に揺れて咲いていました。
撮影中、クマバチ等がたくさん花に集まっていました。
エゴノキの花は、ハチが好むようです。
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<秋>
エゴノキの実です。
花と同じように、ぶら下がる形で、たくさんの実が成っていました。
エゴノキの実はヤマガラという鳥の大好物だそうです。
ヤマガラは、毒のある実の皮を器用に割り、中の実だけを食べているそうです♪
ヤマナシ(二ホンヤマナシ)
ヤマナシは、バラ科ナシ属の落葉高樹です。
ヤマナシとは、自生した野生のナシで、梨の実を付けますが、食用には向かない味だそうです。
<春>
こちらは、春に、家族で出かけた際に、作並の某所にて撮影した「ヤマナシ」と思われる花です。
初めは何の花か分からなかったのですが、寒い地域の自然の中で、ひっそりと優し気に、美しく咲いている花に心奪われて、写真を撮りました。
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<秋>
梨がしっかり成っていました。
静かな山里でひっそりと、でもしっかりと存在し、実をつけていた姿に、ひたむきな強さを感じました。
梨は、春の優し気な花、そして、秋は大きな実を沢山実らせ、その姿がお辞儀をして感謝しているように見えるために、「愛情」という花言葉がついているそうです。
おわりに
開花や結実のほかにも、芽吹きや、新緑、落葉・・・全ての季節の変化に、力強い自然を感じ取ることができることでしょう。
是非、街路樹や花壇、公園など、身近な自然や植物を眺めて、四季の変化を感じてみてはいかがでしょうか。
今回は、身近な植物の春の花と秋の実を観察し、写真を撮ったことで、その美しさや強さに感銘を受けただけではなく、植物についての興味関心をより深めることができました。
これもまた、「収穫の秋」となりました。
今後も様々な発見をしていきたいと思います。