LATER SEQUELS SERIES #07
2023年2月 後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ 愛及屋烏
スーパードクターK(1988~1996)
Doctor K(1996~1998)
K2(2004~)
Continuation from last page. 07-2 https://no-value.jp/column/36370/
三人のK
KAZUYA(カズヤ)
前作の主人公にして、数え切れない人達を救った伝説の医師「ドクターK」その人。
また、一也のオリジナルであり実質的な“父親”と言える。
「DoctorK」終盤にて癌に侵されてしまっており、同作最終回は余命幾ばくもない状態でなお、妹と共に手術に向かい、2018年に瓜二つの人物が現れる、という締めくくりだった。
本作においては(時期的にK2が始まる数年前に)やはり癌で既に帰らぬ人となっており、その癌の発症原因の真実、さらに2018年に現れた「新たなドクターK」の正体も明かされることになった。
晩年は立つことすらままならぬ身でありながらも医の信念を貫き通し、己の魂が燃え尽きる瞬間まで命を救い続けた。
こうして書くと完璧超人の様に思えるが、実際は押しの強い人物の行動に冷や汗をかいたり、呆れてギャグ顔を晒したりと結構コミカルな人。
特徴的なマント姿も「暑い中でマントを着てるのは不自然!」なんてツッコミを受けている。寒くても日本でマント姿は不自然だが。
一方でこのマントは気に入ってるらしく「Kもファッションを変えてみては?」と提案された時は珍しく「い・や・だ」と仏頂面で機嫌を悪くしている。
まあ、「凄まじい格好」とか表現されたのもあるが。
というか、そもそもこのマントは一族伝統らしいので、それを残念な格好扱いされたのだから不機嫌もやむなし。
普通に怪しい外見の上にその中にメスやらロープを仕込んでるので警察に職質を食らった事もある上に、時折「あんな風体の医者がいるか!」などと正論を言われたりすることもある。
とはいえ流石に子供の頃はマントの着用を嫌がっていた。
また、丸太のような腕から繰り出されるパンチは相当なレベルだが、悪党であれば女性の顔面をぶん殴るのも辞さない派(曰く「女は殴らない主義だが怪物は別」)の人。
豊富な知識と潜り抜けた修羅場の数ゆえに純粋な戦闘能力も高い。
「スーパードクターK」序盤では崩落した建物で応急処置の手術が必要になった際に、落ちてくる瓦礫を背中で支えつつ近くにいた少年(怪我人の子)に指示して手術を行った事も。
見た目も相まって、読者からは「肉弾戦では医療漫画最強候補」「ケンシロウとブラック・ジャックを足して2で割ったような存在」と評されることが多い。
ここまで鍛えているのは「外科手術は体力勝負で、何時間も掛かる手術も頻繁にあるから」という極めて全うな理由からである。
作中ではほぼKAZUYA、またはドクターKと呼ばれているが本名は「西城カズヤ」。
歴史あるKの一族の中で最も優れたKであると言われており、その生き様は多くの人に影響を与えた…が、光は同時に影も生み出すのがこの世の理。
彼のあまりにも大きな存在はある種の呪いとも化しており、失われてしまったKをクローンで生み出すとか考える連中や組織、一也の存在と素質に気付いた医師が「自分が新たなKを育ててやる」という欲に駆られてしまう者が現れてしまっている。
神代一人
『K2』の主人公。「Kの一族」を補佐する分家の出身。
設定上「ドクターK」とされる医師は、現代よりも遥か以前の歴史の中で何人も存在していたが、読者や作中の人物にとっての「ドクターK」は前作の主人公であるKAZUYAのことを指すので、実質的に彼は「2代目ドクターK」である。
当初は医療において、独自の技術とルールを持つ一族ゆかりの村(村民間の臓器移植、輸血用の採血のルール等)で、影の一族として医師免許すら持たない闇医者として診療をしていた。
このまま村で生きるつもりであったが、KAZUYAの死を受けたKEIの説得により、表世界へ出ることを決意。
KEIに加えてかつてのドクターKを知る高品と朝倉の推薦と厚生労働大臣の承諾も得て医師免許を取得。人々と交わるようになった。
医療技術は世界最高峰かつあらゆる分野に精通しており、必要に迫られての器具の自作を行いもするが、21世紀現在の最新の技術にも詳しい。
劇中では主に外科医療で活躍しているが、内科治療や精神面の治療も施している。
もっとも、専門分野においては彼以上の専門家も多く登場しており、必要なときは彼らを頼ることも多い。これに関し、気持ちの良い男達が無限に出て来るとか言われる。
ほぼケンシロウ並の肉体を持っていたKAZUYAと同じく非常に高い身体能力を持っており、崖から落ちそうになった、大人2人が乗る車を、ケーブルを引っ張って片手で引き上げるというトンデモないことをやってのけている。
容姿はKAZUYAに瓜二つだが、強いていうならば彼よりも細身かつ眉毛が細い。
性格もクールだが、堅物で融通が利かず、刑事ドラマの医師や病院の描写に憤慨したりと冗談が通じない一面もある。この辺りは天然の要素があったKAZUYAとは異なる。
黒須一也
『K2』のもう1人の主人公。
前作終盤にも登場した、KAZUYAのクローン体であり、事実上の“息子”。
一也という字は「カズヤ」とも読め、そこに異なる読みを与えられている。
その歴史上最高のドクターKである、KAZUYAの喪失を恐れた、一族の一部がその技術力をもって作り上げた、現代の技術では有り得ない完璧なクローンに成功した「パーフェクト・クローン」。KAZUYAに思慕していた、看護婦の黒須麻純が出産の母体となった。
当初はごく普通の少年、KAZUYAの息子として母親の麻純と2人で暮らしていたが、パーフェクト・クローンのノウハウを狙うクローン臓器密輸組織に追われ、一人の元へ身を寄せることとなる。
その後、自身の正体を知ったことや尊敬する相馬医師との別れを経て医師を目指すこととなり、一人の指示のもとで訓練を受け始める。
医師としての才覚は当然ながら凄まじく、初めての執刀を小学生のうちに行う事となった。
当初は小学生だったが作品が進むに連れてリアルタイムで成長しており、中学、高校、そしてかつて”父”が通った帝都大学医学部で過ごす日々が描かれた。
大学時代にクローンを否定するカルト教団に狙われ、母を亡くす経験をした。
その後一時期放浪するも神代家とは別の系譜のKの一族に出合い、医者としての自分を見つめなおし、これまでのことを報告しに訪れた富永の病院でスチューデント・ドクターとしてしばらく過ごした後大学に戻った。
前作の最終話にて、KAZUYAの友人であった高品が「また、会えたんだ」と目撃した新たなKの姿は、この放浪時の一也であった。
卒業後の現在は再び一人の診療所へと戻って研修医として勤務している。
(なお、小学生の頃から一人に師事し、彼との毎夜のシャドーオペと幾度かの実践によって高校生の頃には既に一人前の医師としての技量は持っているが、闇医師ではなく正規の医師を志しているために大学に進学した)
大柄な体格のKAZUYAの遺伝子を正真正銘受け継いでいるため、中学生の頃には富永とそう変わらないほどの背丈になっており、顔つきも彼そっくりになってきている。
幼少の頃は、普通の少年として過ごしていたので、父や師に比べると、明るく社交的な性格の好青年。しかしKAZUYA以上に天然なところがあり少々デリカシーに欠ける。
高校時代、クラスメイトの宮坂詩織が刺繍で銀賞を取った際は、「恥ずかしいし自慢しているみたいだから他の人には言わないでね」と釘を刺したにも拘わらず、次の瞬間には「みんな~すごいぞ!宮坂さんが銀賞取ったぞ!!」と広めてしまうくらい天然である。
当然、彼女はブチ切れた。
その宮坂さんは、一般的な漫画ではヒロインにはならないビジュアルのキャラクターなのだが、K2においてはファンからも正ヒロインとして扱われるイイ女。詳しくは後述する。
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