LATER SEQUELS SERIES #07
2023年2月 後年になって続編orリメイクが作られたシリーズ 愛及屋烏
スーパードクターK(1988~1996)
Doctor K(1996~1998)
K2(2004~)
Continuation from last page. 07-3 https://no-value.jp/column/36792/
ヒロインとライバル
宮坂詩織
一也の高校の同級生。刺繍が得意でコンクールに入選するほど。
小柄で眼鏡をかけており、頭頂部のアホ毛が特徴。
顔つきは不細工でもないが美人でもない微妙なところ。
小柄すぎて足がペダルに届かず自転車に乗れない。
重度の卵アレルギーと長年の治療の苦しさから医者嫌いになっていたが、一人の治療でお菓子を食べられるほどに克服し医者への信頼も取り戻す。
当初は一発キャラに近かったが、一也に刺繍を教えたりするうちに彼に惹かれていく。
人助けとはいえ非合法にあたる一也の手術に助手を求められ戸惑いながらも応じ、その手術中に彼の出生の秘密を打ち明けられても優しく諭すなど、広い度量の持ち主。
そんなこんなで読者からは正ヒロインとして扱われている。
変顔したり、あんまり可愛くない?良い女だからいいんだよ!
また、刺繡の腕前を見た一也に医者の道を勧められ、当初は「人助けにも生物科学にも興味ないのに、そんなんで目指していいの?」と怪訝な様子だったが、
交流を深めるにつれ刺繡の追求と迷うほどに興味を持つようになり、やがて一也とともに帝都大学の医学部に進学。卒業後は一也と同様に一人の診療所に研修医として勤務している。
また、友人・一也の命の危機とはいえ、当時高校生ながら太い刺繡針を使った自己流の縫合で大動脈を見事に縫い合わせ、その完成度の高さに一人を冷汗流しながら戦慄させた。
裁縫技術の応用として医療現場でも行われている処置法を教わらないまま自然に行ったり、研修医の先輩が苦労していたマイクロ手術練習に医学生の友人たちと挑戦し、一也以外で唯一縫合に成功など、持ち前の刺繍の腕から、こと縫合においては立派なチート枠の1人。
和久井譲介
一也の同級生。
前作に登場したKAZUYAのライバル「ドクターTETSU※」の弟子。
高校生とは思えない医療技術を持つが、一也に比べるとさすがに劣る。
施設時代に恐怖で施設の子供達を支配していた所をTETSUに見出された。当初は絶えず持ち歩くナイフに固執し、他者への強い憎しみと冷酷さを持つ危険な面があったが、ある患者を救ったことを切っ掛けに変化が現れる。
改めて医師を目指して勉学に励むも、予備校で集団感染症に遭ってしまい、大学受験に失敗。
失意の中で患者を救うために奔走する一人の姿に感銘を受け、TETSUの元を巣立ち一人の診療所で人間性を見つめなおしながら修行に励んでいた。
村での生活で自分の足りなかったものを見つめ直したり、TETSUによって母親と再会し自分が孤児となったことが誤解だったと知り、異父の弟の臓器ドナーとなった経験を経て丸くなっていき、一時期はかなり危なかった一也との関係も、一家が母親に友達と言えるほど良好なものとなっていった。
本人は過去の一人のようにこのまま医大に行かず村で影の医者として生きていくつもりだったが、彼の才能を惜しむ周囲からの後押しを受けて現在はアメリカへ留学している。
いつの間にかTETSUを意識した髪型になる。読者はちゃんと見てないといきなり見た目が変わってついていけない。
あとカレー大好き。カレー味以外のものは食べなかったが、心情の変化かそれ以外のものも少しずつ食べるようになってきた。
と言うよりも幼少期の記憶(と言うかトラウマ)のせいでカレー以外は「食べられない」状態だったのが少しずつ治って来た、と言うのが近い。
ただしカレーそのものが大好きなのは間違いなく、一人にカレーまん買った事を「またカレーか?」と突っ込まれた際には「いいでしょ好きなんだから」と言い返している。
師であるTETSUと同じ髪型にした時は、
TETSU「なんだそのふざけた髪型は……!」
譲介「あ、あなたに言われたくありませんよ…」
というやりとりで読者の腹筋を崩壊させた。
※前作にも登場した闇医者でKAZUYA最大のライバルだった男。
ライバルの割にはKAZUYAの妹のKEIが荒れに荒れてテロ活動をして、KAZUYAを貶めようとしていた時はさながら相棒の様に動いたりもしていた。
一人や一也が免許を取りまっとうな医者になった現在でも裏の世界で生きる闇医者だが、その本質は情に厚く子供に優しい性格。
言うなれば偽悪的な男だが、言動が無茶苦茶なのは変わりない。
現在は癌を患っており、杖をついて歩いているが、医療技術は全く衰えていない。
ただし体力は落ちており、手術中に意識を失ってしまう事もある。
一也の存在を知り、成長を待って再びドクターKと相見えたいと思っていたものの病のため断念。
代わりに我が身を使って一也に安楽死処置をさせ「死」を教える事をKAZUYAへの意趣返しとしようとしたが、一人が治療法を編み出して延命に成功させられた為、最期まで生きることを選ぶ。
以降9年以上生き続けている。前作と見た目は変わってない為そうは見えないがもうそろそろ還暦である。(2024年で60歳になる)
その後姿を消しているうちに施設から譲介を引き取り後継者として育てていたが、一也と接触させた後の彼の人間性の変化を見て、彼名義の多額の預金とともに一人に託す。
ライバルのクローンである一也に出会った時の台詞は迷言「まるで恋する女子高生のようだったぜ!!!」そのせいでJKだの女子高生だの呼ばれている。
作中最高のツンデレだが近年は「デレ」の部分が隠し通せていない。
後述
前作を読んでいると懐かしのキャラの子供が出てきたりで懐かしくなるし、カッコいい専門家達がバンバン登場する。凄腕のドクターばかりでなく、町医者や日々の技術の進歩も描かれる。
特に慰安旅行中に事故に遭遇した医者のグループは語り草。(車内でほろ酔い気分だったが、事故の報を聞いた途端、水を被って酔いを醒ます等)
幼少期からの成長を追っているので、読者の一也への感情移入は凄い。
こんなずっと面白い漫画も珍しいと思う。
END.