こんにちは。ラーメン君です。今回の記事は、「障害を持って生きるということ」第5回になります。宜しくお願いします。今回のテーマは障害を持っているうえでは欠かせない問題であるとも言えるバリアフリーについて取り上げていきます。
バリアフリーとは?
高齢者・障害者等が生活していく上で障壁(バリア)となるものを除去(フリー)することです。物理的、社会的、制度的、心理的な障壁、情報面での障壁などすべての障壁を除去するという意味です。
1.4つのバリア
障害のある方が感じている4つのバリアと言われているものがあります。
①物理的なバリア
公共交通機関、道路、建物などにおいて、利用者に移動面で困難をもたらす物理的なバリアのこと。
②制度的なバリア
社会のルール、制度によって、障害のある人が能力以前の段階で機会の均等を奪われているバリアのこと。
③文化・情報面のバリア
情報の伝え方が不十分であるために、必要な情報が平等に得られないバリアのこと。
④意識上のバリア
周囲からの心ない言葉、偏見や差別、無関心など、障害のある人を受け入れないバリアのこと。
出典:政府広報オンライン
以上が4つのバリアについての簡単な説明になります。今回の記事では①の物理的なバリアに焦点を当てていきたいと思います。
2.買い物に行った時に、利用しやすい商業施設を選ぶ
利用しやすい商業施設とはどういうことか考えていきたいと思います。 商業施設に買い物に行くことを想定した場合に、特に車いすや杖などで来店するときには次のような点をポイントとして考えると良いかもしれません 。
ポイント
・通路の幅がなるべく広いと良い
・スロープや車いす用のエレベーターの有無
・多目的トイレの有無(複数あると特に良い)
・車いすマーク駐車場の有無
これらのポイントについて、私の経験も踏まえながら考えていきたいと思います。
・通路の幅がなるべく広いと良い
これは車いすを使用する場合には特に重要なことだと思います。車いすの大きさなどにもよると思いますが、車いすで通れるくらい通路に幅があるのかどうかというのは頭に入れておかなくてはいけないと思います。車いすを自分で操作する場合に、私が意外にも難しいと思っていることがあります。それは方向転換です。方向転換の難しいところとしては、方向転換のできるスペースがあるかということ、周りに人がいないかということを考えなくてはいけません。車いすには自動車のようにウインカーがあるわけではないので、周りの人は車いすの人がどのような動きをするのかということはあまり気にしていない可能性があります。うまくタイミングを見ながら、周りの人や、ものなどにぶつからないように気をつけて方向転換をする必要があります。
・スロープや車いす用のエレベーターの有無
建物の入り口などに段差があるというケースがあります。そのようなときにスロープが設置されていなければ、介助者がいないとなかなか難しいかもしれません。
*車いすに乗った状態で一人で段差を上がるのは危険を伴います。転倒などによるけがなどを避けるためにも、やむを得ず段差を上がらなくてはいけない場合には介助者が同行していたほうが良いと思います。
*スロープがあれば車いすの移動もしやすくなります。しかし、スロープの斜面を登ったり下ったりすることは、平面で車いすを操作するよりも注意が必要になります。登る場合には力が必要になりますし、下る場合には急加速などには気をつけていたほうがよいかもしれません。
また、建物に車いす用のエレベーターがあることが望ましいです。現在ではある程度の規模の建物にはエレベーターが設置されていることが多いと思います。問題は車いす用のエレベーターが設置されているのかどうかということになります。もちろん通常のエレベーターに車いすで乗ることは可能です。しかし通常のエレベーターでは不便な点もあります。例えば、エレベーターが狭い、サイドにボタンがないというように車いすでは利用しにくいという状況になる場合があります。
*エレベーターのボタンが高い位置にあると、車いすを使っている人はボタンが押せません。
出典:政府広報オンライン
・多目的トイレの有無(複数あると特に良い)
商業施設を利用中にトイレを利用したくなることはあると思います。ある程度の規模の商業施設では多目的トイレが設置されていると思いますが、必要があれば多目的トイレの有無は事前に確認しておくとよいかもしれません。また、多目的トイレを他の人が使用中だった場合のことも考えて、多目的トイレが複数あると良いと思います。
・車いすマーク駐車場の有無
車いすマーク駐車場が必要な場合には、その有無を事前に確認したほうが良いかもしれません。
3.商業施設により実施されている場合のあるサービス
私が経験した中で、買い物の際に受けたことのあるサービスのお話をしたいと思います。
・車いすの無料貸し出し
車いすの無料貸し出しを行っている場合には、店舗の入り口に車いすが置いてあるケースや、総合案内などのカウンターでお願いをすると貸し出してもらえる場合があります。自分で車いすを持っていない時に、広い店内を歩くことに不安がある場合などに利用すると良いと思います。
・店員さんに車いすを押してもらいながら買い物ができる
例えば、車いすを自分で操作するということも体力が必要になります。そういったことに不安がある場合に、店員さんに車いすを押してもらいながら買い物ができるというお店もあります。(しかし、長時間店員さんに対応してもらうのは難しいと思うので、予め目的の売り場などを決めておき、なるべく時間がかかりすぎないようにすると良いかもしれません。)
・購入した商品を発送する場合に、障害者手帳を提示すると送料が割引になるということもある。
たくさん買い物をして持ち帰るのが大変になってしまった場合に、自宅に荷物を発送することになると思いますが、その際に障害者手帳を提示すると送料が割引になるというサービスを実施しているところもあります。
4.気をつけたい点
・目的地までの交通の便
例えば、交通機関を利用する場合に、最寄り駅から目的地までの距離が少し遠ければ、そこに行くことが可能であるかどうかを考える必要があるかもしれません。
・お店の店員さんにお願いできることはごく一部であるということ
例えば、ほしい商品が少し取りづらい場所にある場合に、店員さんに取ってもらうということは可能なことだと思いますが、トイレの介助などが必要な場合は、店員さんはヘルパーではないのでお願いはできないことです。そういったことが必要な場合には、家族やヘルパーに同行してもらう必要があります。
5.バリアフリーの限界
例えば、エレベーターをこの場所に作ってほしい、この場所を通りやすい道にしてほしい、多目的トイレを増やしてほしいなど、バリアフリー化がもっと進んでほしいと思うことはたくさんあります。しかし、実際にそういったことを求めるのが難しいことも事実です。建物の構造などにより難しいということもあります。そして、バリアフリー化をしていくためには当然工事も必要になりますので、費用や時間も必要になります。
6.まとめ
バリアフリーの問題により外出をする時にいろいろと気をつかったり、気をつけなくてはいけない点もあると思います。現状の中で、少しでも自分に利用しやすい場所を選びながら生活していくことが大切だと思います。以上で今回の記事を終わりたいと思います。読んでいただきありがとうございました。