さて皆さんはオニヤンマと呼ばれる大型のトンボをご存じでしょうか?このトンボは日本に生息するなかでもトップクラスの大きさをもち、なおかつ生物にとって魔境といえる日本の環境のなかでも最強の一角を担うとんでもないトンボ。それがオニヤンマです。今回はそのオニヤンマについて語ろうと思います。
オニヤンマの特徴はその巨大な体躯もさることながらその体色が一番印象に残ると思います。
では、オニヤンマの生態について語ろうと思います。
オニヤンマの成虫の寿命はおおよそ三か月ほどで六月から九月のあいだに多く見られます。
そしてかなりひろい範囲の縄張りを持っており、この縄張りを飛行し獲物の捕食や同種の雄個体の排除などを行います。主な獲物はハエやアブ、ハチにガなどの虫を食べる肉食性の昆虫でありその飛行スピードは最大で70キロに匹敵するといい、戦闘能力もあのオオスズメバチにすら対等に戦えるまさしく鬼の名にふさわしいといえるでしょう。
次に繁殖方法についてです。オニヤンマの雄個体は同種のメス個体を見つけるとメスを捕獲してから交尾を始めるという正直野蛮な方法での繁殖行為を行います。交尾を終えたメス個体は綺麗な浅い小川や水路の浅瀬の土の中に卵を産みます。その幼虫はヤゴと呼ばれすべてのトンボに共通して幼体の期間に用いられる総称です。見た目はずんぐりむっくりしていますが、ほかのトンボのヤゴよりも一目でわかるほど大きいです。産卵後およそ一か月ほどで卵からふ化し水中にて泥の中に潜み、えさのオタマジャクシや小魚などを食べながら成長します。ヤゴの形態は三年から五年ほどであり成虫よりも長い間幼体の期間を過ごします。そして成虫になるのが近くなると水面の上の草や石、杭などに夜の間に上り脱皮をして成虫になります。
余談ですが、オニヤンマはその色合いから非捕食者はその姿をみると近づかない程であるためにオニヤンマを模した虫よけグッズが販売されています。もし機会があれば購入を検討してみてはいかがでしょうか?そしてもう一つ。オニヤンマに限った話ではありませんが、現在様々な生き物が環境整備により生活の場が奪われています。きれいな水場もそうですが水底や土手がコンクリートに固められてしまうのが様々な生き物の誕生及び成体になる環境が失われています。環境を人間だけが生活しやすいように変えてしまってから保全活動をするのはするのは非常に環境の再生が難しく傲慢です。生き物の多様性を考える前に我々人間自身が様々な環境に対する配慮をするべきだと私は考えます。
以上がオニヤンマに対する私の見識でした。もしよければ今後とも様々な生き物に関して取り上げようと思いますので、ぜひ見ていただけると幸いです。以上アンドルでした。