さて、今回で五回目の生き物に関しての解説になりますがこの度は、アゲハチョウの中でもキアゲハと呼ばれるアゲハチョウについて語ろうと思います。
キアゲハはナミアゲハと呼ばれる一般的なアゲハチョウよりもある意味人と関わりが多い種であると私は考えています。理由といたしましては、彼らは農作物に卵を産み付けるいわゆる害虫と呼ばれる分類に当てはまるからです。基本的にはチョウの幼虫はモンシロチョウであればあればキャベツを、そしてナミアゲハは主に柑橘系の葉やバラなどに卵を産み付けます。ではキアゲハはというと、ニンジンやセリ、パセリなどに卵を生みます。いずれも人間が栽培する作物に卵を産み付け、はっぱをたべることから「幼虫」は害虫と呼ばれています。しかし、成虫の場合は話が変わってきます。皆さん知っている人は多いと思いますがチョウは花の蜜を吸いながら植物の受粉を助ける益虫と呼ばれる分類になります。これらのことからことから害虫と益虫両方の側面を持つ面白い生態を持つのがチョウと呼ばれる昆虫です。
前置きが長くなりましたが、キアゲハの生態について述べていこうと思います。
キアゲハは春先から秋ごろまで見ることができます。とても広い範囲を生息し都会でもみられることも多いですが、この期間のあいだずっと成虫でいるのではなく成虫から幼虫、さなぎを経て成虫へというサイクルを取るため実際に成虫の姿を見られるのは春先から夏の終わりまでです。今回この生態のサイクルをとるキアゲハの中でも秋に卵を産み春先に羽化する個体について解説していきます。まず幼虫の餌となる植物に卵を産みつけた後、およそ一か月ほどで卵からふ化します。その際に自分が生まれた卵の殻を食べますが理由は解明されていません。一説によれば、自分が成長するにあたって必要な栄養を取るためとも考えられています。そして幼虫は餌のはっぱを食べながら大きくなりますが成長するにあたって幼虫は外敵から身を守るために自分の体の色を鳥の糞の模様と似た色にします。この期間の間を四回ほど繰り返すと、今度は緑と黒色をした周りにより溶け込めるような見た目になります。ここまで成長した幼虫は冬が近づくとさなぎになり春先までじっと寒さに耐えながら冬を越します。そして十分暖かくなるとさなぎから成虫に羽化します。こうして無事成虫になると様々な場所を転々としながら、あらたな命をつなぎます。
余談ですが、私は実際にキアゲハを成虫まで育てたことがあるのですが、やはりアゲハチョウの仲間はとてもきれいな羽の模様をしています。羽化したての個体はまだ羽に色がついておらず非常に透き通っていて目を奪われてしまいます。
いかかだったでしょうか?ひとえにアゲハチョウといえども様々な種類がありどの種類も特徴的な羽の色をしており美しさと力強さをもっており、またいつか別のチョウを取り上げたいと思います。 以上アンドルでした。