THRILL SHOCK SUSPENSE #09
2023年12月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
御神楽少女探偵団(1998)
続・御神楽少女探偵団 ~完結編~(1999)
新・御神楽少女探偵団(2003)
前述
推理ADVという一大ジャンル。
日本では1983年の『ポートピア連続殺人事件』から幾星霜。
名作と呼ばれるゲームはFCやPS1のソフトであろうとも未だに上位を譲らない。
そんな中でも実際にプレイしてみて、おススメしたい作品を紹介したい。
自叙
サクラ大戦ブーム期に登場した、大正浪漫を感じる怪奇譚。
華やかな見た目と低価格だったので中古購入した。
中身はドロドロの陰惨な推理物だったのだが。
かなりエグイ。江戸川乱歩的な陰鬱さのある事件を美少女達が追う。
概要
『御神楽少女探偵団』は、ヒューマン及びエルフより発売されたADVゲーム、及びそのシリーズ作品。
1作目『御神楽少女探偵団』と2作目『続・御神楽少女探偵団』はPlayStation用のゲームソフトとして発売されたが、3作目の『新・御神楽少女探偵団』では、キャラクターデザインや声優陣が一新され、性的要素が含まれるアダルトゲームとなっている。
PCシナリオをベースにした全三編のアダルトアニメも存在する。
また、1作目と2作目はゲームアーカイブスにて配信が行われている。 (PS3・PSP対応。担当は株式会社ハムスター)
脚本・監督・ゲームデザインは、三作とも『クロックタワー』の河野一二三。
なお、本コラムでは1作目の『御神楽少女探偵団』を『御神楽』、2作目の『続・御神楽少女探偵団 〜完結編〜』を『続・御神楽』、3作目の『新・御神楽少女探偵団』を『新・御神楽』と略記して扱う。
ヒューマンの破産以降は著作権の所在に混乱が生じていたが、2009年8月には(河野の)ヌードメーカーとハムスターが共同保有することで合意した。
ゲームシステム
ディスク4枚組
2枚はゲーム本編、残り2枚はゲームのファンディスクとして使われている。
ファンディスクはインターミッションディスクと設定資料集とムービーを見れるスペシャルディスク。ゲーム本編の進行具合によって随時解放されていく。
ストーリーは全5章+練習シナリオ
章は練習シナリオを除いて、それぞれ「事件編」「捜査編」「解決編」で構成されている。
「事件編」は事件が発生するまでの導入部。「捜査編」は助手3人娘の鹿瀬巴、桧垣千鶴、久御山滋乃を操作し、聞き込みと情報の整理するメインパート。「解決編」は探偵・御神楽時人によって事件が解決される形となっている。
ただし、第3章と第4章は実質的な前後編となっており、2章分合わせて一つの大きな事件を扱う。また、最終章は前編のみの収録である(後述)。
推理トリガーシステム
「捜査編」にて、事件の捜査の為に相手と会話をする際、セリフの色が通常と変わっているケースがある。そのセリフの部分で「トリガー」を引くことで、事件と関係がある場合はさらに詳しく話を聞くことができる上、推理ポイントが獲得できる(重要な情報であるほど、ポイントは大きい傾向にある)。20ポイントに達すればセーブ画面を挟み、次のパートに進める。
トリガーを引くことができる回数は各パートごとに決まっており、残り回数が無くなっても20ポイントに達していなかった場合、ゲームオーバーとなる。
色の変わるセリフの大半は関係の無いフェイクであり、その中から適切な情報を見極めなければならない。しかし、推理トリガーには限りがあるため、無闇矢鱈と引けない。
手掛かりがあからさまな時もあれば、本当にさり気無い時もあり、常によく話を聞く必要がある。
必要なトリガーを引けないまま話が進む事は無いので、もし引くことに躊躇ったら一旦その場を退いて別の場所を回ったり、ゆっくり考え直すのが得策。(一旦、全員の話を聞いて周って、大事そうなポイントを見極めるという事)
しかし思いがけない台詞から突破口が開ける事もあるため、時には不正解を恐れず思い切って突っ込んでみる事も大切である。
間違えた所で引いても回数が減るだけで、専用の台詞が出たり登場人物に指摘されることは無い。
逆転裁判における尋問の「ゆさぶる(待った)」の始祖とも言えるシステム。あちらは使用コストが無いので「フル待った」が基本なのだが。
アクションムービー
所謂「QTE(クイックタイムイベント)」。犯人からの襲撃や犯人追跡等のアニメーション中にコマンド入力が求められ、失敗するとゲームオーバー。その場合、直前から再挑戦可能。
標的以外を殺害する意思のない犯人でもQTE中は割と簡単に殺しに来たりする。
タイミングも不意打ち気味かつ、コマンドの方向は挑戦の度にランダムなので、この手の瞬間操作が苦手な場合、ここで詰まる可能性もある。
to be next page. 09-2 https://no-value.jp/column/49280/