THRILL SHOCK SUSPENSE #09
2023年12月 変わらない評価を受ける名作推理ADVを紹介 愛及屋烏
御神楽少女探偵団(1998)
続・御神楽少女探偵団 ~完結編~(1999)
新・御神楽少女探偵団(2003)
Continuation from last page. 09-4 https://no-value.jp/column/47884/
新・御神楽少女探偵団
『新・御神楽少女探偵団』は、NUDE MAKERの開発の下、2003年12月26日にエルフより発売されたWindows 98/Me/2000/XP用の18禁アドベンチャーゲーム。
舞台は大正中期の満州、日本租借統治下の大連市で、前作ラストの事件で心に傷を負い失踪した時人を二年後、成長した三人娘が探すという物。
キャラクターデザインは前作までの小林明美に代わり、エルフの外注スタッフだった漫画家のさめだ小判が担当した。
PS用ゲームだった前二作と違い、途中のアニメシーンやミニゲームは無くなった。 それに対して、18禁ゲームで定番とも言えるフルボイス化を始め、エロ・グロシーンの盛り込み、各種ハッピー・バッドエンド、シーン再現機能などが追加されている。
また、ヒューマンの倒産によって入手が困難になりつつあった前2作『御神楽』『続・御神楽』の移植版も同時収録されている。 ただし、移植版ではBGMが大幅に削除された他、外伝の「八角邸事件」が未収録となっている。
収録されているストーリー
「殺サレルベキ男」 「呪香」 「百舌」
御神楽探偵団 活動写真
2004年にピンクパイナップルから発売された。全3巻のOVA作品。
18禁OVAとなっており、『新・御神楽』の内容を中心素材に旧作の要素を少し交え、似ていて異なるストーリーでアニメ化したアダルトアニメ。原作通りにグロ方面でも全力である。
なお、タイトルから『少女』が消えているのは、ビデ倫の倫理規定に合わせた為。
活動写真、という名付けからしてサクラ大戦の劇場版と被ってしまっている。
後述
恋愛ゲーム的な見た目に反して、中身は河野氏の言を借りれば「ドロドロの陰惨な推理物」。
怪しい影のつきまとう怪奇的な事件にどこか裏のある登場人物、謎が深まる事件の展開や必ずしも幸せとは限らない結末など、大正から昭和初期という時代設定と本格的な推理物が上手くマッチしている。
何より、推理トリガーシステムが革新的だった。
それまでの推理ゲームと言えば、「聞く」「話す」「調べる」などの複雑なコマンドを駆使して進めていくものだったが、本作は「気になった発言に突っ込む」というだけの至ってシンプルなもの。それだけなのに、事件の展開を予想する推理力が必要なことやペナルティに対する緊張感、合っていた場合の「ピコーン」という気持ちの良い効果音などから「実際に捜査している感覚が味わえる」とプレイヤーからは大変好評であった。
電撃オンラインに掲載された『逆転裁判』と『ダンガンロンパ』のプロデューサー対談でも、ダンガンロンパプロデューサーの寺澤善徳氏が「逆転裁判やダンガンロンパのルーツは御神楽少女探偵団にあると思っている」と語っている。
御神楽少女探偵団の功績は大きいようだ。
END.